Cycling The Earth ~自転車世界一周の旅~

日記

カテゴリー: 南アフリカ

バイバイアフリカ、最後の日々

2019.12.30

【579日目 25,562km】

 

ついに6カ月におよぶ

アフリカ旅を終えることができました。

 

ここから日本に帰るわけですが、

フライトまで6日間あるので

帰国準備とケープタウンの観光を楽しむことにします。

 

 

 

滞在していたのはケープタウン中心部の外れ

「モウブレイ」という地区にあるゲストハウス。

旅の終わりはちょっと贅沢しようと

1泊¥4,000の所を選んじゃいました。

いいんです、頑張ったんだから。

 

 

 

宿というよりも、

自室に簡単なキッチンも付いている

アパートメントのような所。

快適だけど、もう田舎の小さな村で

テントを張ることもないんだと

少し寂しい気持ちになります。

 

 

 

フライト前の儀式といえば

自転車解体、そして箱詰め。

近くの自転車屋さんで

段ボールをもらうことができました。

セネガル以来2回目なので

あっという間に作業は完了。

 

 

 

 

 

 

 

 

自転車の梱包がすんでしまえば

いよいよ観光に繰り出します。

まず向かったのは

ケープタウンのトレードマークでもある

「テーブルマウンテン」。

 

 

 

テーブル状の真っ平らな頂上部分は

高さ1,000m。

歩いて登ることもできるのですが

疲労もたまってるので

ここはケーブルカーを利用。

 

 

 

 

実はこのケーブルカーも名物で、

面白いのが

床の円盤がゆっくりと1周回ること。

頂上へと上昇しながら

360°の景色が見渡せるというのは

世界的にもかなり珍しいそう。

 

 

 

5分ほどの空の旅を終えると

あっという間に頂上へ。

12月のケープタウンは

半袖ですごせるほど快適ですが、

ここは山の上とあって

かなり寒い。

 

 

 

3kmにわたって

平らなテーブル部分が広がる山頂。

遊歩道が敷いてあり

景色を眺めながら

のんびり散策することができます。

 

 

 

 

 

地層の研究により

6億年以上前に誕生したとされる

このテーブルマウンテン。

その歴史はヒマラヤ山脈より古く

地球最古の山だという説もあります。

 

 

 

 

 

 

 

西のほうを見下ろすと、

ビルと住宅が並ぶケープタウンの街に

左側には切り立った岩山・ライオンズヘッド、

さらにどこまでも続く大西洋と

かつてネルソン・マンデラ大統領が収監されたロベン島

などを一望することができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

明くる日は少し離れた場所にお出かけ。

移動手段は地元の人も多く利用するこちらの電車。

 

旅行者がトラブルに巻き込まれることも

少なくないとのことですが、

昼間のうちなら大丈夫だろうと乗ってみることに。

 

 

 

1時間ほどかけ半島の東側へ。

郊外に差し掛かり乗客も減ると

車窓をながれていく

海辺の景色を楽しむことができました。

そういえばアフリカで電車に乗るのは

初めてだ。

 

 

 

 

 

 

やってきたのはケープタウンの南東に位置する港町

「サイモンズタウン」。

スッキリしたヨーロッパのような景観が印象的です。

 

 

 

さっそく食べたのは

イギリス文化圏ではおなじみ

フィッシュ&チップス。

この料理ってどこで食べても

対して味に違いはないんだけど

ここのは割と美味しかったです。

 

 

 

さらに町から

3km離れた海辺にやってきました。

わざわざ電車に乗ってきたのも

この白い砂浜

「ボルダーズビーチ」

にやってくるため。

 

 

 

 

 

 

波打ち際へやってくると姿を現してくれたのは

ケープタウン名物「ケープペンギン」!

