首都テヘランへ!②

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【141日目 6,226km】

 

砂漠の町シャールードで1日休みをはさみ

再びテヘランを目指して走りはじめます。

 

相変わらず色彩の乏しい景色の中を黙々と進んでいきました。

中央アジア・キルギスの豊かな青と緑が懐かしい。

 

巨大なユーラシア大陸の真ん中だからなのか、

中央アジアでは雨に降られることはなく連日晴天だったので

天気予報をチェックするという習慣すら忘れ去っていました。

ところがイランでは空模様が怪しくなることもあり、

にわか雨に遭ってしまうことも。

 

カスピ海沿岸には高い山が連なり5,000m級の山まであるそう。

砂漠を走っていてもかなり起伏があります。

 

この日も傾斜を800m登った先にあるサービスエリアに到着。

傍らには2,000年前の遺跡がありちょこっと探索してみました。

するとパトロール中の警官に呼び止められて、

そのまま警察の詰め所に泊めさせてもらうことに。

 

休憩室のようなところに横になっていると

色々な人がやって来て休んでは、また出て行ったりの繰り返し。

こちらから「あなた誰なの?」と尋ねると、

「警察だ。」「レストランのコックだ。」「近くで店をやってるんだ。」

みんな答えはバラバラ。

 

なんで警察の詰め所にこんな色々な人が好き勝手出入りするんだろう。

海外のこういうトコロって本当によくわかりません。

でもとにかく安全に夜を越すことはできました。

 

 

何百キロと離れた場所でも残り200kmほどとなれば

何となく終わりが見える気がしてきます。

走る以外なにもすることがない荒野の中にいるので

いちいち休んでられないと毎日走り続けました。

 

 

そして最後の夜、たどり着いたのが道端にある“キャラバンサライ”。

かつてシルクロードを渡った商人たちのための宿です。

現代風の改築がされており、どことなく上品。

 

レストランで食事をするだけの予定だったのですが

せっかくなので泊まってみることにしました。

 

中庭を囲うようにロの字型に配置された宿泊部屋はこじんまりしており

砂を防ぐためなのか窓はついていません。

少し暑いのですが、こういうところは快適性よりも雰囲気が大事なんです。

 

1泊1,000円と予想よりリーズナブルでしたが他の観光客はゼロ。

周囲数十kmにわたって観光地も何もない場所だからか

そもそも車もほとんど通らないようなところでした。

 

翌朝、宿のオーナーと

「朝食代が高い!」「いや、高くない!」と

激しい言い争いをしつつ互いにムスッとしたままここを出発。

(絶対高かった。)

 

 

そしてこの日、約150kmを走りぬいて

たどり着いたのがイランの首都「テヘラン」。

ついに到着です。

 

休養日を1日はさみ7日間で走った距離が905km!

かなり走ったつもりですが、疲れもあまり溜まっていません。

身体が旅に慣れてきてるんでしょうか。

 

しばらく自転車をおいてのんびりします!