2024.12.8 | ペルー
【236日目 12,651km】
クスコに到着してから、
まずすぐに向かったマチュピチュ観光。
そして、
バス酔いに苦しみつつも空中都市の絶景を満喫し
小旅行からクスコに戻った翌日。
僕は性懲りもなくバスの車内で
揺られておりました。
朝4時半にクスコの中央広場にて
予定のバスに乗り込み、
また別の観光地へと向かっています。
観光都市クスコからは行ける場所が多く
まともに休むこともせず
せっせと観光に勤しむ。
日帰りツアーは
嬉しい朝食付き。
観光立国とあって
ペルーのパックツアーは
“やり方を知ってる”という
感じがすごくします。
マチュピチュに向かう時は
散々苦しんだバス酔いですが、
同じく山道を走った今回は全く問題ありませんでした。
あの時は自転車走行の疲れがあったからだろうか、
コンディションが良くなかったみたいです。
10時半には目的地に到着。
向かう先はまた山の上。
杖を突きながらせっせと歩き始めます。
スタート直後から
ゴールの山頂は見えており、
「こんなの余裕ですぐ着くじゃん」
という考えが甘かった。
出発地点の標高4,600mは
すでに低酸素地帯。
標高5,000mオーバーの山頂はすぐ見えているのに
すぐに呼吸は乱れ、足が重く動かない…。
「はぁ、はぁ…」と必死に体に空気を取り込む。
下りる人は意気揚々だけど
登りの人は杖に体を預け、
年齢問わず皆
おじいちゃんおばあちゃんに
なったかのよう。
これはこれで良い経験です。
1時間ほど歩いたところで
頂上付近に到着。
景色を楽しむ前に
食べ物を売っているので
腹ごしらえをしておくことに。
鍋で何かがグツグツ煮られている。
鍋の中身は“アルパカ肉”でした。
塩気が強いけど
疲れた体にしょっぱさが効く。
噛み応えもあって
例えるなら豚に近いでしょうか。
着ても、食べても嬉しいアルパカ。
アルパカを食べ終えて登った頂上から
臨むのはビニクンカ山、通称“レインボーマウンテン”。
地中に含まれる鉱物成分が
独特な模様を生み出しています。
出回ってる写真が過度に編集されてるだけで
「実際大したことないんでしょ?」と斜に構えてやって来ましたが、
いざ目にするとかなりしっかりレインボーしてます。
この写真も明るさしか調整していないんですよ。
実は発見されたのがここ十年程度で
まだまだ新しい観光名所だそう。
日帰りでさくっと参加したツアーだったけど
期待を越える満足感でした。
マチュピチュ、レインボーマウンテンと
目当ての観光を終えるとやっと一息ついて
クスコの街でゆっくりする時間がつくれました。
街の中心にずっしりと構える
大聖堂や周囲の建物からは
スペインからの影響を強く感じます。
イタリアでもなくフランスでもなく
スペインなんですよね。
何かが違うんだけど、知識がない。
山間部とあり斜面の多いクスコ。
遠くの山肌にまでびっしりと
張り着いたように家々が広がる様子は
やはりヨーロッパではなく
南米大陸なんだと気付かせてくれる。
赤茶色の屋根も特徴的です。
インカ帝国の古都とあって
首都リマよりも風情を感じます。
人も建物も多いんだけど
どことなく落ち着きがある。
高所ならではの空気の冷たさもあり
心地の良い滞在になっています。
お世話になったコチラの宿も
傾斜の急な階段の途中にあります。
日本人旅行者に人気で、オーナー夫婦も
単語レベルだけど日本語を知っているのが嬉しい。
マチュピチュ観光など出たり入ったりだったけど
自転車や荷物を置かせてくれて、
何かと心配りをくださいました。
コロナを機に日本人客が
めっきり減ったそうで
他のお客さんも
ほとんどいませんでした。
オフシーズンってのもあるだろうけど
おかげで静かに過ごせます。
宿のテラスから見下ろす
クスコの夜景。
毎晩パレードをやっていたり
花火があがったりと
ほどよい賑やかさでした。
クスコの雰囲気は好きです。
クスコで一番のご馳走はコチラ、
豚のバラ肉を1枚ずつ焼いて食べる
インカ文明の伝統料理「サムギョプサル」。
さらに牛肉などの具を包んだ巻き寿司、
「キンパ」というペルーの国民食も美味しかった。
※冗談ですからね。
めったにないご馳走だけに
キムチチゲと本気で迷ったけど
正しい選択でした。
豚の焼肉って最高に美味しい。
日本に帰ったらホットプレート買って
家でやろっと。
ちなみにクスコ直前で一度別れた
武藤さんと合流して食べに行きました。
これから向かう方向は同じですが
それぞれのペースを尊重して
別々に走っていきます。
お互い良い旅しましょう。
ペルーの料理が不味いワケでなく
むしろものすごく美味しいのですが
たまには胃袋だけ一時帰国したく
なるときがあるんです。
別の日にやってきたのは
和食レストラン“きんたろう”。
注文したのはこちらの“カツ丼”。
見た目は「んっ!?」と思ったけど
味は確かなもので大満足。
やっぱりだしの味って
取って代わるものが無いんです。
幸せの味がしました。
ペルーの飲み物として大定番なのがコチラ、
屋台でもどこでも置いている飲み物「チチャ・モラーダ」。
ある原料を煮出してさらに砂糖をしっかり入れており
コンポートみたいで甘くて飲みやすい。
食事にタダでついてくることもあります。
その原料とは日本で見ることのない
“紫トウモロコシ”。
ジュースやスイーツのみに
使われるそう。
見た目にギョッとするけど
ペルーのどこにでもあります。
さらにはフレッシュジュースも
とてもポピュラー。
クスコに限らず市場に行けば
搾りたてのミックスジュースが飲めます。
¥200ほどと凄く安いワケじゃないけど
連日飲んじゃいました。
パパイヤやパッションフルーツなど
南国系の果物も一般的。
どこで飲んでも美味しいです。
日本帰ったらミキサー買って
ミックスジュースのある日々を
送ろう。
印象的だったのはこちらの「チチャ・デ・ホラ」。
道中の小さな村でも見かけた
とても一般的な飲み物でございます。
濁った茶色をしてますが、原料はやはり“トウモロコシ”。
発芽したトウモロコシから麦汁を抽出し
発酵させて作るそうですが、アルコールは含んでいません。
別名“コーンビール”とも言われる通り
後味はノンアルビールを飲んだ気分の不思議な飲み物でした。
気が付けばペルー旅も終盤に突入。
景色にグルメに、最後までたっぷりと味わっていきます。