Cycling The Earth ~自転車世界一周の旅~

日記

カテゴリー: モロッコ

南の真珠・マラケシュ

2019.07.20

【414日目 16,302km】

 

フェズを出発してから

荒野を走り続けること4日目。

引き続きマラケシュを目指して走ります。

 

 

 

朝早く、

泊まっていたフキネ・ベンヌ・サラの大通りを

勢いよく漕ぎ出しました。

 

 

 

町を抜けると

あっという間に

何もない荒野の風景に戻ります。

目的の場所まで

200kmを切ると

もうすぐ着くという感覚。

 

 

 

このあたりやたら家畜用の干し草を

積んだ馬車を見かけました。

ただの草じゃんって思うけど

有名産地とかあるんだろうか?

 

 

 

 

 

この日は曇りだったので

暑すぎることなく

快適に走ることが出来ました。

30℃前後くらいでしょうか。

最近はヨーロッパの方が

40℃越えで大変らしいですが。

 

 

 

マラケシュに近づくにつれ

山が減ってきています。

この日の道はほとんど平坦で

汗だらっだらになることも

ありませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

100kmあまり走ったところで

「エル・ケッラ・デ・スラーナ」の町に到着。

もう地名なんて全然覚えられません。

 

 

 

町で出会った人に

ホテルを紹介してもらいました。

ほどほどの規模の町であれば

安いホテルが簡単に見つかるので

助かります。

 

 

 

 

ベッドとイスだけが置かれた

何とも質素な部屋が600円。

Wi-Fiも付いてるので

コスパは非常に良いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝もありがたいことに曇り空。

涼しい風を感じながら走り始めます。

 

 

 

マラケシュまではもう100km足らず。

この数日は景色が大して変わらないので

ただただ距離を縮めていくために

ペダルを漕いでいるという

気がしてしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お昼には道路わきの食堂でタジン。

鍋がずらっと並んでるので

ついつい食欲をそそられます。

 

 

 

この野菜たちの下に

やわらかい羊肉が眠っています。

味付けはどこも似通ってますが

具材が店ごとにちょっと違うんです。

お店の人が蓋を持ち上げて

湯気がもわっと立ち上がる瞬間が好き。

 

 

 

 

 

 

 

 

お腹を満たしたら

午後からもう一頑張り。

少しづつ交通量が増えているのがわかります。

 

 

 

そしてマラケシュ市内に入ってきました。

車や人の数も増え、

あたりはかなり賑わっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてフェズから走ること5日間、

500kmほどにおよぶ荒野の道のりの末、

「マラケシュ」に到着です。

 

 

 

毎度のことながら

到着の日は宿から動けません。

近くにあったカフェで

ラクダ肉のハンバーガーを食したら

この日はぐっすり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

観光大国モロッコの中でも

1番の人気観光地であろう場所「マラケシュ」。

 

イスラム王朝の都市として栄え、

1,000年ほどの歴史を持つこの街。

その風情ある街並みから“南の真珠”と称されてきたそう。

 

 

 

これまで訪れた他の街と同じように

中心部には旧市街の

「メディナ」が広がっています。

ただフェズほど混沌とはしておらず

ゆったりと歩いて見れるのが

マラケシュの良いところ。

 

 

 

通りには

絨毯、ランプ、革製品、スパイスなど

アラブの国ならではの

みやげ物をそろえた店が

ずらっと並んでいます。

フェズで浪費したのでここでは自重。

 

 

 

モスクや庭園もあるのですが

マラケシュでの楽しみ方はやっぱり

街歩き。

メディナで迷子になりながら

フラフラさまようのが楽しい場所です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とつぜん地元の人が声を掛けてきて

「タンネリ(皮のなめし場)見せてやる」と

言ってきました。

 

 

「絶対お金せびってくるクセに」と思いつつ

せっかくなので見に行くことに。

フェズのモノに比べると

やはりスケールはぐっと下がります。

 

 

 

見学が終わるとやっぱり

「チップくれ、チップ!」

と言ってきます。

「ヤダよ、絶対払わないから!」

と応えると、罵詈雑言を吐き

彼は去っていきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

多くの人が集まるのは

メディナに隣接した「フナ広場」。

 

