大自然から文明へ②

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【53日目 3,341km】

 

 

スミザーズを出発すると、16号線を東に走り始めます。

ここからひとまず目標にするのは“プリンスジョージ”という大きな街。

 

郊外には自転車専用道もあり、

このあたりが

しっかりと管理された街であることがわかります。

 

 

 

道路脇には初めてビニールハウスが。

ここまで畑も何もありませんでした。

玉ねぎが1玉¥300もしたのは

円安だけでなく、

作物のできない地理的な要因も

かなり大きいように感じます。

 

 

 

ランチはヨーロッパあたりでも

お世話になった

インスタントマッシュポテト。

1袋¥150ほど。

香辛料で味整えれば

飽きずに美味しく食べられます。

 

 

 

町が増え便利になったぶん

景色は一層退屈になりました。

動物注意の看板も見るけど

出てきそうな雰囲気はありません。

道路わきで草を食べる

ブラックベアが恋しい。

 

 

 

途中の町ではじめて

セブンイレブンを発見。

マツダ車まで停まってると

まるで日本と変わらない風景。

というか、もともとこっちの店なので

日本がアメリカナイズされてるだけか。

 

 

 

最近、胃袋が大きくなっているのか

食欲が爆発して困っております。

そこに町があればつい何か買ってしまう。

ホットドッグとジュースで¥800、高い。

経済的にも健康的にも宜しくない。

自粛せねば…。

 

 

 

100kmほど走って

「トップリー」の町に到着。

野宿できるところはないかと

きょろきょろ探すと、

道路わきに休憩スペースを見つけ

テント泊をすることに。

 

 

スミザーズで買い物したので食料は充実。

モロッコでよく食べた“クスクス”を入手。

今までなんで作ってこなかったんだろう、

というほど簡単で美味しい。

キャンプ飯のレギュラーメンバーに抜擢です。

これは日本帰っても食べ続けたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

スミザーズ出発2日目。

明け方からポツポツ降っていた雨がいつまでも

止む気配がない。

はぁ、と重い腰を上げて出発準備をします。

 

 

 

雨の勢いが収まらない上に

割と長めの上り坂。

地面から跳ね上がる泥に汚れながら

無心でペダルを漕いでいく。

プリンスジョージまでは

あと3日ほどか。

 

 

 

昼頃にやっと

気持ち良く晴れてくれました。

ちょうど上り坂も走り終え

快適な気分で坂を下り始める。

地元の人曰く、これからしばらくは

毎日雨模様とのこと。

 

 

 

昼過ぎに“バーンズレイク”という

町に到着。

町に着くと油断して

つい何か食べようとしてしまうので

我慢、我慢。

無駄使い禁止。

 

 

朝とうって変わって

午後からはスカっと晴れた青空のもと

平坦な道をスムーズに駆け抜けていきます。

調子がいい時は平均速度25km/hほど。

スピードに乗って走り抜けると

やっぱり気持ちがいい。

 

 

 

行動食にとスーパーで買った

バナナチップとダークチョコ。

美味しすぎて一気に食べてしまい

行動食として適さないことが発覚。

安くてお腹膨れて

あまり美味しくないことが大事です。

 

 

 

勢いにのり120kmをはしり

“フレーザーレイク”に到着。

毎日のように町があると

本当に気持ちに余裕ができます。

ただ、これが続くと

旅が退屈になる気がする。

 

 

 

湖のほとりに

とてもきれいに管理された

無料のキャンプ場がありました。

青々とした芝生もあり

間違いなく

気持ち良く寝られるはず。

 

 

前日に引き続きクスクス。

パスタの一種なので

どんな味付けも合います。

調味料を充実させて

バリエーションを増やすのが楽しみ。

いやぁ、良いものに出会えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

スミザーズ出発3日目。

朝から天気が良く、道も穏やかな様子。

 

 

50kmほど走り

昼には「バンダーフーフ」という

小さな町に到着。

プリンスジョージまでは

150kmほどでしょうか、

順調に進んでいます。

 

 

 

町をまっすぐ抜けて

15kmほど進んだところ。

時間的にはまだまだ走れますが

今日は約束があって

寄らなきゃいけない

所があるんです。

 

 

 

 

国道を横にそれると

森の奥へと続く小道が。

本当にここであってるのか、

と不安になりつつも

ゆっくりペダルを

漕ぎ進めてみることに。

 

 

 

 

 

小道を1kmほど進むと三角形の可愛らしいお家を発見。

「ワン、ワン」と元気の良い犬の鳴き声が聞こえていました。

ガチャっと、玄関を開けて出てきた女性は

“シャノンさん”。

 

 

 

4日前、スミザーズの手前の

ガソリンスタンドでの休憩中に

声をかけてくれたシャノンさん。

「何日か走ったら私の家の前を

通るはずだから、ぜひ泊まってって!」

とお誘い頂いておりました。

 

 

 

二人そろって公立高校の

先生だというシャノンさんご夫婦。

自転車がお好きだそうで

僕を見て声を掛けずに

いられなくなったのだとか。

本当にありがたいです。

 

 

 

晩御飯は旦那さんが狩ってきた

鹿肉のトルティーヤ。

新鮮なシャキシャキ野菜の食感も最高で、

遠慮もなく食べまくってしまいました。

がっついてしまって

ホント、お恥ずかしい…。

 

 

 

 

 

 

野宿時が質素な食事ばかりということもあってか、

高たんぱくで栄養価の高いものをたくさん食べると

夜眠れないということが、貧乏旅において多々あります。

 

多分、胃がビックリしてるんでしょうけど

「年のせいかな…?」

とか考えながら、悶々としたままベッドで起きてました。

年かな…。