実は彼らに会えることをすごく楽しみにしてました。

 

 

 

アフリカ大陸南沿岸部に生息する

ケープペンギン。

40年前に沖合の島からやってきた

1組のカップルがこの浜辺に居つき

今ではアフリカ有数の

ペンギン繁殖地になったのだとか。

 

 

 

海水浴客も多く訪れる

このボルダーズビーチ。

人間の生活圏であり

さらに温暖な地域で

野生のペンギンが見られるのは

世界でもここだけだそうです。

 

 

 

 

保護対象の彼らに触れることは

禁止されていますが

撮影しようと近づくと

左腕を噛まれちゃいました。

ペンギン好きなだけに、ショック…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アフリカ最後の街ケープタウンでの滞在を

より思い出深いものにしてくれたのは“ウッドさん一家”。

 

到着4日前のキャンプ場でたまたま隣同士にテントを張っており

「ケープタウン着いたら一緒にご飯いこうよ」と

お誘いいただいてたんです。

 

 

 

郊外の有名なレストランでランチ。

こないだも食べたタラのフライですが

これはかなり美味しかった。

人にごちそうしてもらうときは

いつもの倍美味しくなります。

卑しい人間なので…。

 

 

 

店内から向こうに見えるのは

登ったばかりのテーブルマウンテン。

滞在中の6日間で

終日快晴ということはほとんどなく

残念ながら、見上げた時はいつも

雲をかぶってました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづくこの日はテーブルマウンテンに次ぐ

ケープタウンの観光名所「ライオンズヘッド」。

ウッド家の息子・クレイグさんに連れてきてもらいました。

 

大航海時代にこの地に流れ着いた

オランダの船乗りたちが

「山のカタチがまるでライオンのようだ」と

名付けたそう。

どこがライオンなのか、

僕にはよくわからなかったです。

 

 

 

頂上付近からはテーブルマウンテンが

すごく綺麗によく見えました。

海のすぐそばなのに

これだけの山が

そびえたっている光景は

かなり独特です。

 

 

 

 

 

 

わずか45分の登山を終えて頂上へ!

後半はかなりロッククライミングの様相を呈してましたが

待っていたのは街を見下ろす絶景。

テーブルマウンテンよりも街を間近で見ることができます。

 

 

 

こちらは2010年の

ワールドカップの際に建設された

スタジアム。

本田△(ほんださんかっけー)

が流行った時です。

 

 

 

 

頂上で見つけたのは「ハイラックス」

というげっ歯目の生き物。

かわいいんだけど、

なんでわざわざ

こんな高いところを選んで

暮らしてるんだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでのんびりしながら、

疲れを癒しつつ

これまでの旅を振り返りつつ

6日間を過ごし

ついに出国の日がやってきました。

 

 

 

出発の朝はウッドさん一家が

空港まで見送りに来てくれることに。

荷物が多くタクシーを手配するとなると

一苦労なので本当に助かります。

1週間ほど前に

たまたま知り合ったばかりなのに…。

 

 

 

 

 

 

そしてついにアフリカを発ち、

日本へ戻る時が来ました。

 

 

日本から東シナ海を渡り中国に上陸した時、

ジブラルタル海峡を越えアフリカ大陸に足を踏み入れた時、

旅のはじまりはいつも“不安と恐怖”ばかりで

楽しい出来事なんて想像する余裕すらありません。

 

しかしその道のりで待っていたのは、

温かい手を差し伸べてくれ

心から歓迎してくれるたくさんの人達。

 

ハグをして別れた後には、

また新しい誰かと出会い握手をする。

そんなことを幾度となく繰り返すうちに

気が付けばこんなところまで来ることができました。

 

 

 

“なぜ長い時間をかけ

こんなにも遠い場所まで

旅をすることができたのか?”

 

空港で撮影したアフリカ大陸最後のこの1枚の写真が

ひとつの答えを提示してくれているような気がします。

 

 

 

未知なる出会いに満たされた旅の日々は

ここでひと休み。

日本でからだを休め、気持ちを整えたら

続く南北アメリカ大陸をめぐる旅が

より良いものになりますように。

 

てことで、日本に帰ります!

 

 

 

アフリカ大陸完走!

