Cycling The Earth ~自転車世界一周の旅~

日記

カテゴリー: 14 クロアチア

鮮烈メディアデビュー

2019.03.23

【296日目 11,187km】

 

ジブリの街ドゥブロヴニクを後にして

また海岸線を北へ上がっていきます。

 

 

 

ドゥブロヴニクの北側には大きな橋が

かかっています。

しばらく快晴の日が続いてましたが、

この日は久しぶりに怪しい雲行き。

 

 

 

途中でにわか雨も降り

雨宿りをしながらゆっくりと

進んでいきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゥブロブニクが位置しているのは

クロアチアのほぼ南端。

実はこのあたりの地域は、

海側へとはみ出した隣国ボスニア・ヘルツェゴビナの領土により

本国と分断されてしまっている

いわゆる「飛び地」。

 

背景は複雑なのですが、

およそ300年前にアドリア海沿岸の覇権を争った

ヴェネツィア帝国とオスマン帝国の紛争を緩和するために

引かれた当時の国境線が現在も引き継がれているそう。

 

つまり、これだけ国が密集していれば

いろいろな事情が発生するということです。

 

 

 

 

 

ということで15ヵ国目となる

ボスニア・ヘルツェゴビナへの

国境に到着。

従来通りスタンプを押されると

すんなり入国できました。

 

 

 

 

国は変われど、

この地域に住んでいる人は

クロアチア人が多いらしく

クロアチア通貨の「クーナ」も

使えてしまいます。

 

 

 

 

黙って通り抜けるだけ

というのも寂しいので、

入国記念として

食堂に寄ってランチを食べました。

ボスニア・ヘルツェゴビナでの

唯一の思い出。

 

 

 

飛び地と本国との距離は

わずか15kmほど。

たった1時間で走り抜けた

ボスニア・ヘルツェゴビナ。

1ヵ国の滞在時間としては

この旅での最短記録です。

 

 

 

クロアチアに再入国して

しばらく走ったところで

この日は久々の野宿。

名前もわからない湖のほとりで

のんびり過ごします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続くこの日も

海沿いを北へと進んでいきました。

 

 

 

木がほとんど生えていない岩山が

延々と続くアドリア海沿岸。

起伏がかなり激しい分、

高いところから見下ろす海を

たっぷり堪能できます。

 

 

 

 

水辺の向こうにそびえる岩山。

写真を撮り終えた途端、

警察に職務質問されました。

…なんでされたんだろう、

事なきを得たのでいいですけど。

 

 

 

 

小さな港町が数十kmおきに

あらわれます。

目的の街が近づくにつれ

交通量も少しずつ増えてきました。

 

 

 

 

 

 

そして、ドゥブロヴニクから

2日かけてたどり着いたのは、

クロアチア第2の都市「スプリト」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3世紀ごろに

古代ローマ皇帝の宮殿が建てられたこの都市。

 

皇帝が逝去して数百年たった後、

荒廃してしまったかつての宮殿を見つけて

「何ここ、良い場所あるじゃん!」と、

中世の人達が住み始めてしまったという

珍しい歴史を辿った街なのです。

 

 

 

かつての宮殿の壁は

中世の人たちにとっての城壁と

なったそう。

一度はボロボロになった古代の遺跡が

人々の生活する街として

息を吹き返したということ。

 

 

 

皇帝のために捧げられた

建物ということで

門構えからして、かなり立派。

古代ローマの気分を味わいながら

生活していた当時の人たち。

何とも贅沢な街です。

 

 

 

現在もこの街には

人々が暮らし続けており

ところどころに

生活感がうかがえます。

 

 

 

 

 

北門を出たところにあるのが

大きな「グルグール像」。

この銅像の左足の指をなでると

幸運がおとずれるそうですが…

 

 

 

 

 

大勢の人が触りすぎて

表面がテカテカになってるというのは

もはや世界各地の

観光地あるあるですね。

僕もしっかりなでなでしたので、

幸運がおとずれることが確定しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近くの丘から見渡す

スプリトの街並み。

 

写真中央あたりがかつての宮殿ですが、

城壁もあまり高くないうえに範囲が広いわけではないので

パッと見には分かりにくいです。

 

 

 

 

現代の都市空間と

歴史遺産である旧市街が、

自然に溶け合うようにして成り立った

スプリト。

海沿いの通りには

暖かい海風が吹き抜けます。

 

 

 

半日もあれば十分歩けてしまう

旧市街周辺。

のんびりあたりを散策するだけで

気持ちが良くなる、

ドゥブロヴニクとはまた違った

魅力のある街です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなふらっと訪れたスプリトで

面白い出来事が起こります。

 

Warm Shower のホストが見つからず

やむを得ずとあるゲストハウスに身を寄せたところ、

到着直後から宿主は自転車旅に興味津々で

あれやこれやと旅についてお話しました。

 

すると翌朝、

「新聞社の友達が取材したいって言ってるけどいい?」

と思いもよらぬ展開に!

