Cycling The Earth ~自転車世界一周の旅~

日記

カテゴリー: 中国

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2018.06.10

【21日目 1206.8km】

 

 

出発から3週間が経ち、走行距離も1,000kmを過ぎました。

1日の走行距離はおよそ100~120km、一番走った日で150kmほどです。

体力にも余裕が出てきて、長い距離を走ることにもだいぶ慣れてきました。

 

ただ、日に日に気温が上がってきており

日本のような湿気のあるジメジメした気候に苦しむ日々です。

特に走行中は、

道路に舞う砂ぼこりとどこまで行ってもかすんだままの空気のせいもあって

より一層暑さを感じながらペダルを漕いでいます。

 

これまで西に向かい続けてきましたが、

今は北へと進路を変えて「許昌」という地方都市に来ています。

 

現在、目指しているのはここから北西の方向に位置する

かつての都でありシルクロードの起点でもある都市「西安」。

西安から鉄道に乗って新疆ウイグル自治区・烏魯木斉(ウルムチ)へと向かう予定です。

 

ユーラシア大陸東部一帯を占める中国。

この広大な国をビザの猶予期間内で横切るのは困難であるため鉄道を使います。

いいんです!

使います。乗ります。

 

ただ、日本で取得した中国ビザの残り日数は10日ほど。

西安から鉄道を使ったとしても隣国・カザフスタンに抜けていくことはできません。

 

 

そこで、今いる許昌でビザ延長の手続きをする必要があります。

週末明けに“出入境管理局”なるところへ行くつもりなのですが、

すでに出鼻をくじかれた気分でして。

 

というのも、この街に着いてからのこと

調べていた宿に到着するなり告げられた言葉が

「あなたはここに泊まれません」。

 

実は、中国の特定の地域では

“外国人を安宿に泊めるべからず”というルールがあり、

中国籍を持たない人は三ツ星以上のホテルでないと宿泊できないんです。

小汚くみすぼらしい宿を外国に見せたくないんでしょうか?

すでにいっぱい見てきましたけども…。

 

しかも、ビザ延長を申請するためには

“ちゃんとした場所に滞在していますよ”という証明が必要だそうで、

ホテルでの宿泊は不可欠。

 

下調べ不足を反省しつつ、

「どうしようかしら」と途方に暮れた行き場のない旅人を救ってくれるのは

やはりその地で暮らす人たち。

 

僕を断った宿のスタッフたちが奮闘してくれました。

複数のホテルに電話をしてくれて、さらに安値で泊まれるよう値段交渉もしてくれました。

おかげで無事滞在先も見つかり、延長申請の準備は整いました。

 

果たして無事ビザは取得できるのか…!?

 

 

ここしばらく、何百kmも田舎道が続いてます。

 

水を買いに寄った商店の主人がそっと店先にイスを出してくれたり。

ドライバー達が追い抜き際にこちらに親指をぐっと立てて満面の笑顔で去っていったり。

 

地域性なのか、自分の感じ方が変わったのか

人の暖かさに触れることが増えた気がします。

 

 

中国の物価事情

2018.06.5

【16日目 983.0km】

 

スタート地点・上海からひたすら西に進み、

現在、信阳(しんよう)という都市に来ています。

 

特にこの2日間は、合計300km近くにも及ぶ長距離の移動で

一気に体力を使い切ったような気がします。

 

 

海沿いの街から内陸部へ移動してきたことで、

ずっと平地だった道に起伏が出てきて、視界の端にも山が見えるようになってきました。

工業地帯ばかりだった景色も田園へと変わり、

広大な国の土地の移り変わりを肌で感じています。

 

右側通行にもすっかり慣れ、

飛び交うクラクションの音もさらっと聞き流せるようになってきました。

 

 

 

さて、中国に入国してから2週間が過ぎ

食事や宿泊など色々な場面でお金を使ってまいりました。

出発前は日本とそんなに変わらないと聞いていた中国の物価事情。

豪華絢爛な観光ツアーではないので出入りするお店や買うモノも限られていますが、

少しづつ様子がつかめてきたのでご報告したいとおもいます。

 

※1元→17.14円(2018年6月5日現在)

( )内の日本円はざっくりです!

 

・水(1.5ℓ)→3.5元(60円)

・コカ・コーラ(500mℓ)→3元(50円)

・ビール1缶→3元(50円)

・ポテトチップス1袋→4.5元(75円)

・カップラーメン→5元(85円)

・梨(果物の中では主流な模様)→1.5元(25円)

・炒米(チャーハン)→10~15元(170~255円)

・牛肉面(こっちで定番のラーメン)→12~18元(200~300円)

・マクドナルド・ダブルチーズバーガーセット→26元(440円)

・ゲストハウス1泊→40~50元(680~850円)

 

と、こういった具合になっています。

半額までいかないまでも、すべてのものが日本よりは安い!というのが感想。

観光客向けではない庶民食堂であれば300円前後で1食分は食べれてしまいます。

 

