ビザをもらいに

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【114日目 4,672km】

 

豪華絢爛なサマルカンドでのんびりと観光を楽しむこと3日間。

すっかり疲れも癒えてまた次の目的地を目指します。

 

 

山がほとんどなく、とにかく平坦な道が続くウズベキスタン。

 

この日、100kmあまりを走り

夕方たどり着いた小さな町でお腹を満たすべく

レストランはないかと通りすがりの人に尋ねたところ、

指された方には看板も何もない倉庫のような建物がありました。

 

 

こんなところで食事が出るのかと疑いながらも中に入ると、

いくつかのテーブルが並び奥にはキッチンもありました。

メニューなんてものもなく、適当に食べれるものちょうだいと注文します。

 

出されたスープを食べていると、

「どうせ泊まるとこもないんだろうから、ここで寝てけよ。」

と優しく声をかけてくれるマスター。

 

食べ終えて案内されたのは隣の部屋で、モノが雑多に置かれた倉庫です。

ネズミがごそごそ走り回る音を聞きながら、

年季の入ったベッドで朝までゆっくり寝かせてもらいました。

 

ついに頼んですらないのに寝床を提供してもらえるようになりました。

新しい場所にたどり着くたびに、恩を受け取るばかりです。

 

 

 

さらに2日かけて目的地の“ブハラ”にたどり着きました。

暑いなか走り続けたことが祟ったのか、

到着と同時に熱が出て寝込んでしまう始末。

確実に体力を奪われているのを感じます。

 

 

しっかり休んでから、

いざ“サマルカンド”と並ぶシルクロードの要所を観光したいところでしたが

実はその前に、首都“タシケント”に戻って申請中の隣国トルクメニスタンの

ビザを受け取るという重要ミッションをこなさなければなりません。

 

自転車では時間が掛かりすぎるので、ここは列車を使っての移動です。

早速タシケントに向かおうと駅に着けば

そこには新幹線のように先のとんがった立派な電車が!

と興奮したのですが、実際乗るのは奥の普通の電車でした。

 

がっかりしたのも束の間で、内装は意外としっかりしていて

個室にはクッションやら新聞やらバッチリおもてなしモードでした。

(上級座席しか残ってなかったので…)

 

乗り慣れぬ電車に揺られ、夜にはタシケント到着。

計6日間かけてやってきた道をわずか6時間ほどで戻ってしまいました。

 

 

明くる日、トルクメニスタン大使館に向かいます。

移動で疲れていることもありのんびり休みたいところですが

この日は早起きする必要があります。

開館時間は9時なのですが、

早朝6時に門の前に置かれる紙に自分の名前を書いて

順番を予約する必要があるのです。

 

予約せず9時に向かうと

こんなにもたくさんの人だかり↓の中で待たされた挙句、

運が悪ければ「今日はもうビザ処理やんなーい!」と相手にされないこともあるとか。

変なルールだ。

6時10分に到着して名前を書くと順番はすでに10番目!

皆さん予想以上に早いです。

 

改めて9時に向かうと予約していたこともありすんなり中に入れました。

そして、簡単な書類記入とビザ代55ドルを支払うと

無事にトルクメニスタンビザ取得です!

 

世界を飛びまわる旅人たちのなかでもビザ取得には骨が折れると評判の中央アジア。

これでひと通り取得完了です。

 

あとは安全に自転車で通過するのみ!