Cycling The Earth ~自転車世界一周の旅~

日記

投稿者: ryosuke

新たな旅立ち

2024.02.3

皆さん、大変お久し振りです。

 

ついにこのブログを更新するときがやってきました。

タイトルの通りですが、旅を再開します!

コロナ禍による“無期限の中止”を決断してから、実に3年半。

来る2024年4月、南北アメリカ大陸の旅へと出発します!!

 

 

 

何から書けばいいのかも分からないほど

紆余曲折のあった、帰国からのこの4年間あまり。

これからの南北アメリカ旅の詳細は次回にまとめるとして、

今回は、「中断から旅の再開」への顛末をつづってみようと思います。

 

 

 

 

 

 

 

さかのぼること4年前の2020年冬。

アフリカから帰国して間もなく、次なる旅の資金を調達するため

神奈川県の温泉旅館で働き始めました。

しかし、ほんの一カ月ばかり働いたところでコロナが蔓延。

旅館の営業停止とともに当然仕事は無くなってしまいました。

(でもね、ここで今の“アモーレ”と出会うんです。いひひ…。)

 

 

 

国境はどんどん閉じていき、

予定していた南北アメリカ旅は中止に。

そこで、

じっと何もしないわけにはいかず、

旅を全て終えてから書くつもりでいた

旅行記に手を付けることにしました。

 

 

 

 

ネットを検索すると、ちょうど某出版社が開催する旅行記のコンテストを発見。

2か月後の締め切りに間に合うよう、すぐさま執筆開始。

旅の記憶をたぐりよせつつ、せっせせっせと書き進めました。

 

そして、締め切りぎりぎりに完成した作品を提出してから3カ月ほど。

結果は、残念ながら受賞ならず。

ただ、200あまりの応募作品の中から

最終選考6作品まで残っていたことがわかりました。

 

 

 

「むむむ…。

これは日の目を見るべき作品なのでは!」

なんてポジティブな勘違いをした僕は

別の出版社に作品を持ち込むことに。

すると、興味を持ってくださったのが

「みらいパブリッシング」さん。

 

 

 

 

無事契約を交わし、書籍の製作開始。

そして編集・デザイン・校閲など

着々とプロセスを経た後、

2022年4月

『二輪一会 二度と出会えない人』

が出版されました!

 

 

 

 

 

 

 

 

ここまで書くと、我ながらトントン拍子ですが

心中は意外と複雑なものでした。

“目標だった旅行記出版は叶ったものの、世界一周は走り切れていない”。

とはいえ、すぐに旅の再出発を考えられる状況でもない。

 

ちなみにこれらの期間は、一時的なアルバイトで食いつないでいました。

国際的な通販サイトの倉庫で働いたり、

国際的なハンバーガーショップの配達員をしたり。

はたまた、チョコレート工場でチョコを流す仕事をしたり、

コンベアの上に延々と10cmほどの木の棒を置く仕事をしたり。

 

この状況下、経済的な不安定さや重ねていく年齢もあり、

旅を半ばあきらめていたんです。

「はぁ、どこかに勤めて“普通”の生活しよかな」って。

 

そんな時、「もう一度旅に出よう」と

くすぶっていたものがまた燃え始めたのは、

出版を機に恵まれた沢山の人との出会いでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

出版直後に実施したのが、

地元・広島県での写真展や公民館などでのトークイベント。

さらに小学校での特別授業です。

旅に区切りをつける意味でも

多くの人の前でお話しさせてもらいましたが、

そうした場では心を動かされる言葉をたくさん貰いました。

 

 

 

リタイアされた年代の方々からは、

「話を聞くだけで元気が出るよ」

「若い時に君みたいに挑戦しておけば…」

「私の分まで旅をして

たっぷりと世界を見てきて欲しい」

などなど。

 

 

 

 

そして未来ある小中学生たちは、

「何でもやっていいんだと思いました」

「こんな大人がいることが嬉しいです」

「世界一周の旅これからも応援しています」

なんて言ってくれました。

 

 

 

 

お金のこと、年齢のこと、将来のこと。

諸々の現実問題ばっかりを考えがちだった頭を

ぱっかーん、と叩き割られたようでした。

「あぁ、まだ旅やっていいんだ。」

 

 

 

ということで、南北アメリカ大陸を走ってきます。

出発は2カ月後の4月初旬。

またあの興奮に満ちた旅の日々がはじまるんだと

ワクワクしながら準備をすすめています。

 

また、出発前には地元の広島でお話の場を頂戴しているので

ちょこちょこ人前に立ちます。

それでは、またこれからもブログをのぞいてみてくださいね!