2019.12.28

【573日目 25,562km】

 

キャンプ場を後にすると

いよいよアフリカ旅・最後の地へと向かって

走り始めます。

 

ゴールまではあと2日。

思い焦がれた最後の景色が近づいていても

意外と気持ちは冷静。

最後まで気を抜かず安全に。

 

 

 

南アフリカ共和国のみならず

アフリカ大陸を代表する国際都市・ケープタウン。

きれいに整えられた幹線道路を

中心に向けて進むにつれて車が増えていきます。

 

 

 

街の郊外から

向こう側にうっすらと見え始めたのは

“テーブルマウンテン”。

名前の通りテーブルのように

まっ平らな頂上部分が

はっきり見て取れます。

 

 

 

そして市街地へ。

アフリカのほかの国とは違い

走っているのは

新しい日本車や欧州車。

横すれすれを追い抜かれながら

ゆっくり進んでいきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

目指す喜望峰は街から60km。

観光は後でのんびりするとして、

中心部の混雑を避け

街を南へ抜けていくことにします。

 

 

 

 

 

ケープタウンから突き出た半島部は

ゴツゴツとした岩肌が

存在感を現すかなりの山岳地帯。

右へ左へと曲がりながら

道はすすんでいます。

 

 

 

 

やがて半島東側の海沿いへ。

スピードに乗った時の

吹き抜ける風が気持ちいい。

日本でいうと

湘南ってたぶんこんな場所、

行ったことないけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

この日は「フィッシュフック」という

海辺の町のキャンプ場で1泊。

いよいよ明日はアフリカ走行の最終日。

 

 

 

まだ走り切ってないけど

ご褒美のステーキ。

この旅を通じて、

焼き加減の好みが

レアからミディアムに変わりました。

肉の旨味がよく分かる、…気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、いよいよ最後の地へ」と張り切って

目を覚ました翌朝。

見上げるとぎゅうぎゅうに綿をつめたような厚い雲。

ゴールの瞬間は晴れていてほしいのに…。

 

ただ、“1日のうちに4つの季節が訪れる”といわれるほど

気まぐれな天気で知られるケープタウン。

好転してくれることを祈りつつペダルを踏みだします。

 

 

 

進み始めるとそこは濡れた道路。

さっきまで雨が降っていたようです。

しかし西のほうには微かな晴れ間。

なんとかもってほしいけど…。

 

 

 

 

 

町を抜け半島を

まっすぐ南へ降りる道路に合流したとき

強い風とともに灰色の雲が

流れはじめました。

太陽が最後の瞬間を

見守ってくれますように!

 

 

 

波が豪快に打ち付ける

半島西側の海岸線。

いよいよ大陸最果ての場所という

雰囲気が漂ってきました。

起伏は激しいけど

勢いをなくさず前へ進む。

 

 

 

どこまでも青い大西洋。

風が強いこともあり

この日の波は高い。

モロッコから眺めてきた

この大海とももうすぐお別れ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、岬までおよそ15kmというところで

国立公園の入り口に到着。

 

外国人入場料は¥2,500と高め。

そしてなぜか、サイクリストは

一般の人よりも¥50上乗せ。

なぜだ?

 

 

 

「あんた、日本から

ずっと漕いできたの!?」

と驚いてくれた係のお姉ちゃんが

現地人価格の¥560に

まけてくれました。

今日は良い日だ。

 

 

 

所々に雲はかかってるけど

かなり青空が広がってきました。

心配してたゴール時の天気も

なんとかなりそう。

運が良くて良い風が吹いてるときって

色んなことが上手くいきますよね。

 

 

 

すると突然、道路上に

野生のダチョウ。

何度も見てきたけれど

こんなとこにもいるとは…。

アフリカは

最後までアフリカです。

 

 

 

うねりながら続く1本の道を走ると

やがて海際へと降りてきました。

そして曲がりくねった崖の向こうには

少し高い岩山が見える。

ついに、

その時が近づいてきたようです…

 

 

 

しばらく進んだところ、

あたりには

多くの車と観光客の方々。

どうやらここが目指してきた

アフリカ最後の場所。

胸がドキドキ高鳴ります…。

 

 

 

 

 

 

 

 

そこに立っていたのは

“Cape of Good Hope”と書かれた木の看板。

 

ついに、南アフリカ・喜望峰に到着!