フルーツジュースの屋台が無数にあり

歩いているだけでそこらじゅうから呼び込みの声が聞こえます。

 

 

 

オレンジジュースが1杯50円。

日中歩いて疲れたら

何杯でも飲めちゃいます。

ひんやり冷えてて

これがすごく美味しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして「フナ広場」が

本来の魅力を見せてくれるのは日が沈んだ後。

ずらっと並ぶ屋台の明かりが夜の闇に浮かぶ様子は

実に圧巻。

 

写真や映像でもよく見られる

モロッコの象徴的なワンシーンです。

 

 

 

言ってしまえば広場の周りは

屋台とみやげ物屋が

あるくらいなんですが、

ヨーロッパを中心にあらゆる国からの

観光客の人々が悠久の街の

夏の夜を楽しんでいます。

 

 

 

 

 

 

夜になってフナ広場に姿を現した屋台は

ほぼすべて地元モロッコの伝統料理のお店。

 

 

 

魚の揚げ物やタジンにクスクス、

これまでのモロッコ旅で味わってきた

料理達がフナ広場では総出演です。

ガイドブックに載ってるような

定番メニューはおそらく

ここですべて食べられるはず。

 

 

 

タジンはフェズからの道中

食べまくってたので

魚介の盛り合わせを食べることに。

砂漠の国だけにどこでも海産物が

食べられるワケではないので

かなり美味しく感じられました。

 

 

 

フェズで食べたカタツムリが

マラケシュでも待ち構えていました。

揚げ物をさんざん食べた後でも

ペロッといけるクセになる美味さ。

ヘンなものにハマってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

このマラケシュをもって

モロッコの観光地巡りは終了。

ここからはさらに南下して

サハラ砂漠へと向かいます…。

 

 

荒野を走る

2019.07.15

【411日目 16,108km】

 

迷宮都市フェズを発とうとした朝、

突然なぞの腹痛に苦しみ出発を2日延期。

フェズでは予定オーバーの5日間も滞在してしまいました。

 

 

 

体調が戻ったら改めて出発。

500km近く離れた大都市マラケシュを目指して

進み始めます。

 

 

 

街を離れてもしばらくは

人の多い町が続いていました。

町さえあれば補給ができるので

暑さの中でもとりあえず安心。

水だけは絶やさずに

走らねばなりません。

 

 

 

それでも朽ち果てた家が増えていき、

南に下りるにつれて

過酷な砂漠地域に向かっているのを

感じます。

ちょっと怖いけど、

ワクワクもしている今日この頃。

 

 

 

小さな集落で食堂を見つけ

昼食をとることに。

走行中は

肉類、豆類のたんぱく質を

摂るようにしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼の休憩をはさんだら

午後から再び走行開始。

さらに家屋は減って

渇いた荒野が延々と続いていました。

 

 

 

だだっ広い荒野でも

家畜を見るとひと安心。

動物がいるということは

近くに人間もいるということ、

倒れても助けてくれる人はいる…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

100km近く走ったこの日は

“アムガッセ”という小さな集落に到着。

野宿場所を探してウロウロしていると

地元の警察官がやって来て

「ここでキャンプはダメだ!」とのこと。

 

そうはいってもホテルなどあるはずもないので

テントを張らせてくれるお家を探すことに。

 

他人のお家にお願いするときは

玄関もしくは門の前に立って

「こんにちはーー!(現地語)」と

元気よくニコニコ笑顔で挨拶しています。

 

 

 

すると一軒目で

快く受け入れてくださったのが

“モハメドさん”。

この旅で何人目のモハメドさんだろう?