ただ

板チョコ1枚7元(120円)、コンビニのコーヒー1杯10元(170円)。

海外ブランドの水は倍以上の価格設定、

と中国原産ではないものは高めの値段となっており、

なるべく国産品の消費を促そうという姿勢がうかがい知れます。

 

こんな中国の物価事情。

工夫して節約すれば安く旅をすることができそうです。

 

 

話は変わって、信阳にたどり着くまでの道中のこと。

集落を見つけ自転車を停めて休んでいると、

近くのお茶屋さんが「入っておいで」と優しい一言。

 

差し出された一杯は“信阳毛尖”という中国国内でも最高級品と名高い茶葉で淹れられたもの。

素人でも飲んだ瞬間に分かる美味しさでした。

こういった何気ない思いやりが、ひとり旅の疲れと寂しさをじんわり癒してくれます。

 

 

初野宿

2018.06.1

【13日目 632.5km】

 

体力も回復し、止まらない咳以外はバッチリの状態です。

のんびり観光したり、体調崩したりで

予定よりはるかに遅いペースで進んでいましたが、

ビザにも限りがあって、いつまでも中国には滞在していられません。

もう少しスピードを上げなければと何となく焦りを感じはじめています。

 

常州を発ってから大都市・南京に寄り、

現在「合肥」という都市にきています。

 

この南京から合肥までの距離が200km近くあり、途中で一泊したのですが

これが記念すべき海外初野宿となりました!

 

中国人曰く、「この国はどこでも野宿できるよ」というのですが

そうはいってもはじめは抵抗があるもの。

 

そんななか今回の旅で有益情報を得ました。

野宿をするなら「大学構内だ!」とのこと。

どこの街にでもあって一番安全な場所だそうです。

 

といいながら、そもそも簡単に入れるのだろうかと疑いつつ向かったのが、

巣湖(そうこ)という湖のほとりにある“巣湖学院”。(創立40周年!)

 

入口ゲートには二人のガードマンが仁王立ちしており、

授業を終えた学生さんたちがぞろぞろと帰っていくところでした。

その流れに逆らうように、

大荷物を積んだ自転車に乗ってヘルメットを被ったまま突撃したところ

ガードマンは何も言わずそのまま仁王立ち。

「へっ?いいの?」

と思いましたが、何も言われないのでそのまま突っ切り無事に侵入成功しました。

 

「30歳無職の外国人を止めなければ、あのガードマンは誰を止めるんだろう?」

と考えながら、構内を散策しつつ程よい場所を探し求めました。

 

出会う人たちに尋ねても、

「別にテント張ってもいいんじゃない」との答え。

大学の敷地は公共の場所でもあるそうで、迷惑をかけなければいいようです。

 

そのままテントを張って寝床についたあとも、

誰にも邪魔されず気持ちよく眠りにつくことができました。

 

これからも色んな大学でお世話になろうと思います。

 

 

 

そういえば、数日前に自転車トラブルの定番“パンク”が発生してしまいました。

海外では初めてだからなのか気づいた瞬間動揺してしまいましたが

正しい手順に則って即座に穴を確認し、

自転車屋のお兄さんのように迅速に穴をふさいで、

再び走りはじめました。

 

ただ、せっかく旅を発信するからにはそういうちょっとしたハプニングも

しっかり写真に収めてお伝えしていかなければいけないなぁと感じました。

 

ということで明日もまた走ります!

 

旅の相棒①

2018.05.28

【9日目 280.6km】

 

東洋のベニス・蘇州を後にして、

現在、「常州」という所に来ています。

天気に阻まれ出足が鈍っていましたが、

追い打ちをかけるように風邪を引いてしまいまして…。

 

実は上海出発の時点で、風邪の予兆はあったのですが

ちょっと無理をしながら、だましだまし前に進んできたのが祟っちゃいました。

晴れの日でも遠くがかすんで見えるほどの空気の汚れも影響しているのか

咳もとまりません。

 

健康な体なくして健全な旅あらずですね。

自己管理を徹底せねばと粛々と反省しております。

 

 

さて遅らばせながらですが、ここで旅の相棒を紹介したいと思います。

旅を支えてくれるものは人ばかりではなく、大切な「モノ」も欠かせません。

 

まずは、自転車に乗って世界を旅していくうえで必要なのは「自転車」。

これがなければはじまりません。

 

そして、こちらが今回僕が相棒に選んだ一台。

 

「Panasonic OJC4」

ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクが流行っていますが、

こちらは“ランドナー”と呼ばれる種類。

大陸横断規模の長旅にも適応しており、

まさに今回の旅にうってつけの自転車だそうです。

 

フレームはクロモリと呼ばれる鉄鋼でできておりかなり頑丈。

しかも、カーボンなどの特殊素材と違って溶接が可能なので、

仮にボキッと折れた場合、途上国の鉄工所などでも修理が可能だそうです。

 

また、自転車用タイヤのサイズ規格は多岐にわたるなか、

外国でのトラブル時にも対応できるよう、

世界でも流通量の多い26インチのタイヤを採用しているそうです。

 

このように“だそうです”ばっかりで人からの受け売りを説明するしかないほど

自転車の知識に乏しい僕のために、今回自転車をセットアップしてくださったのが

広島市東区にあるバイクショップ「HILLCLIMB(ヒルクライム)」さん。

 

出発の約半年前から相談に乗ってくださり、

無茶な要望にもかかわらず過酷な旅を乗り越えられるよう

自転車をパワーアップさせてくれました。

さらにトラブルにも対処できるようワイヤーやチェーンの替え方なども

レクチャーしていただきました。

心より感謝しております。

 

 

協力企業様のロゴも貼り、看板を背負って明日も走ります!