アフリカ旅終了の瞬間です!!

 

 

 

 

 

 

 

 

アフリカ大陸に上陸してから

およそ6カ月、距離にして1万km。

 

さらにこの旅の始まり中国・上海から数えて、

 

掛かった日数:573日

走った距離:25,562km

訪れた国:30ヵ国

起こした事故(単独):2回

病院に行った回数:1回

 

そして数字では計り知れないほどの

素晴らしい風景、忘れられない出会いに彩られた長い旅でした。

 

まさか自分がこの道のりを進んでこられるなんて

十分な自信もありませんでしたが、

それも多くの方の温かな助けが得られたからこそ。

旅を支えてくれた方、すべての人に感謝です。

 

 

 

 

 

さて、

当初の予定ではこのまま南米大陸へと渡るつもりだったのですが

大きく計画を変更する運びとなりました。

 

季節の都合上、

余裕がなくなりつつあった旅のスケジュールなのですが

今後訪問予定国のビザ申請に

予想以上に時間がかかってしまうという事実が判明し、

このままでは5,000mのアンデス山脈で

真冬をむかえてしまうことが必至であるため

一度、日本に帰国することにしました。

 

日本で心身ともにリフレッシュし、

ボロボロになった旅の道具の見直しもして

万全の態勢でアメリカ大陸の旅へと臨んでまいります。

(2020年9月、再出発予定)

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで

世界一周の旅・前半戦は

ここ喜望峰で終了。

居合わせた方々からも激励の言葉を頂き

素晴らしいゴールとなりました。

この景色は一生忘れられない。

 

 

 

岬の高台からの風景。

喜望峰はアフリカ大陸の

最南端ではなく“最南西端”。

東のインド洋、西の大西洋を分ける

場所でもあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大航海時代のポルトガルが発見し

インド航路の確立・貿易拡大の足掛かりとして

まさに国の発展への希望の光を見いだしたのが

ここ、“喜望峰”。

 

人類史の標石の一つともいえるこの岬が、

僕の旅にとっても大きな意味を持つ

特別な場所になったような気がします。

 

 

“ここまで何とかたどり着くことができた”

という事実を自信に変え、

長い旅の一つの区切りをむかえたいと思います。

 

 

 

アフリカ大陸ラストスパート

2019.12.25

【571日目 25,434km】

 

南アフリカ最初の街・スプリングボックでひと休みしたら

一気にアフリカ大陸最後の地へとアプローチしていきます。

 

 

 

荒野のアップダウンがひたすら続く

南アフリカの北部。

アフリカ旅のゴールまで休みなく走れば1週間ほど。

はやる気持ちからか足にたまる疲れももはや気になりません。

 

 

 


途中で出会ったのはスウェーデンの3人組サイクリスト。

喜望峰から北上して走っているそう。

 

 

 

驚いたのは

こちらのカップルが乗っていた

2人乗り用のタンデムバイク。

これに乗って夫婦で旅をされる方も

いると聞いてましたが

見るのは初めて。楽しそう。

 

 

 

心配していた向かい風も

意外に穏やかで

予想以上にスムーズに進んでいきます。

気温もナミビアに比べて

かなり落ち着いてきました。

30℃くらいかな。

 

 

 

70kmを走って

「カミエスクルーン」の町に到着。

平日なのに商店も開いていない

とても小さな町です。

 

 

 

 

 

すぐに見つけたキャンプ場に

チェックイン。

ナミビア以降はかなりの数の

キャンプ場があります。

利用者はヨーロッパからの

観光客がほとんど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


スプリングボック出発2日目。

ここしばらく天気が安定してて安心。

南アフリカの天候は不安定と聞いてましたが

せめてアフリカ大陸ゴールの瞬間は晴天に迎えられたいです。

 

 

 

キャンプ場の人曰く

この日の行程は平坦とのことでしたが

やっぱりかなりのアップダウン。

車で移動する人と

自転車を漕ぐ人間の目線は絶対に違う。

 