とにかく裏庭にテントを

張らせてもらいました。

 

 

 

テントを張らせてもらい

水浴びが終わったら、

何と食事までご用意いただきました。

申し訳なくていつも断ろうとしますが、

断り切れたためしがありません。

優しい人はどこまでも優しい。

 

 

 

テントを張ったにもかかわらず

「こっちのが気持ち良いよ」と、

軒下に布団を敷いてもらいました。

中央アジアでも何回かあったけど

星空の下に布団敷いて寝るのって

最高に気持ち良いです。爆睡。

 

 

 

 

 

 

翌朝も朝食をご馳走になり準備が整ったら

モハメドさんともお別れ。

言葉も通じない人間に優しくしてくれて

本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出発するなりあたりは何もない荒野。

しかも起伏はかなりのもので、

どこまで行っても変わらない風景を

せっせと進んでいきます。

 

 

 

主要道ではないにもかかわらず

道は安定して舗装されており

交通量も多くはないので

走りやすいのは助かります。

ただ暑い…。

 

 

 

 

昼頃に休憩に寄った店で

ジュースを飲んでると

「腹減ってんだろ?食べろ」

と無料でサンドウィッチを

ごちそうになりました。

ありがたや。

 

 

 

休憩していた村を離れると

また同じような荒野の風景。

山を越えた向こうにまた山が見えると

本当にげんなりします。

どこまで続くのか…。

牛に注意。

 

 

 

徐々に日が傾いてきました。

今日もぼちぼち寝床を探さねば。

といっても道路脇に

隠れやすい場所がないので

この日も農家さんの庭にお願いしたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると何もない荒野の中に

このあたりではかなり立派な2階建ての建物がありました。

 

ご挨拶して話を聞いてみると、

ここは“エッディさん”はじめ複数の家族が

共同で農場を運営しているところ。

このあたりは何もないからここで泊まっていきなさいと

ありがたく宿泊許可を頂きました。

 

 

 

しかも外ではなく

応接室のようなところを

開けていただけました。

かなりしっかりしたお家。

割と裕福なんだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

一晩ゆっくりさせていただくと

またこの日も出発です。

フェズを出発してから3日目。

漕ぎ始める前には子供たちと記念撮影。

 

 

 

撮影を終えて、いざ出発!

と思ったら後輪のパンクが発覚。

1月のトルコ以来

実に6か月ぶりのパンク。

出発直前に気づくのは

本当に気持ちが萎える…。

 

 

 

 

 

 

 

 

パンク修理が完了したら

気を取り直していよいよ出発。

まあ、景色は前日までとなんら変わり映えしません。

 

 

 

何もない荒野に“注意!”の看板。

何もなさ過ぎて眠たくなるような道の

どこに注意すればいいのだろうか。

 

 

 

 

 

 

お昼ごろには

割と大きな街に到着。

暑さのあまり食欲はないのですが、

次の町が数十km離れてる時は

とりあえず食べとかなければ

体力が持ちません。

 

 

 

 

 

 

 

 

あたりを探しても見当たるのはケバブ屋さんばかりでした。

ここは自分で直接

肉屋さんから肉を買うスタイル。

 

 

 

買った肉を持っていくと

近くのお店で焼いてくれます。

このおじさんの仕事は

持ち込まれた肉を

美味しく焼くこと。

 

 

 

 

300円ほどで

それなりの量が食べられます。

モロッコでは羊や鶏よりも

牛肉を食べる機会が多いですが

値段の割にかなり美味しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

栄養を蓄えたらさらに西へ。

起伏はほとんどなくても、

景色が変わらないせいかすごく疲れる気がする…。

 

 

 

夕方には

「フキネ・ベンヌ・サラ」

という町に到着。

予想以上に大きな町なので

ホテルに泊まることに。

 

 

 

 

シングルルームで

¥2,000足らず。

エアコンはついてないけど

疲れを取るには十分の快適さでした。

やっぱりベッドはよく眠れる。

 

 

 

 

こんな感じでひたすら荒野を進んでます。

マラケシュまであと200km。

 

 

 

迷宮都市・フェズ

2019.07.11

【405日目 15,827km】

 

 

シャウエンから2日かけてたどり着いた街「フェズ」。

自転車はひと休みしてのんびり観光です。

 

 

 

モロッコに旅行にやって来た人のほとんどが訪れるほどの

人気観光地であるフェズ。

 

青の町・シャウエンと同じく、

“メディナ”という城壁に囲まれた旧市街があり

世界遺産にも登録されているこの一画が

そのまま観光の見所となっています。

 

 

 

“ブルーゲート”と呼ばれる門をくぐり

メディナの内部へと入り込むと、

そこには古くから続く

アラブの世界が広がっています。

 

 

 

 

 

