旅の仲間

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【191日目 7,493km】

 

エレバンを発ち、次の国ジョージアを目指します。

 

ゴリスでは霧に阻まれ、エレバンではリダの家でくつろいでしまい

気がつけば自転車を漕ぐことがほぼ2週間振り。

なまった体に鞭打って走りはじめました。

 

 

そして実は、

この日は心強い仲間が!

 

この夏にキルギスの日本人宿で出会った

日本人サイクリスト・大成和義(おおなりかずよし)さん。

「リダの家」でおよそ3ヵ月ぶりの再会を果たしていたのです。

※写真左

 

すでに1年以上世界を走っている旅の先輩である大成さんは

なんと僕と同じ広島県(瀬戸内海に浮かぶ大崎上島)のご出身。

つまり、広島人は自転車で旅しがちということ。

 

※大成さんのブログもぜひご覧ください。↓

「今日も世界のどこかで全力疾走」  https://zenryoku-sissou.com/

 

日本から遠く離れたアルメニアにいながら

僕らの話題は「カープの丸は移籍するのか?」

(行っちゃいましたね。)

 

 

走る道がしばらく同じということで

大成さんと一緒に出発することになりました。

 

 

相変わらず山だらけのアルメニアの大地。

平坦な道はほとんどなく、常に坂道ばかり。

(そのほとんどが登りだったんです…。)

 

 

国のいたるところに歴史ある教会が点在するのはアルメニアの特徴。

首都エレバンを離れて山間部に向かったこの日も

「オハナバンク」、「サモサバンク」という

2つの教会を観光しました。

 

昼はケバブを食べて休憩。

イランを離れてもケバブからは逃げれませんでした。

この時は疲れてたのでただただ美味しかったですが。

 

進めども進めども終わりの見えないゆるやかな上り坂。

終日ほとんど登りっぱなしで

首都エレバンから1,000mほど上がったでしょうか。

 

 

日が沈むころにたどり着いた「アパラン」という町では

調べていたホテルが存在しておらず、

警察に泊まれる場所をたずねました。

 

紹介してもらった暖房なし、お湯なしのホテルに滞在。

本当に寒かったけど、夕食の“鶏肉の何か”は美味しかった。

 

 

明くる日もしばらくは登り坂。

標高も2,000mを超えると景色は真っ白。

水たまりも凍っています。

 

雪を被った山を見渡すことも、

車の中からなら綺麗かもしれないけど

冷たい風が直接吹きつける自転車だとそんな余裕がないです。

ただただ寒かった。

 

 

ゆっくり進み続けて昼頃には標高2,200mの峠に差し掛かりました。

ここから一気に600mを滑降していくのですが

これまた冷たい風の中を切り裂くように走るのでものすごく寒かった。

 

 

2週間ぶりの高山サイクリングは

これから迎える冬の厳しさを思い知るには十分でした。

 

ただ、

たとえ身を切る寒さと終わりの見えない登り坂の途中でも

同じ苦しみを味わう仲間がそばにいることで

前に進もうという気持ちが湧いてくるんです。

 

峠を下った先、「スピタック」の町に着くと

ジョージアの首都トビリシへ向かう大成さんともお別れ。

 

こごえる山越えを心折れることなく1つこなせたのも、

一緒に走る仲間がいたからこそ。

出会いに感謝です。

 

 

そして、これから続く山々は自分だけで

進んでいかなければいけません。

 

旅に出て1人が心細いって思うの初めてかも…。

頑張ろう。