 

計画の変更について

2020.07.18

 

 

日本に戻ってから、

あっという間に7ヵ月が経ちました。

 

標高2,000mの山中や40℃を越える砂漠を旅していたのが

自分でも信じられないほど、

日本でのほのぼのとした日常に溶け込んでいる

今日この頃でございます。

 

 

さてさて、

日本のみならず世界全体を大きく揺るがすほどの災厄

「新型コロナウイルス(Covid-19)」が蔓延する今。

現代に暮らす全ての人に少なからぬ影響を及ぼすこのウイルスによって、

旅の計画も大きな変更をせざるを得なくなってしまいました。

 

世界を取り巻くこの状況を考慮した結果、

9月に出発を予定していたアメリカ大陸の旅を

「無期限の延期」とすることに決定しました。

 

 

 

日本国内でも終息の兆しが見られず、

アメリカ大陸においては感染が拡大していくばかり。

コロナ鎮静の鍵となるワクチンが完成し

世界中に行き届くまでの目途が立たない中で、

海外への自由旅行が可能になるのは1年先か、2年先か…。

 

旅が再開できる日を待ちながら過ごすことも考えましたが、

あちこちと落ち着きなく駆け回る旅人としての性分が

骨の髄まで染みついてしまったからなのか、

やっぱりじっと待ってなんかいられません。

日本にいながら、新しい目標に向かって動きだします!

 

旅の途中からぼんやり思い描いていたこの目標には

時間もお金もかかります。

多くの人に会ったり、知識を蓄えたり、

やるべきことは山ほどあります。

それでも長い旅への一歩を踏み出すようで

今はとてもワクワクしています。

 

 

 

とはいいつつも、

自転車旅への思いが消え去ったわけではありません。

これまでの旅の写真を見ていると

「はぁ、旅に出たいわ」と思ってしまうし、

北米のアラスカや南米のパタゴニアの絶景への憧れは

今でも持ち続けています。

何より「自転車世界一周の旅」をうたっている以上、

このまま終わらせるわけにはいきません。

 

いつになるかは分かりませんが、

いつの日か必ず南北アメリカ大陸の旅を再開し、

世界一周を実現して見せます。

 

これからはずっと旅の途中ということで

このブログも残しておこうと思います。

 

それでは、いつの日か再びお会いするまで!

 

 

 

 

 

久しぶりの日本

2020.01.13

南アフリカ・ケープタウンを出発し、

18時間のフライトの果てに

ついに日本に到着しました。

 

573日間かけて走った距離も飛行機に乗ればたったの1日。

地球は大きいのか、小さいのか…。

 

 

 

1年7か月ぶりに目にする日本の大地。

(写真は九州上空)

 

まだ旅が終わったわけではないけれど、

ひとまず戻ってくることができてひと安心です。

 

 

飛行機ってあまり乗りなれないので

乗り換えなど色々と不安ごとが多いのですが、

問題なく関西国際空港に降り立つことができました。

 

ただケープタウンで預けたはずの自転車は

そうはいかなかったみたいで、

待てど暮らせど運ばれてきません。

 

係のお姉さんに尋ねると

どうやら香港での乗り換えの際に置き忘れられたとのこと。

まあ、海外でのトラブルに比べると大した問題じゃありません。

(後日、自宅に届きました!)

 

 

 

 

 

 

 

 

広島の自宅に戻ってからは、

出発前の準備段階から

お世話になっていた方々へのご挨拶なんかもしつつ

のんびりと過ごしていると、

あっという間に年は明け2020年を迎えました。

 

 

 

世界各地の料理を口にしてきましたが

やはり1番美味しいのは日本の料理。

時期的なこともあり

豪華なご馳走にありつく機会が多く

質素な食事が続いていたお腹が

ビックリしております。

 

 

 

久しぶりに帰ってきた日本。

モノやサービスに満たされた豊かな母国に

感動の連続かと思いきや、

新鮮さなどほとんど感じることもなく

出発前日にタイムスリップしたかのように

あっという間に日本の生活に慣れていました。

 

おそらく次々と経験する異文化体験が蓄積され

環境適応能力があまりにもつきすぎてしまったのかなと思います。

「あぁ、はいはい次の国ね」って感じで。

 

 

 

旅の途中ではあれだけ

パシャパシャ撮ってた写真も、

帰国してからはおせち料理以外

何も撮ってません。

日本に戻ったとたん

旅人スイッチはオフです。

 

 

 

 

 

現在は、

ビザの手配をしたり装備品の手入れをしたり

再出発に向けての準備をのんびりしています。

(新たにご支援いただく企業様も決定しました!)