 

 


ひとつひとつの坂が

まぁ大きいこと。

傾斜が急ではないとはいえ

これが続くと

かなり疲れが溜まってしまいます。

 

 

 


ところどころに現れる

休憩所の東屋でひと休み。

町と町の区間が広く

冷たい飲み物も補給できません。

 

 

 

 


120kmを走って

「ビターファウンテン」に到着。

前日に引き続いて

予想よりもずっと小さな町でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事前に調べていた宿へ。

観光地でもないこのあたり、

旅行者少ないだろうけど経営できてるのだろうか。

 

 


シングルルームの部屋が

なんと¥1,500。

アフリカ南部でこの値段は

破格といってもいいくらい。

屋根の下、ベッドで寝られるって

本当に幸せなことだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


スプリングボック出発3日目。

ケープタウンまで400km足らず。

少しずつ距離が近づいてまいりました。

 

 


幹線道路を真っすぐ進む予定でしたが

「海側を走らないと面白くないぞ」と

複数の人に言われたので

道をそれて海側へ。

久しぶりに未舗装路が待っていました。

 

 

 


砂がそこまで深くはないので

ナミビアに比べてかなりスムーズに

進むことができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未舗装路を走り終わってしばらく走った

ところにある「ルッツヴィル」という町。

少し早いけど次の町が遠いようなので

ここに泊まることに。

 

 

 

キャンプ場もないこの町で

1番安い宿は¥3,000。

高いけどもうすぐアフリカ終わりだし

奮発することに。

こないだも高めのホテル泊ったのに

これは絶対散財しすぎ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スプリングボック出発4日目。

まずは海に向かって西側に走り始めます。

 

 


町を抜けると

すぐに何もない荒野に。

ただ幹線道路をそれてから

起伏がほとんどなくなりました。

青空の下

平坦な道を気持ちよく進みます。

 

 


そして海岸線に到着。

およそ半年前に西サハラを走って以来、

久しぶりに大西洋を拝みます。

海沿いを走るのは気分爽快。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらにすすむと漁師町があり、

レストランがたくさん並んでました。

新鮮な魚介類を堪能することに。

 

 


頼んだのは“メルルーサ”という

タラの仲間。

衣の中の白身をかじると

ホロホロと柔らかい絶品でした。

日本人なのでやっぱり

魚が落ち着く。

 

 

 

 

 

 

 


午後からは未舗装路。

ケープタウンへ一直線に続く鉄道の線路が敷かれているのですが

すぐ横に整備車両が通るための道がずっと続いてるんです。

 

 


線路沿いなのでひたすら真っすぐ。

砂地でスピードは出ないけど

交通量もほとんどなく

非常に快適に走れました。

 

 

 

 


80kmを走ったこの日は

「ランバーツベイ」に到着。

キャンプ場なのに¥1,500。

南アフリカの宿泊施設

高いのか安いのか

イマイチ分かりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スプリングボック出発5日目。

ひたすら走るばかりの日々が続いております。

 

 


この日も進んでいくのは

線路沿いの未舗装路。

相変わらず車の量も少なく

のんびり穏やかな気分で走ります。

 

 

 

 


鉱石を運ぶ貨物列車。

百を優に超える無数の車両。

踏切を10分待っても

なかなか渡ることができませんでした。

 

 

 

 


やがて道は海のそばへ。

大西洋の色を反射するからだろうか

空はいつもよりもさらに

深く濃い青を見せてくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

100kmを走って「クイフコップ」に到着。

この日もキャンプ場です。

 

 


目の前には穏やかに流れる川。

宿泊客も少なく

野鳥が水面を静かに泳ぐ

川辺の夕暮れ。

アフリカ大陸終盤は刺激も少なく

非常にのんびりとした毎日です。

 

 


夕食後にはハマり続けている

牛肉のビルトン(ジャーキー)。

最近食べまくってるから

塩分取りすぎな気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


スプリングボック出発6日目。

この日からは再びアスファルトの舗装された道。

 