路地の幅はせいぜい2~3m、

すれ違う人と

肩がぶつかりそうになるほど狭く、

とうぜん自動車は入ってることが

出来ません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

街の高台から見下ろしたフェズのメディナ。

昔ながらの建物がぎゅっと密集しているのがよく分かります。

 

 

 

複雑に配置された家々が

つくりあげる小さな通りの数は

1000を超えるともいわれ

まさにこのフェズは迷宮都市。

旅で慣らした方向感覚も

全く役に立ちません。

 

 

 

観光客が練り歩く主な通りが

2本あるのですが、

そこをはみ出てしまうと

地元の方の生活エリアに

迷い込んでしまいます。

 

 

 

 

夏の暑さとアラブ人たちの熱気で

溢れかえる旧市街。

ヨーロッパにはない

エネルギッシュな商人の町です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メディナの中にあるのは家屋やお土産屋だけではありません。

細い路地の中に突然、荘厳なモスクが現れます。

 

 

 

建物の規模はあまり大きくないものの

彫刻は非常に細かく繊細で

建物そのものが芸術品。

久々に見たけど、

やっぱりモスクはしびれます。

 

 

 

 

なかでも「カラウィーン・モスク」は、

859年に神学校として設立され

現在でも教育機関として機能しており

現存する最古の大学として

ギネスブックに登録されているそうです。

でも、イスラム教徒以外立ち入り禁止。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、

フェズの象徴ともなっているのが

メディナの中に位置する“タンネリ”。

 

このタンネリは動物の皮をなめす作業場となっており、

蜂の巣のようにずらっと並んだ大きな桶の中には

なめしに使うタンニンの液がたっぷり。

 

 

 

数百年前から続く伝統的な

皮のなめし。

この時も暑い中、

職人さんがせっせと

作業をされていました。

 

 

 

 

近くの革製品のお店の方の案内で

作業を間近で見せてもらうことが

出来ました。

こういう職人さんの仕事を近くで

見るのってたまらないです。

渋くてカッコいい。

 

 

 

なめすのは牛だけでなく

羊、ヤギ、ラクダなど色々な動物の皮。

見学している間にも

作業場には

次々と皮が運ばれていました。

 

 

 

 

作業場一帯に立ち込めるのは

独特のニオイ。

1番スゴイところだと

ドブと生ごみと野良犬が混ざったような

とても素敵なニオイがします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということでフェズの名産品はもちろん革製品。

タンネリの作業場を見学した後は

「さぁ、買っていけ」と

もの凄い勢いでセールストークが始まります。

 

 

 

なかでも有名なのは

“バブーシュ”という

モロッコスタイルのスリッパ。

革の柔らかさが

足をスッポリ覆ってくれて

素晴らしい履き心地です。

 

 

 

他にもカバンやベルトを筆頭に

あらゆる数の革製品のお土産屋さんが

これでもかというほどに

通りに連なっています。

観光地でのセールストークって

割と楽しくて、嫌いじゃないです。

 

 

 

 

 

 

 

 

さらにこの街は革製品だけでなく赤銅も名産。

歩いているとどこからともなく

カンカンと鐘を打ち鳴らすような音が聞こえてきました。

 

ときどきテレビで猛スピードの餅つきとか見ますけど、

あんな感じで抜群のコンビネーションの職人技を見せてくれました。

 

 

 

商人だけでなく

職人の街でもあるモロッコのフェズ。

街の片隅で、こちらには目もくれず

黙々と作業をおこなう

仕事人があちこちにいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フェズでのんびり過ごす間に

モロッコの定番料理を堪能しました。

 

まず1品目は「クスクス」。

北アフリカだけでなく、

中東やヨーロッパでも食べられているコチラ。

小麦からできた粒状の食材で

世界最小のパスタと言われているそうです。

 

上には野菜や肉の煮物や炒め物がのっており

これだけでお腹いっぱいの定番モロッコ料理!