 

断る理由もないので「是非どうぞ」と告げると、

2時間後にはスプリト地方紙の

カメラマンと記者の方がやってきました。

 

そのまま始まったインタビューと写真撮影は

1時間ほどであっという間に終了。

「楽しみにしといて!」と

去っていった新聞社の方たち。

 

 

 

しばらく時間がかかると思いきや

翌朝の新聞には掲載されてました。

あまりの急展開に

驚きがついていきませんが、

旅をしてれば予想外のほうに

ことが進むことなんてよくあること。

 

 

 

新聞を抱えて

スーパーのレジに並んでる時

後ろのおばちゃんに

見て見てと自慢すると、

「えーー?これアンタなの!?」

とビックリしてました。

 

 

 

↓電子版もあるのでご覧ください。

https://www.slobodnadalmacija.hr/dalmacija/split

 

 

 

 

 

ところが驚きはまだまだ止まりません。

のんびり新聞を眺めていると、

宿主のもとにまた連絡がやってきます。

 

取材をしてくれた新聞社の母体が

EU全土に展開するテレビの放送局だったらしく

「いまから取材にいってもいい?」とのこと。

しかも今度はローカルではなく、クロアチアの全国放送。

 

2日連続で、

またもやインタビューと撮影。

旅について根掘り葉掘り聞かれながら

2時間ほどで終了しました。

 

 

 

放送されたのは撮影当日。

しかも、夜の7時という

なかなか良い時間。

しゅっとしたキャスターが

読んでくれます。

 

 

 

日本でも見たことがない

テレビに映る自分の顔。

これまでどんな旅だったのか

偉そうに色々とお話ししました。

あぁ、恥ずかし…。

 

 

 

 

放送時間は3分ほど。

中国から中央アジアにかけての

道がちょっと間違ってるけど、

こうして地図にして道のりを見ると

はるばるやってきたなぁと

感慨深いです。

 

 

 

新聞を読んで興味を持ってくれた

近くに住む「ゴランさん」。

わざわざ宿にやってきて

晩御飯をご馳走してくれました。

他にも多くの方から

メッセージを頂きました。

 

 

 

 

 

こちら宿主の「ボリスさん」。

スプリトについてたったの2日間で

あれよあれよと物事が進んでいきましたが

全てはこの人との出会いがきっかけ。

 

異国の地にまた一つ

忘れられない場所が増えました。

 

 

 

ジブリの世界

2019.03.19

【292日目 10,969km】

 

 

コトルを後にして、

海岸線を北に向かうと

次なる絶景が待っています。

 

 

 

地震によって生み出されたといわれ、

陸地をえぐる様に広がるコトル周辺の入り江は

山と青空を水面に映し出すほどの透明度。

 

 

 

複雑に湾曲しているがゆえに

車もあまり通っておらず

この静かな景色を1人占めにしながら

ゆっくりと進んでいきました。

 

 

 

 

 

最短ルートを行くために

船に乗って対岸へと渡ります。

この旅では5度目くらいでしょうか、

結構船に乗ってます。

 

 

 

 

 

乗船中、興味を持ってくれた

セルビアからの観光客に

質問攻めにあいました。

終始たばこスパスパ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出発から2時間ほどで

モンテネグロ-クロアチア国境に到着。

国旗もないし、あまりに簡素なつくりなので

ただの料金所か何かだと思ってしまいました。

パスポートを見せると一瞬で越境してしまいます。

 

 

 

 

 

やってきた14ヵ国目は「クロアチア」。

 

サッカーのユニフォームでもお馴染み

赤白のチェックがトレードマークのクロアチアは、

北マケドニア、モンテネグロに続いて

旧ユーゴスラビアの国の一つ。

どんな旅路が待っているのか。

 

 

 

 