 


道はきれいだし

幅も広くて最高なのに

残念ながら向かい風。

なかなかスピードには乗れません。

 

 

 

 


といいつつも

ケープタウンまでは残り90km。

不安だらけで始まった

アフリカ大陸の旅も

終わりの時がすぐそこに来ています。

 

 

 


このまま海岸線をまっすぐすすめば

翌日には南端の町・ケープタウンが、

そしてその先にゴールである

喜望峰が待ち構えています。

鼓動が高まる…。

 

 

 

 

 

 


100km近く走り「ハンツェクラル」という町に到着。

海のすぐそばのキャンプ場にチェックイン。

青々とした芝生は

寝るとき最高に気持ちいいんです。

 

 


隣に泊っていた“ピーターさん”が

自転車に興味を持ってくれて

そのまま食事を頂くことに。

近くで取れたという魚のフライが

本当に美味しかった。

 

 

 


さらに気持ちよく目覚めた翌朝は

朝食までごちそうに。

アフリカ旅の終わりの瞬間まで

気を抜くことがないようにと

激励の言葉と温かい紅茶を頂きました。

 

 

 

 

 

 

ピーターさんとお孫さんと一緒に。

 

彼らの優しいまなざしに見送られたら

いよいよ最後の地へと向かい走り始めます!

 

 

 

 

30ヵ国目・南アフリカ

2019.12.16

【565日目 24,948km】

 

風に大苦戦しながらもフィッシュリバーキャニオンに到達。

圧倒的な大自然を味わったら

あとはナミビアを抜け出るだけです。

 

 

 

120kmの長距離を走る予定だったこの日。

 

早起きして荷物をまとめ、

WiFi電波のある売店で朝食をしている15分ほどの間に

悲劇は起こっていました。

 

パンを食べ終わり荷物の所へ戻ると、

綺麗にまとめていたはずのバッグは写真の通り散乱。

中身もあたりにバラまかれ何が起こったのか意味が分かりませんでした。

 

 

すると10mほど離れたところから

「キキッ!」という鳴き声、

バブーン(ヒヒ)です。

 

 

 

リュックに詰め込んだテントも

引きずり出され収納袋がズタズタに。

せめて食べ物だけ

持ってってくれればいいのに…。

もう、ヒドい…。

 

 

 

 

前日のジャッカルによる食料盗難に続く“獣害”。

もう食べ物持ってないのに、さらに攻めてくるなんて。

「これ以上あたしから何を奪っていくの…」

とハンカチを噛みしめながら涙しても誰も慰めてくれないので

早く出発することにします。

アフリカで旅をするとはこういうこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

この日は120km先の国境付近の

町まで移動する予定。

間に村や集落はなく水も補給できないはず。

食料は全部ヤツらに奪われているので

どこかで野宿とはいきません。

 

意気込んで走り出すけれど

ここに来るまで吹いていた強烈な向かい風が今日も吹くとなれば

当然到着は不可能となります。

 

 

 

すると出発10分でパンク。

道が悪いのもあるだろうけど

もうタイヤも相当傷んできてるはず。

アフリカを走り終わるまで

もうちょっと頑張ってくれ。

 

 

 

 

 

そして残念ながらこの日も

ものすごい向かい風でした。

1時間で10kmも進むことはできず

朝の時点で、この日の到着は

困難となる見込みです。

誰かに乗せてもらうしかないのか…。

 

 

 

車はほとんど通らないので

自力で進めるところまでは進もうと

昼までの5時間で進んだのが

わずか30kmあまり。

日が沈むまでに

着けるはずもありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

わずかに残っていた最後のパンをかじりながら休んでいるところを

通りがかったのはドイツ人家族“ヨハンさん一家”。

 

「ふらふらとタイヤ痕が続いてると思ったら君か!