 

 

 

続いて食べたのは「タジン」。

とんがった蓋が有名なタジン鍋で

香辛料をふんだんに使った煮込み料理。

この時食べたはチキンでしたが、

羊肉や野菜など色々な

食材や味付けがあるそうです。

 

 

 

そして、通りの屋台で食べたのが

「カタツムリ」。

これが貝みたいで旨味があって

結構美味しいんです。

近くでじっくり見たら食欲失せるんで

勢いでどんどん食べるのがコツ。

 

 

 

 

 

 

 

 

スペインでもらった特別賞のトロフィーを持って走っていると

「これ何?ねぇねぇ何なの??」と、

しょっちゅう聞かれて

いちいち説明するのもめんどくさいので

日本に送ることにします。

 

加えて、フェズの魅力的な工芸品に購買欲をそそられて

おみやげ爆買いしちゃいました。

お気をつけて日本まで行ってらっしゃいませ。

 

 

 

‹お知らせ›

旅で出会った方のご縁を通じて、

「Grobal Travel Channel」という

インターネットラジオに出演させていただきました。

 

オーストラリアに拠点を置く局なので全編英語ですが、

旅について色々お話していますので是非聞いてみてください!

https://www.globaltravelchannel.com

 

 

 

心優しきアラブ人

2019.07.6

【403日目 15,827km】

 

 

青の町・シャウエンでの観光を終えると

次なる場所へ向けて走り出します。

 

 

 

シャウエンが位置するのは山の上。

走り始めは

一気に傾斜を滑り降りていきました。

 

 

 

海辺に比べて緑が増えました。

何もない土色の岩山に比べれば

見てるだけで

暑さが和らぐような気がします。

気持ちの問題だろうけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

走り始めて1時間ほどのこと、

道の途中で大きな荷物を携えた

ブラジル人サイクリストと出会いました。

(写真撮り忘れたけど…)

 

彼は僕がこれから向かう西サハラから北上してきたらしく、

1ヵ月近く走ったモロッコで

最初に出会ったサイクリストが僕だとのこと。

 

 

他のサイクリストがいないということは

間違った季節に間違った国を走っているということなのか…。

それほどこれからやってくる暑さは厳しいのか…。

いや大丈夫。絶対に大丈夫。

…うん、大丈夫大丈夫。

 

 

 

昼は小さなカフェで休憩。

「なんか食べさせて」というと、

煎り卵が出てきました。

料理というより

ホントただの煎り卵。

 

 

 

 

午後からは比較的道は平坦。

ただ14時頃になると

ギラギラ輝く太陽に

汗が止まりません。

まだ35℃まであがってないだろうけど

かなり暑い…。

 

 

 

とにかく頻繁に休みを取ります。

スペインとあまり変わらないと

思っていたけど、

やっぱりかなり暑くなってます。

1日の走行計画を見直さねば…。

 

 

 

 

ヨーロッパと違って

自転車乗りの方はいなくなったけど、

ロバが引く馬車(ロバ車?)が

すごく多いんです。

いつ着くの?ってくらい

遅いので追い越してきますけど。

 

 

 

少し涼しくなってきた夕方、

そろそろ野営地を探そうと

思ったところで、

「ジョルフ・エル・メルハ」

という町が見えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寝床を探す前にまずは腹ごしらえ。

この日のディナーは道ばたのケバブ屋さん。

 

 

 

炭火焼きのビーフケバブ。

つまりバーベキューなのですが

これが疲れた体に染み渡る

美味しさ。

 

 

 

 

 

値段はおよそ300円。

イランでは毎日食べすぎて

ケバブにはうんざりだったのですが

久々に食べるとやっぱり美味しい。

モロッコ後半には

また飽きるんだろうか…。

 

 

 

 

 

 

 

 

さすがに町のなかにテントは張れないので、

少し離れた場所で集落を発見。

テントを張らせてくれないかと頼んだところ

集落のモスクに泊めてもらえることになりました。

 

 

 

完全なる野営を予定してたけど、

屋根の下に

なんと布団まで敷いていただきます。

蚊はすごい出るけど…。

文句言うな。

 

 

 

 

さらに

「お腹減ってないかい?」と

お食事まで提供していただく始末。

モスクには宿直の方がおられるので

本当に至れり尽くせり。

 

 

 

 

突然やって来た異国からの旅人を

暖かいおもてなしで迎え入れてくれるモロッコの人たち。

同じイスラム教国である中東・イランを思い出しました。

心優しきアラブ人に感謝です。

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日は朝から曇り。

曇り空ってどんよりして好きじゃないけど、

さすがにモロッコの暑さのなかでは

嬉しい気持ちが上回ります。

 

