中東の大国イラン

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【128日目 5,245km】

 

 

謎深きトルクメニスタンでの1泊を終え、

早々と次の国イランを目指します。

 

国境に向かうべくアシガバードの街中を走ると

石油産出国だけあり道路やビルはまさに豪華絢爛。

行ったことはないですが、ドバイなどに似た街並みなのでしょうか。

(自転車がかなり目立ってしまいジロジロみられるので写真は控えました。)

 

 

トルクメニスタン-イラン国境は、

アシガバードから距離にしてみればわずか60kmなのですが

その標高ははるか山の上1,700m。

5日間でのトルクメニスタン自転車縦断をあきらめた理由がここにあります。

 

1日掛かりの山登りになると意気込んでおりました。

食料も買い込んで準備万端だったのですが、実はしばらくして拍子抜け。

 

山道を登り始めて5kmほどで小さなゲートに着きました。

「ここからは自転車もバスに乗っけていってね。」

徒歩や自転車での通行は禁止されているようです。

しばらくしてやって来た大型バスに自転車ごと乗ってしまいました。

 

 

汗をかきながら数時間かけて走ることになるだろうと

思っていた登り道ですが、30分ほどで国境に到着。

何か予想しえないトラブルに遭うのではと

ヒヤヒヤしていたトルクメニスタンでの滞在はわずか24時間ほどで終了。

 

あっという間に6ヵ国目“イラン”に入国してしまいました。

今回の旅で唯一となる中東の国に突入です!
といっても越境直後はまだまだ何もない山の上、

はるか麓を目指して進まねばなりません。

 

木も生えていない殺伐とした山の中を2時間ほど走り、

夕方にたどり着いたのが

ひっそりとした山間の村“ダル・バーダーム”。

 

四角い家々が立ち並ぶ中央アジアにはなかった光景が

確かに異なる地域にやってきたコトを感じさせてくれます。

 

小さな商店の前に集まっていた人たちと話をしてみましたが、

英語は当然通じず、響きもこれまでの中央アジアとは違うペルシャ語になりました。

アルファベットから変化したキリル文字(ロシア語)も難しかったですが、

ペルシャ文字ともなるといよいよ解読不能です。

 

テントを張る場所を探しつつ村を散策していると、

ある男性が「ウチに泊まっていきなさい。」と優しい言葉。

リンゴ畑の奥を進んだ離れに寝床を用意してくれました。

 

ウズベキスタン最後の町ヒヴァを出発する時から、

閉鎖的なトルクメニスタンを経由し

中東のイランに入っていくということで、

どことなく不安や緊張がありました。

 

それでもこうした人の優しさに触れることで

晴れた気持ちで落ち着いて眠ることができます。

 

心優しきバルゲリーさん一家。

本当にありがとう!

 

とにかく人が親切だということで旅人からも評判の国・イラン。

1日目から素敵な出会いを与えてくれました。

 

この勢いで中東の大国を旅していきます!