4つ前の国ブルガリアからEU圏内に入っていますが、

いよいよ本格的に

思い描いていたヨーロッパの文化圏に突入する

という気がしてきます。

 

 

 

モンテネグロの通貨は“ユーロ”だったので

クロアチアも同じでしょと思いきや

全く使えませんでした。

どんどん国が変わるので

基本情報の予習を怠ってます。

この国の通貨は“クーナ”。

 

 

 

しばらく走ると

海岸線に出てきました。

アップダウンを繰り返しつつ

少しづつ目的の街へと

近づいていきます。

 

 

 

 

常に視界の片隅にあるのに

見晴らしのいい場所があると

つい自転車を置いて眺めてしまう。

そんな美しい水平線が

どこまでも広がっています。

 

 

 

 

 

 

クロアチア最初の目的地

“ドゥブロヴニク”が見えてきました。

実はヨーロッパの旅でもかなり楽しみにしていた場所。

 

はやる気持ちを抑えて、

この日は郊外のゲストハウスで一休みすることに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゥブロヴニクの全景を

目の当たりにするには

高い場所にのぼる必要があります。

到着の翌朝、

旧市街を取り巻く住宅地の合間を

せっせと登っていきました。

 

 

 

 

住宅地を抜けると

今度は山登りが始まります。

コトルでも散々登ったのに…。

休みたい気持ちもあるけど

絶景を見るために頑張らねば。

 

 

 

 

 

 

30分ほど登った山から見下ろした

ドゥブロヴニクの街。

 

海のほうへとせせり出し

高い壁に囲まれた一画が

世界遺産に登録されている旧市街。

 

 

このドゥブロヴニクの街、

スタジオジブリ作品「魔女の宅急便」「紅の豚」

の舞台になったとか、なってないとか。

 

真偽のほどは分かりませんが

広がる圧倒的な青と鮮やかなオレンジの景色は

確かに創造力溢れるジブリの世界を思わせます。

 

 

 

 

 

山を下りて、

傍らに立つ砦から見た旧市街。

岸壁に打ち付ける荒々しい波が

城壁の頑強さを際立たせます。

 

 

 

 

 

街の北側にある“ピレ門”をくぐり、

いよいよ

旧市街の中へ入っていきます。

 

 

 

門をくぐった先には

大通りが旧市街の中心を貫いています。

久々に中国や韓国、日本など

アジア系の観光客の人が増えました。

やはりここは

アドリア海で1番の観光地。

 

 

 

定番のアトラクションは、

街を取り囲む2kmにもなる城壁を

歩いてまわるというもの。

入場料¥3,500と

かなり足元見てきます。

一生に一回なので払いますけど…。

 

 

 

街がまるごと「ラグサ共和国」という

1つの都市国家だったドゥブロヴニク。

地中海沿岸という地の利を生かし、

15世紀頃には

貿易でかなり栄えていたそうです。

 

 

 

 

世界遺産に登録されていたこともあり

数十年前から観光客で賑わっていたものの、

90年代初頭の

ユーゴスラビア崩壊に伴う内戦により

砲撃を受けて部分的に崩壊してしまった

こともあるのだとか。

 

 

 

海から押し寄せる波を

跳ね返すように、

数百年に及ぶ歴史の荒波に耐えてきた

旧市街とそれを守る城壁の姿が

強く逞しく感じられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これまでいろんな国で

古い歴史を持つ旧市街を覗いてみると

ぐにゃぐにゃと

迷路のように入り組んだ町並みがほとんどでしたが、

ここドゥブロヴニクは碁盤の目のように

縦横すっきりとした配列。

 

 

 

さらに綺麗に整列した家々が

海から山の方面に向かって

階段状になっているのが特徴。

もちろん現在も人々が暮らしており、

猫もたくさんいました。

 

 

 

 

上へ上へと続く階段の先が気になって

どこまでも散歩したくなる街。

真っ白の石が積まれた

家の壁と階段に囲まれ、

物語の世界に迷い込んだような

空間でした。

 

 

 

 

 

ドゥブロヴニクで気にくわなかったのは

レストランの値段。

 

城壁内の旧市街だと、

安いサンドウィッチやハンバーガーでも¥1,000前後。

まともなランチを食べると¥1,600。

 

ゲストハウスの主人に教えてもらって

なんとか安いレストランでありついた

写真のポークステーキが¥800。

 

 

これまでの国の水準からすると、

うーんって感じの値段です。

 

うーん…。

 

 

 

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