俺たちになにかしてやれることはあるかい?」

 

先日の砂漠で助けてもらったばかりなのに

またしても人のご恩にすがり先へと進むことに。

 

 

感謝の念を抱きつつも、

他人の助けがないと前に進むことができなかったナミビア旅において

情報収集と事前準備の甘さを深く反省しながら車に揺られました。

 

でも、

動物に食料持ってかれるなんて想像もして無かったんだもの…。

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方に着いたのは

70kmほど離れた国境付近の

キャンプ場。

ヨハンさん一家と一緒に

テントを張らせていただくことに。

 

 

 

 

横には国境である“オレンジ川”。

これまで砂漠の景色ばかりだったので

涼しげに流れる水に

疲れた心が癒されます。

自然の厳しさに翻弄されたナミビアの旅も

この日で終わり。

 

 

 

夜はドイツ式バーベキュー。

ただ肉を並べて焼くだけでなく

マッシュルームやらポテトやらの

ひと手間加わった小洒落た料理が

コースのように次々出てきます。

 

 

 

人類史を代表する狩猟民族の末裔である

ドイツ人の皆さんとあって

肉料理はお手のもの。

いつも1人だけど

やっぱりみんなでワイワイ過ごす夜が

楽しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、ヨハンさん一家とはお別れ。

自転車を車に乗せていただく時はものすごい葛藤があるのですが、

楽しい時間を共に過ごせば

どんな形であれ出会えたことに感謝せずに入られません。

本当にありがとうございました。

 

 

 

キャンプ場から

国境までは10kmほど。

思いもよらぬことが多かった

ナミビアの道中ですが、

とりあえず元気な状態で

出国することはできそうです。

 

 

 

財布にものすごい数の

コインが余っていたので

出国前に“ビルトン(ジャーキー)”

を購入。

これを3日かけて食べようと思ったけど

結果的に1日で食べ切ってしまいました。

 

 

 

そして国境へ到着。

両国をつなぐ主要道なので

大渋滞かと思いきや

かなり閑散としています。

物流のトラックばかり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やってきた30ヵ国目は「南アフリカ共和国」。

 

アフリカ大陸の南端に位置する国で、

ついこないだ日本で行われたラグビーワールドカップで

優勝したことで国中が沸いたであろう南アフリカ。

(僕は1試合も見てないのでルールも未だにわかりません。

日本でも相当盛り上がったみたいですね。)

 

いよいよアフリカ旅もここで最後。

無事にここまでたどり着けるとは思いもしませんでした。

気を引き締めてゴールの地・喜望峰を目指します。

 

 

 

向かう「ケープタウン」までは700km足らず。

向かい風が気になるけど

焦らず着実に進んでいこう。

 

 

 

入国直後はとにかく上り坂。

勾配は決して急ではないけれど

数十kmに渡って

平坦になることがないので

ずっと上りっぱなし。

標高を1,000m近くもあげます。

 

 

 

夕方ごろにやっと平坦になってきました。

風はいろいろな方向から吹くので

今後はナミビアのように

ずっと向かい風ということがないように

お願いしたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南アフリカ初日は荒野の真ん中「ステインコフ」に到着。

思ったよりもずっと小さな町でした。

 

 

 

事前にチェックしていた宿へ。

なんと¥1,000ちょっとで

ベッドとご飯がついてます!

キャンプ続きのアフリカ旅とも

お別れの時が近づいてるのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明くる日もさらに南へ向かいます。

とにかく上るか下るかばかり。

道は整ってるし交通量もそんなに多くはないけど

やっぱり疲れます。

 

 

 

南アフリカってだけで

発展したイメージがありましたけど、

もちろんそれは一部の都市だけで

おそらく大概はだだっ広い荒野が

続いているみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして出発から70km、昼頃に着いたのは

最初の比較的大きな街「スプリングボック」。

車も多く割とにぎわってる様子です。

 

 

キャンプ場という選択肢もあったけど

ナミビアの疲れを癒したい気持ちもあり

¥3,000弱のホテルへ。

アフリカの終わりが見えて

確実に財布のヒモがゆるんでます。

 

 

 

喜望峰へのラストスパートに備えて

ここでひと休み。

体調を万全にしたら、

大陸の終わりへ向け

一気に距離を縮めていきます。

 

 

 

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