 

 

これからは予算拡充のためにアルバイトをしながら、

アメリカ大陸の旅がより良いものになるよう勉強もしながら、

日本での日々を過ごしていきます。

 

 

再出発の9月頃までこのブログもお休みとなりますが、

世界をめぐる旅の後半戦ももっと面白いものになるはずですので

ぜひぜひご期待くださいませ。

 

それでは、また!

 

 

 

バイバイアフリカ、最後の日々

2019.12.30

【579日目 25,562km】

 

ついに6カ月におよぶ

アフリカ旅を終えることができました。

 

ここから日本に帰るわけですが、

フライトまで6日間あるので

帰国準備とケープタウンの観光を楽しむことにします。

 

 

 

滞在していたのはケープタウン中心部の外れ

「モウブレイ」という地区にあるゲストハウス。

旅の終わりはちょっと贅沢しようと

1泊¥4,000の所を選んじゃいました。

いいんです、頑張ったんだから。

 

 

 

宿というよりも、

自室に簡単なキッチンも付いている

アパートメントのような所。

快適だけど、もう田舎の小さな村で

テントを張ることもないんだと

少し寂しい気持ちになります。

 

 

 

フライト前の儀式といえば

自転車解体、そして箱詰め。

近くの自転車屋さんで

段ボールをもらうことができました。

セネガル以来2回目なので

あっという間に作業は完了。

 

 

 

 

 

 

 

 

自転車の梱包がすんでしまえば

いよいよ観光に繰り出します。

まず向かったのは

ケープタウンのトレードマークでもある

「テーブルマウンテン」。

 

 

 

テーブル状の真っ平らな頂上部分は

高さ1,000m。

歩いて登ることもできるのですが

疲労もたまってるので

ここはケーブルカーを利用。

 

 

 

 

実はこのケーブルカーも名物で、

面白いのが

床の円盤がゆっくりと1周回ること。

頂上へと上昇しながら

360°の景色が見渡せるというのは

世界的にもかなり珍しいそう。

 

 

 

5分ほどの空の旅を終えると

あっという間に頂上へ。

12月のケープタウンは

半袖ですごせるほど快適ですが、

ここは山の上とあって

かなり寒い。

 

 

 

3kmにわたって

平らなテーブル部分が広がる山頂。

遊歩道が敷いてあり

景色を眺めながら

のんびり散策することができます。

 

 

 

 

 

地層の研究により

6億年以上前に誕生したとされる

このテーブルマウンテン。

その歴史はヒマラヤ山脈より古く

地球最古の山だという説もあります。

 

 

 

 

 

 

 

西のほうを見下ろすと、

ビルと住宅が並ぶケープタウンの街に

左側には切り立った岩山・ライオンズヘッド、

さらにどこまでも続く大西洋と

かつてネルソン・マンデラ大統領が収監されたロベン島

などを一望することができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

明くる日は少し離れた場所にお出かけ。

移動手段は地元の人も多く利用するこちらの電車。

 

旅行者がトラブルに巻き込まれることも

少なくないとのことですが、

昼間のうちなら大丈夫だろうと乗ってみることに。

 

 

 

1時間ほどかけ半島の東側へ。

郊外に差し掛かり乗客も減ると

車窓をながれていく

海辺の景色を楽しむことができました。

そういえばアフリカで電車に乗るのは

初めてだ。

 

 

 

 

 

 

やってきたのはケープタウンの南東に位置する港町

「サイモンズタウン」。

スッキリしたヨーロッパのような景観が印象的です。

 

 

 

さっそく食べたのは

イギリス文化圏ではおなじみ

フィッシュ&チップス。

この料理ってどこで食べても

対して味に違いはないんだけど

ここのは割と美味しかったです。

 

 

 

さらに町から

3km離れた海辺にやってきました。

わざわざ電車に乗ってきたのも

この白い砂浜

「ボルダーズビーチ」

にやってくるため。

 

 

 

 

 

 

波打ち際へやってくると姿を現してくれたのは

ケープタウン名物「ケープペンギン」!