 

 

あたりは牧畜をおこなう

小さな集落がときどきあるのみ。

人間よりも

牛や羊を見かけることの方が

多いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前の晩モスクで現地の方の優しさに触れたこの日に

ちょっと悲しい出来事が。

 

小さな集落を通過する際に

子供たちに石を投げられました。

しかも背中に命中。

 

イラッとしたけど、

実はこれアフリカを走るサイクリストによくあることで

人種差別というよりも

子供たちは多分ふざけて遊んでるだけ。

(許せないけど…)

 

 

でも、

その1時間後には車で通りがかったおじさんに

「ようこそモロッコへ、楽しんでけよ!」と、

冷たいペットボトルの水を頂きました。

 

旅には色んな側面があって、

なるべく明るく楽しい面を見るようにしなければ

長い旅を続けていくことは出来ないです。

体調を整えるのと同じくらい、

心のバランスを保つことも大事。

ポジティブ、ポジティブ。

 

 

 

この日は前よりも

かなり起伏が激しく

時には自転車を押しながら

ゆっくりゆっくりと進んでいきました。

 

 

 

 

 

午後からは雲がなくなり、

青空が広がりました。

同時に気温も上昇、

暑い日の上り坂は本当に過酷。

ふらふらになりながら

黙って歩を進めます。

 

 

 

 

 

 

 

 

峠を越えたはるか向こうに

目的の街がぼんやりと見えてきました。

 

 

 

さらにいくつかの坂を越えて

市街地に突入です。

ほっとするけど

モロッコの街はかなり汚くて

でっかいゴミ箱の中にいる気がする。

クサい…。

 

 

 

 

 

 

 

 

シャウエンから走ること2日。

暑さのせいでたった2日間なのにどっと疲れたけど、

シャウエンにならぶ人気観光地フェズに到着です!

 

 

 

青の町・シェフシャウエン

2019.07.2

【400日目 15,634km】

 

モロッコの玄関口タンジェを出発し

ついにアフリカ旅が開始。

まずはモロッコの一大観光地を目指します。

 

 

 

道ばたで野宿をした翌朝、

天気は快晴。

前日に引き続き気持ちよく走り出すも

待ち構えていたのは長く続く上り坂。

 

 

 

午前中は涼しいのでまだマシだけど

これからモロッコ南部までは

山が続く予定なので不安。

峠を越えた向こうにはまた峠。

モロッコは初っ端からハードです。

 

 

 

 

このあたり路肩は

あまり整備されていないけど

交通量が少ないのが救い。

さほど車を気にすることなく

走ることが出来ました。

 

 

 

 

昨晩の野営地から40kmほど、

最後に大きな坂を上り切ると

目的の町が見えてきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やって来たのは「シェフシャウエン」、

モロッコで最初の観光地です。

 

 

 

着いたのはお昼過ぎだけど

2日間走っただけで体はバテバテ。

宿にチェックインした後は

そのままベッドに倒れ込む。

夜に中華だけ食べたら

この日は終わりです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日はいよいよ観光開始。

 

家の壁から階段まで

すべてが真っ青に塗られたシェフシャウエン。

 

地元の人からもシンプルに「シャウエン」と呼ばれ、

“青の町”として有名な景色は

世界中からの多くの観光客を魅了しています。

 

 

 

「メディナ」と呼ばれる

城壁で囲われた旧市街は特に真っ青。

迷路のように入り組んだ路地の

目に飛び込んでくる一面の青。

現実離れした絵画のような

空間です。

 

 

 

この時、朝食前の朝8時ごろ。

地元の方と時々すれ違うくらいで

他の観光客もおらず、

青の世界を独り占め。

幾度となくシャッターを

押してしまいます。

 

 

 

朝の時間帯は

細い路地まで日が差し込んでこず、

少し影のある

深い青を楽しむことが出来ます。

無機質ですごく幻想的。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旧市街を見下ろす丘の上から眺めた

シャウエンの町並み。

 

