青の都
【107日目 4,398km】
トルクメニスタンのビザ申請を終え、
首都タシケントを後に再び南に向けて進んでいきます。
道を進んでいると声を掛けてきたのは路上のメロン商人たち。
カザフスタンではスイカを売る人たちに助けられましたが、今度はメロンです。
自転車を停めるなり、おじさんたちは切り出したメロンを差し出してくれました。
中央アジアではラグビーボールのような楕円形をしたメロンが主流。
荒涼とした大地が広がるウズベキスタンで獲れるメロンは、
昼夜の温度差が大きいことで果肉に甘みがギュッと凝縮されるそうです。
噂に違わぬその美味しさに大満足し、
差し出されるまま山ほどいただきました。ごちそうさまでした。
さらに、去り際には2玉タダでくれるという大サービス。
走行に影響が出るほどずっしり重いメロンをたずさえて、再び走り出します。
安定した舗装路を進み、途中の小さな町で休みをとりながら進むこと3日。
いくつもの丘を越え、次なる目的地にたどり着きました。
街の名前は“サマルカンド”。
ここはウズベキスタン随一の観光地でもあります。
街の真ん中に佇むのが見どころの一つである“レギスタン広場”。
“マドラサ”と呼ばれる神学校として500~400年前に建てられ、
破損と修復を繰り返しながら現在のかたちに至るのだそう。
かつては交易の要所として栄えたサマルカンドの経済的中心地であり
バザールが開かれる場所でもあったそうです。
その豪華絢爛な外観、繊細なタイルの模様など
いかにもシルクロードの繁栄を象徴している建造物です。
細かく華やかに彩られた、煌びやかな内装。
思えば今回の旅で歴史的に重要なイスラム建築を目にするのは初めてで、
これから奥深いイスラム世界の土地に飛び込んでいくことを予感させてくれます。
さらに中心部から少し離れた場所にあるのが“シャーヒ・ズィンダ廟群”。
この地にイスラム教を持ち込み反映させた領主達の霊廟であり、
神殿でもあるこの場所。
やはり、豪華な装飾で華やかに彩られています。
これらの他にも華やかなモスクなどがそびえるサマルカンド。
文明発展に貢献した重要な文化交差路として世界遺産にも登録されているこの街は
装飾の鮮やかなブルーのタイルと透き通るような青空から、
“青の都”とも呼ばれています。
最近観光地としてますます人気が増しているそうで、
日本人旅行者の方とも沢山お会いしました。
カラフルにライトアップされる夜のレギスタン広場。
夜の宿で道中貰ったメロンを食べることを楽しみにしてました。
しかし、自転車にしっかりくくり付けていたはずのメロンが
到着する前どこかでコロリと落下して無くなってたんです。
またどこかで貰えますように!