実は彼らに会えることをすごく楽しみにしてました。

 

 

 

アフリカ大陸南沿岸部に生息する

ケープペンギン。

40年前に沖合の島からやってきた

1組のカップルがこの浜辺に居つき

今ではアフリカ有数の

ペンギン繁殖地になったのだとか。

 

 

 

海水浴客も多く訪れる

このボルダーズビーチ。

人間の生活圏であり

さらに温暖な地域で

野生のペンギンが見られるのは

世界でもここだけだそうです。

 

 

 

 

保護対象の彼らに触れることは

禁止されていますが

撮影しようと近づくと

左腕を噛まれちゃいました。

ペンギン好きなだけに、ショック…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アフリカ最後の街ケープタウンでの滞在を

より思い出深いものにしてくれたのは“ウッドさん一家”。

 

到着4日前のキャンプ場でたまたま隣同士にテントを張っており

「ケープタウン着いたら一緒にご飯いこうよ」と

お誘いいただいてたんです。

 

 

 

郊外の有名なレストランでランチ。

こないだも食べたタラのフライですが

これはかなり美味しかった。

人にごちそうしてもらうときは

いつもの倍美味しくなります。

卑しい人間なので…。

 

 

 

店内から向こうに見えるのは

登ったばかりのテーブルマウンテン。

滞在中の6日間で

終日快晴ということはほとんどなく

残念ながら、見上げた時はいつも

雲をかぶってました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづくこの日はテーブルマウンテンに次ぐ

ケープタウンの観光名所「ライオンズヘッド」。

ウッド家の息子・クレイグさんに連れてきてもらいました。

 

大航海時代にこの地に流れ着いた

オランダの船乗りたちが

「山のカタチがまるでライオンのようだ」と

名付けたそう。

どこがライオンなのか、

僕にはよくわからなかったです。

 

 

 

頂上付近からはテーブルマウンテンが

すごく綺麗によく見えました。

海のすぐそばなのに

これだけの山が

そびえたっている光景は

かなり独特です。

 

 

 

 

 

 

わずか45分の登山を終えて頂上へ!

後半はかなりロッククライミングの様相を呈してましたが

待っていたのは街を見下ろす絶景。

テーブルマウンテンよりも街を間近で見ることができます。

 

 

 

こちらは2010年の

ワールドカップの際に建設された

スタジアム。

本田△(ほんださんかっけー)

が流行った時です。

 

 

 

 

頂上で見つけたのは「ハイラックス」

というげっ歯目の生き物。

かわいいんだけど、

なんでわざわざ

こんな高いところを選んで

暮らしてるんだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでのんびりしながら、

疲れを癒しつつ

これまでの旅を振り返りつつ

6日間を過ごし

ついに出国の日がやってきました。

 

 

 

出発の朝はウッドさん一家が

空港まで見送りに来てくれることに。

荷物が多くタクシーを手配するとなると

一苦労なので本当に助かります。

1週間ほど前に

たまたま知り合ったばかりなのに…。

 

 

 

 

 

 

そしてついにアフリカを発ち、

日本へ戻る時が来ました。

 

 

日本から東シナ海を渡り中国に上陸した時、

ジブラルタル海峡を越えアフリカ大陸に足を踏み入れた時、

旅のはじまりはいつも“不安と恐怖”ばかりで

楽しい出来事なんて想像する余裕すらありません。

 

しかしその道のりで待っていたのは、

温かい手を差し伸べてくれ

心から歓迎してくれるたくさんの人達。

 

ハグをして別れた後には、

また新しい誰かと出会い握手をする。

そんなことを幾度となく繰り返すうちに

気が付けばこんなところまで来ることができました。

 

 

 

“なぜ長い時間をかけ

こんなにも遠い場所まで

旅をすることができたのか?”

 

空港で撮影したアフリカ大陸最後のこの1枚の写真が

ひとつの答えを提示してくれているような気がします。

 

 

 

未知なる出会いに満たされた旅の日々は

ここでひと休み。

日本でからだを休め、気持ちを整えたら

続く南北アメリカ大陸をめぐる旅が

より良いものになりますように。

 

てことで、日本に帰ります!

 

 

 

アフリカ大陸完走!

