カンフーの故郷へ

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【31日目 1334.0km】

 

先週1週間ジタバタして時間とお金を費やした結果、

何とかビザを取得することができ自転車旅を再開しています。

 

旅立ちから1ヶ月が経ち

順調に肩慣らしもできているのではないでしょうか。

(誰に聞いているのでしょうか。)

 

 

停滞していた河南省・許昌の街を発つべく、

1週間ぶりにサドルにまたがるとあいにくの雨。

1ヶ月の滞在延期が認められ心機一転と意気込んだのに、

上海上陸のときもそうでしたが、はじまりはいつも雨。

 

ただ、割高なホテルにこれ以上滞在もできず

どこかで止むことを信じて出発しました。

 

 

結果的に雨はやまず

体も荷物も自転車も泥だらけになりながら1日中進みました。

 

たどり着いたのが許昌から北西方向にちょうど100kmの場所、

「登封」というこじんまりとした町。

 

この町自体に大きな見所はないのですが

北に数kmのところにそびえる嵩山(すうざん)という山は

古くから山岳信仰の対象だそう。

地質学的にも貴重で一帯はユネスコの指定公園にもなっています。

 

その山麓に点在する史跡は世界遺産にも登録されているので、

さっそく観光に行ってみました。

 

広大な自然風景のなかには寺や遺跡だけでなく、宿舎やグラウンドなどもあります。

 

そこにはたくさんの少年たちがおり、あちこちで剣舞や棒術の組み手をしています。

グラウンドでは体育の授業のようなものがおこなわれてますが、

少年たちの動きはあり得ないほどアクロバティック。

 

 

圧倒されながら先へ進んだところには、堂々と構えられた寺の門。

看板に刻まれた文字は「少林寺」。

そう、ここはカンフーの誕生したかの有名な少林寺です!

 

かなり観光地化されており、

荘厳な雰囲気の中、境内で拳を突き出しているイメージとは

少し違いましたが…。

鍛練に励む少年たちの姿を眺めるのはなかなかの見ものです。

(ちなみに日本で有名な“少林寺拳法”の直接のルーツではこちらではないそうです。)

 

 

劇場もあって、ステージで繰り広げられる流麗な武術の数々は圧巻でした。

 

「ホワタァァーーー!!」とか「アチョーーー!!」とかは無かったですけど、

「セイッ!」とか「ハッ!」は言ってましたよ。