およそ500年前に

スペイン・イベリア半島を追われたイスラムの人々が

地元の民族やユダヤ人と共に住み始めてできたというこの町。

 

 

 

山の斜面に民家が密集している様子は

かつてイスラム王朝が支配していた

スペイン・アンダルシア地方

にも似ています。

人の移動と共に文化も海峡を越えた

というのがよく分かる。

 

 

 

 

 

 

 

 

気になるのがシャウエンが青く塗られている理由。

町の人にも聞いてみたのですが、

誰も明確な理由を知りません。

 

ただ広く知られている説が2つあるようで、

まず1つがイスラム教、ユダヤ教ともに

“青”を神聖な色と捉えているからという説。

 

そしてもう1つが

「青は蚊が嫌う色だから」という説。

 

 

 

実際にシャウエンでは、

8月になっても蚊はいないらしく

お年寄りの方もこの町では

蚊に刺されたことがないそう。

なんとも合理的な理由ですが

真相はいかに…。

 

 

 

 

 

 

 

 

日中に再び旧市街を歩くと

朝とはまた違った様子を楽しむことが出来ました。

 

 

 

現地の伝統工芸の絨毯が

壁一面にズラリ。

ビビットな色が

青の景色によく映えます。

 

 

 

 

 

朝は何もなかったのに

物凄い数のみやげものが

路地に現れていました。

毎日出したりしまったり

大変そうだけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人気の撮影スポットには人が殺到。

順番待ちをしなければ撮れないほど。

朝はあんなに静かだったのに、

もの凄い賑わいです。

 

 

 

日の光に照らされた青もまた素敵。

時間帯によって色の映え方が

違って見えるのが面白いです。

暑くてずっと歩いてられないので

宿に戻ったり、また出かけたり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャウエンの町には

たくさんのお土産屋さんがひしめいていますが

その中で流暢な日本語を操って声を掛けてくる男の子が…。

彼の名は“モハメドくん”、17歳。

 

 

 

4年前から本格的に外国語の勉強を

始めたというモハメドくん。

アラブ語、英語、フランス語、

スペイン語、中国語がペラペラ。

1番苦手だという日本語も

かなりのレベルです。

 

 

 

日本語を教えながら一緒にディナー。

言葉巧みに言い寄ってくる商人は

山ほどいますが、

彼からは純粋に日本語を勉強したい

という気持ちが伝わってきました。

楽しい時間だったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャウエンの町を歩いていると

お土産屋さんでしょっちゅう目にするのが

手のひらに目が描かれたこのマーク。

 

 

調べてみると、

“ファティマの手(またはハムサ)”と

呼ばれるもの。

 

イヴィル・アイ(邪視)という呪いの視線を除ける効果があり、

北アフリカや中東で広く知られているそうです。

 

 

 

要は事故や災難から

身を守ってくれるお守り。

タクシードライバーなんかも

交通安全を祈願して

ミラーからぶら下げているとか。

 

 

 

 

キーホルダーやマグネット、

財布やバッグの柄にいたるまで

とにかく色んなものにおいての

モチーフとなっている

ファティマの手。

 

 

 

 

アクセサリー屋さんに行って

アフリカを走行する旨を伝えると、

「ファティマの手は

君の旅にぴったりのお守りだよ!」

とのことで、

さっそく作ってもらうことに。

 

 

 

 

 

 

 

 

色はもちろんシャウエンブルー。

(汚い足見せてゴメンなさい。)

 

 

危険な自動車や盗人、マラリア。

ゾウやライオンにカバ。

アフリカ大陸には危険な存在がうようよしていますが

そんなヤツらを

“ファティマの手”で退けながら進んでまいります!

