アフリカ上陸
【398日目 15,594km】
ユーラシア大陸最後の町「タリファ」に着いた後は
しばらく、のんびりまったり。
ヨーロッパの滞在期限が90日間だったのですが、
ビザ失効1日前の89日目まで
スペインの端っこで往生してやりました。
疲れもしっかりとれたら
いよいよアフリカに向かいます。
荷物をまとめてタリファの港へ。
フェリーに乗って進むのは
地中海と大西洋の境でもある
ジブラルタル海峡。
わずか20kmほどの航路を
1時間足らずで
渡り切ってしまいます。
離れていくイベリア半島を見送りながら
思いのほか激しくうねる波の上を
揺られました。
時間短縮のためか、
入国スタンプも
船上で押されてしまいます。
アフリカ旅はじまりの国であり
21ヵ国目となるのは「モロッコ」。
公用語はアラブ語、ベルベル語ですが
多くの人が流暢なフランス語を話せるそう。
トルコ以来のイスラム文化圏に突入です。
港の簡易的な入国審査を7秒くらいで終えると、
モロッコの玄関口「タンジェ」の街に到着です。
熱気にあふれていると思いきや、
意外とスッキリとした印象。
特に海沿いの大通りは
綺麗に整備されており、
ゆるー南国の雰囲気。
イメージしていた「アフリカ感」は
まだしばらくお預けか。
この日は走行せずにタンジェの街で過ごすことに。
港からほど近い旧市街の安宿で1泊します。
海沿いを見たときには
感じませんでしたが、
旧市街に入り込むと
途端にイスラムの雰囲気が漂います。
もうヨーロッパじゃないんだな…。
当たり前だけど。
これまで訪れた国の中では
やはり同じイスラム文化圏の
イランに近い気がします。
迷路のような街と
鼻を突いてくる香辛料の匂い。
宿に荷物を置いたら地元の食堂へ。
勧められるがままに食べたのは
「魚の揚げ物」。
モロッコ旅の楽しみの一つは
その豊かな食文化。
これはまぁ普通の魚だったけど。
この日はあてもなく街をぶらぶら。
商店をのぞいてみると
ヨーロッパに比べ物価が下がったこと
を確認して安心しました。
おそらくこの旅で最も物価の高い
地域は抜け出せたはず。
宿の屋上から見渡すタンジェの旧市街。
いわゆる先進国といわれる国々を走るうちに薄らいでいた
旅のゾクゾク感が蘇ってくるのを感じます。
これから始まるアフリカ旅が本当に楽しみ。
これからアフリカ大陸を南下していくのですが
①モロッコ→セネガル間、西サハラ地域を走行
②セネガル→ケニア間、今回の旅初めての空路移動
③ケニアから南アフリカ喜望峰を目指して南下
という流れで走行していく予定です。
アフリカ大陸すべて陸路で縦断したいところですが、
旅全体のスケジュール、季節を考慮した結果
このような計画となりました。
この旅で最も楽しみにしていた大陸・アフリカ。
忘れられない素敵な出会いに恵まれますように。
ということで
タンジェの街で1晩すごしたのちは
いよいよアフリカの大地を走り始めます。
とはいってもまだスペインと
さほど離れていないこともあってか、
アンダルシア地方と似たような
渇いた茶色の丘が続く風景。
道もしっかり舗装されています。
時にあらわれる路肩の商店で
フルーツを買って休憩。
アフリカでは頻繁に休みを取りつつ
“疲れ果てない!”
をモットーに走るつもりです。
ゆっくりコツコツ進むスタイル。
昼を過ぎると
一気に気温が上がりました。
少しでも上り坂になると
汗が噴き出してくる。
それでも気温はまだ30℃ちょっと。
慣れねば…。
80kmほど走ったこの日は道路から離れた
大きな木の下で野宿。
地元の人曰く、
「モロッコはどこでもキャンプできる」そう。
助かります。
夕食は相変わらずのパスタ。
せっかくなのでアフリカ流の料理を
マスターしてやろうと考えてます。
といいながら
しばらくパスタばかりだろうけど。
人が近寄ってこない場所を
選んだつもりでしたが、
テントで休んでいると
牛をつれた人が。
この後、
羊の大群も横切っていきました。
ついに始まった旅の第2章にあたるアフリカ編。
決して無理せず、しっかりご飯食べて
健やかに旅の日々を過ごしてまいりたいと思います。