 

 

東洋のベニス

2018.05.24

【4日目 136.8km】

 

降り続いていた雨がやみ、初めて晴れ間が見えたのが

中国上陸から4日目のこと。

やっと自転車を漕ぎだせるときが来ました。

 

雲がかかってばかりの上海を後にして、青空のもと颯爽と走れるかと思いきや、

見上げる空には霞がかかって、工事現場のように埃っぽい空気。

うわさに聞くPM2.5を肌で感じながらも、タオルで顔を覆いながら

幹線道路を西へと進みます。

 

初日は苦戦した中国の道路事情も慣れてみると、

自動車レーンと原付・自転車レーンが完全に分かれており

日本よりもむしろ走りやすいことに気づきます。

 

ただこっちの原付バイクってエンジン音が全く鳴らないので

ドキッとすることが多々あります。

プリウスみたいにのそーっと近づいてきて気がついたらすぐ後ろにいるんです。

みんなクラクション鳴らしまくるから結局うるさいんですけど…。

 

 

休みをとりつつ上海から西へおよそ80km走ると、

昼過ぎにはこの日の目的地「蘇州」にたどり着きました。

 

この街、「東洋のベニス」なんて呼ばれているそうです。

上海のような高層ビル群もありつつ、

旧市街には運河が張りめぐらされた歴史的な景観が広がる渋い場所。

古くから生活に溶け込んできた運河の歴史は本家イタリア・ヴェニスよりも古いそうです。

 

 

また、市内に点在する沢山の庭園の多くは世界遺産にも登録されており、

観光にぴったりの場所。飽きません。

 

このあたりの地域は雨期に入りかけているそうで、

天気予報を見るかぎりまた足止めを食らいそうな予感。

なので、しばらくのんびり観光していきたいと思います。

(全然、 Cycling してない)

 

蘇州にたどり着く前に、休憩にふらっとよった市場で

珍しく英語で話しかけれられたかと思うと、青年は自転車に興味津々。

 

実はこのチャンくん、今年の夏から自転車中国横断を計画している

同胞だったんです。しかも、同い年。

夜には友達と一緒にわざわざ滞在先まで遊びに来てくれて、

食事をしながら旅について語り合いました。

 

聞けば彼の友達も現在、自転車で世界を一周しているそう。

流行ってます!

 

上海上陸、旅の始まり。

2018.05.21

【1日目 18.6km】

 

2日前に大阪港を発ち、

ときおりの荒波と悪天候にもまれつつ、

瀬戸内海を抜け東シナ海へ。

 

そして、5月20日 午前10時34分(現地時間)。

上海国際旅客港に到着。

 

ついに旅の始まりの場所、中国・上海に降り立ちました。

門出を祝うかのように日の光が大空を照らしてくれるのを期待していましたが、

あいにく到着からずっと厚い雲がかかっており、雨まで降る始末。

 

しかし、これも

「旅は決して思い通りにはいかない。気を引き締めていきなさい。」

という宇宙からのメッセージに違いありません。

 

荷物を引き受けるとそのまま自転車に乗って

予約していたゲストハウスへ向かいます。

 

空を貫く高層ビル群や耳に飛び込んでくる中国語。

「まさにここは外国だね。」

なんて思わず、

日本でも都市部の観光地に行けば似たような風景にはよく出会います。

 

しかし、しばらく走れば確かに中国。

右側通行、信号無視、スマホ片手のドライバーたち、

などなど日本国内ではお目にかかれない道路状況。

慣れない交通習慣に苦戦しながらも宿を目指して進みました。

 

 

予想以上に英語が通じず、道行く人に尋ねても

「あっち」「こっち」とバラバラの答えが返ってくるばかり。

迷いに迷って、最短7.5kmの道のりを

気づけば18.6kmも走り倒していました。

 

 

世界地図を開けば横たわる広大なユーラシア大陸。

そしてその東の果てに位置するのが中国・上海。

ここから西へと続く道のりを想像するだけで不安と興奮が同時に沸きたちます。

 

小籠包の肉汁のように漕ぎ出したい気持ちが溢れるのを抑えつつ、

しばらくはこの近代都市をのぞいてみたいと思います。

 

 

<情報>

昭文社様HPにて、情報掲載いただいております。ぜひご覧ください!

http://www.mapple.co.jp/mapple/news

 

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