 

 

 

アフリカ上陸

2019.06.28

【398日目 15,594km】

 

ユーラシア大陸最後の町「タリファ」に着いた後は

しばらく、のんびりまったり。

 

ヨーロッパの滞在期限が90日間だったのですが、

ビザ失効1日前の89日目まで

スペインの端っこで往生してやりました。

 

 

 

疲れもしっかりとれたら

いよいよアフリカに向かいます。

荷物をまとめてタリファの港へ。

 

 

 

フェリーに乗って進むのは

地中海と大西洋の境でもある

ジブラルタル海峡。

わずか20kmほどの航路を

1時間足らずで

渡り切ってしまいます。

 

 

 

離れていくイベリア半島を見送りながら

思いのほか激しくうねる波の上を

揺られました。

時間短縮のためか、

入国スタンプも

船上で押されてしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

アフリカ旅はじまりの国であり

21ヵ国目となるのは「モロッコ」。

公用語はアラブ語、ベルベル語ですが

多くの人が流暢なフランス語を話せるそう。

トルコ以来のイスラム文化圏に突入です。

 

 

 

港の簡易的な入国審査を7秒くらいで終えると、

モロッコの玄関口「タンジェ」の街に到着です。

熱気にあふれていると思いきや、

意外とスッキリとした印象。

 

 

 

特に海沿いの大通りは

綺麗に整備されており、

ゆるー南国の雰囲気。

イメージしていた「アフリカ感」は

まだしばらくお預けか。

 

 

 

 

 

 

 

 

この日は走行せずにタンジェの街で過ごすことに。

港からほど近い旧市街の安宿で1泊します。

 

 

 

海沿いを見たときには

感じませんでしたが、

旧市街に入り込むと

途端にイスラムの雰囲気が漂います。

もうヨーロッパじゃないんだな…。

当たり前だけど。

 

 

 

これまで訪れた国の中では

やはり同じイスラム文化圏の

イランに近い気がします。

迷路のような街と

鼻を突いてくる香辛料の匂い。

 

 

 

宿に荷物を置いたら地元の食堂へ。

勧められるがままに食べたのは

「魚の揚げ物」。

モロッコ旅の楽しみの一つは

その豊かな食文化。

これはまぁ普通の魚だったけど。

 

 

 

この日はあてもなく街をぶらぶら。

商店をのぞいてみると

ヨーロッパに比べ物価が下がったこと

を確認して安心しました。

おそらくこの旅で最も物価の高い

地域は抜け出せたはず。

 

 

 

宿の屋上から見渡すタンジェの旧市街。

いわゆる先進国といわれる国々を走るうちに薄らいでいた

旅のゾクゾク感が蘇ってくるのを感じます。

これから始まるアフリカ旅が本当に楽しみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

これからアフリカ大陸を南下していくのですが

①モロッコ→セネガル間、西サハラ地域を走行

②セネガル→ケニア間、今回の旅初めての空路移動

③ケニアから南アフリカ喜望峰を目指して南下

という流れで走行していく予定です。

 

アフリカ大陸すべて陸路で縦断したいところですが、

旅全体のスケジュール、季節を考慮した結果

このような計画となりました。

 

この旅で最も楽しみにしていた大陸・アフリカ。

忘れられない素敵な出会いに恵まれますように。

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで

タンジェの街で1晩すごしたのちは

いよいよアフリカの大地を走り始めます。

 

 

 

とはいってもまだスペインと

さほど離れていないこともあってか、

アンダルシア地方と似たような

渇いた茶色の丘が続く風景。

道もしっかり舗装されています。

 

 

 

時にあらわれる路肩の商店で

フルーツを買って休憩。

アフリカでは頻繁に休みを取りつつ

“疲れ果てない!”

をモットーに走るつもりです。

ゆっくりコツコツ進むスタイル。

 

 

 

昼を過ぎると

一気に気温が上がりました。

少しでも上り坂になると

汗が噴き出してくる。

それでも気温はまだ30℃ちょっと。

慣れねば…。

 

 

 

 

 

 

 

 

80kmほど走ったこの日は道路から離れた

大きな木の下で野宿。

地元の人曰く、

「モロッコはどこでもキャンプできる」そう。

助かります。

 

 

 

夕食は相変わらずのパスタ。

せっかくなのでアフリカ流の料理を

マスターしてやろうと考えてます。

といいながら

しばらくパスタばかりだろうけど。

 

 

 

人が近寄ってこない場所を

選んだつもりでしたが、

テントで休んでいると

牛をつれた人が。

この後、

羊の大群も横切っていきました。

 

 

 

ついに始まった旅の第2章にあたるアフリカ編。

決して無理せず、しっかりご飯食べて

健やかに旅の日々を過ごしてまいりたいと思います。

 

 

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