残念、ヴィクトリアの滝
【526日目 22,477km】
暑さの増してきたザンビアもそろそろ国境間近。
フラフラだけどもうひと踏ん張りして前へ進みます。
ルサカ出発4日目。
キャンプ場の方に40℃あると聞いてから
漕ぐことが怖くなってすらくる。
水を大事に着実に進もう。
村がほとんどなく
立ち止まる用事もないこの日、
お昼には100kmを走り
目的の街「リヴィングストン」に
到着です。
国境直前のリヴィングストンは
人気観光地でもあることから
ゲストハウスがたくさん。
地元の人に教えてもらったのは
“Hams Guest House”。
猛暑の中、4日間連続の
サイクリングをしたことで
体はヘロヘロ。
翌日の観光に備えて
早い時間にベッドに倒れこみます。
そしてリヴィングストン到着翌日、
中心地からわずか7kmほどのところにタクシーで向かったのは
世界的にも有名な「ヴィクトリアの滝」。
いわゆる三大瀑布のひとつにも数えられる大きな滝は
街の名前にもなっている
探検家デヴィッド・リヴィングストンさんによって発見され、
イギリス女王“ヴィクトリア”を名称とするザンビア屈指の
観光地です。
ゲートで¥2,500のチケット代を払い入場すると
さっそく目の前に現れたのがこれ。
実は乾季真っ最中のこの地域、
水なんてほとんど流れておらずほとんどただの崖。
大雨を浴びるほどの水しぶきが有名なのですが
そんなものどこへやら…。
本来であれば、写真右側の崖は
圧倒的な量の水が流れ
岩肌なんて見えないそう。
「これはこれで良いじゃん」と
納得しようとしたけど、やっぱヤダ。
ちゃんとした滝が見たいです。
6つの滝が横にズラリとならぶヴィクトリアの滝。
2つの国にまたがっており
南側がジンバブエ、北側がザンビアに位置しています。
ジンバブエ側は乾季でも水が流れているのですが
入国ビザが¥6,000とのことで断念。
(両国を自由に行き来できるフリーパスのようなビザは
空港から飛行機で入国した人のみ入手可能)
両国をつなぐのはヴィクトリアフォールズ橋。
128mの高さがありここから、
バンジージャンプやジップラインの
アクティビティが楽しめるそうです。
滝の周辺をウロチョロしてると
地元のガイドさんにつかまりました。
雨季には水が流れ川となる岩場の上を歩いて散策。
滝の真上部分に到着。
最大落差の108mは
三大瀑布のなかでも最も高いそう。
下を見ると足が震えます。
さらに歩いて川の上流へ。
割と流れてるようにみえるけど
かなり水量は少ないらしく、
このわずかな水もほとんど
ジンバブエ側に流れてしまいます。
この日の気温も40℃だし、
歩いてるだけで汗だくだくだし、
滝を見てももう面白くないし、
川に飛び込んで泳いでやりました。
あぁ、気持ちいい…。
ということでタイミングがずれたばかりに
残念な結果に終わったヴィクトリアの滝。
(9~1月は水がない時期です)
チャンスがあればいつかもう一度見に来たいな。
滝での観光を終え、再びリヴィングストンの街へ。
地元の方と話をしたのですが、
やはり近年の水の減り方は異常。
加えて40℃の猛暑が毎日続くことも異常、
とのこと。
水がないことで発電所のタービンが回らず、
昼間は地域一帯が停電状態。
電気がなければ経済活動にも影響を与えるし、
水がなければ動物の生態系にも大きな影響があるとのこと。
地球全体で加速する異常気象。
貧しい国ほど環境問題の代償を早く大きく受け取ってしまう
という事実を直に感じた気がします。
夜はイタリアンレストランでパスタ。
アフリカで美味しいパスタに
出会うことは難しいんですが
これはなかなか美味しかった。
観光も食事も満喫したら
(滝には満足してないんだけど)
次の国に向かって出発です。