2019.12.28

【573日目 25,562km】

 

キャンプ場を後にすると

いよいよアフリカ旅・最後の地へと向かって

走り始めます。

 

ゴールまではあと2日。

思い焦がれた最後の景色が近づいていても

意外と気持ちは冷静。

最後まで気を抜かず安全に。

 

 

 

南アフリカ共和国のみならず

アフリカ大陸を代表する国際都市・ケープタウン。

きれいに整えられた幹線道路を

中心に向けて進むにつれて車が増えていきます。

 

 

 

街の郊外から

向こう側にうっすらと見え始めたのは

“テーブルマウンテン”。

名前の通りテーブルのように

まっ平らな頂上部分が

はっきり見て取れます。

 

 

 

そして市街地へ。

アフリカのほかの国とは違い

走っているのは

新しい日本車や欧州車。

横すれすれを追い抜かれながら

ゆっくり進んでいきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

目指す喜望峰は街から60km。

観光は後でのんびりするとして、

中心部の混雑を避け

街を南へ抜けていくことにします。

 

 

 

 

 

ケープタウンから突き出た半島部は

ゴツゴツとした岩肌が

存在感を現すかなりの山岳地帯。

右へ左へと曲がりながら

道はすすんでいます。

 

 

 

 

やがて半島東側の海沿いへ。

スピードに乗った時の

吹き抜ける風が気持ちいい。

日本でいうと

湘南ってたぶんこんな場所、

行ったことないけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

この日は「フィッシュフック」という

海辺の町のキャンプ場で1泊。

いよいよ明日はアフリカ走行の最終日。

 

 

 

まだ走り切ってないけど

ご褒美のステーキ。

この旅を通じて、

焼き加減の好みが

レアからミディアムに変わりました。

肉の旨味がよく分かる、…気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、いよいよ最後の地へ」と張り切って

目を覚ました翌朝。

見上げるとぎゅうぎゅうに綿をつめたような厚い雲。

ゴールの瞬間は晴れていてほしいのに…。

 

ただ、“1日のうちに4つの季節が訪れる”といわれるほど

気まぐれな天気で知られるケープタウン。

好転してくれることを祈りつつペダルを踏みだします。

 

 

 

進み始めるとそこは濡れた道路。

さっきまで雨が降っていたようです。

しかし西のほうには微かな晴れ間。

なんとかもってほしいけど…。

 

 

 

 

 

町を抜け半島を

まっすぐ南へ降りる道路に合流したとき

強い風とともに灰色の雲が

流れはじめました。

太陽が最後の瞬間を

見守ってくれますように!

 

 

 

波が豪快に打ち付ける

半島西側の海岸線。

いよいよ大陸最果ての場所という

雰囲気が漂ってきました。

起伏は激しいけど

勢いをなくさず前へ進む。

 

 

 

どこまでも青い大西洋。

風が強いこともあり

この日の波は高い。

モロッコから眺めてきた

この大海とももうすぐお別れ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、岬までおよそ15kmというところで

国立公園の入り口に到着。

 

外国人入場料は¥2,500と高め。

そしてなぜか、サイクリストは

一般の人よりも¥50上乗せ。

なぜだ?

 

 

 

「あんた、日本から

ずっと漕いできたの!?」

と驚いてくれた係のお姉ちゃんが

現地人価格の¥560に

まけてくれました。

今日は良い日だ。

 

 

 

所々に雲はかかってるけど

かなり青空が広がってきました。

心配してたゴール時の天気も

なんとかなりそう。

運が良くて良い風が吹いてるときって

色んなことが上手くいきますよね。

 

 

 

すると突然、道路上に

野生のダチョウ。

何度も見てきたけれど

こんなとこにもいるとは…。

アフリカは

最後までアフリカです。

 

 

 

うねりながら続く1本の道を走ると

やがて海際へと降りてきました。

そして曲がりくねった崖の向こうには

少し高い岩山が見える。

ついに、

その時が近づいてきたようです…

 

 

 

しばらく進んだところ、

あたりには

多くの車と観光客の方々。

どうやらここが目指してきた

アフリカ最後の場所。

胸がドキドキ高鳴ります…。

 

 

 

 

 

 

 

 

そこに立っていたのは

“Cape of Good Hope”と書かれた木の看板。

 

ついに、南アフリカ・喜望峰に到着!

アフリカ旅終了の瞬間です!!

 

 

 

 

 

 

 

 

アフリカ大陸に上陸してから

およそ6カ月、距離にして1万km。

 

さらにこの旅の始まり中国・上海から数えて、

 

掛かった日数:573日

走った距離:25,562km

訪れた国:30ヵ国

起こした事故(単独):2回

病院に行った回数:1回

 

そして数字では計り知れないほどの

素晴らしい風景、忘れられない出会いに彩られた長い旅でした。

 

まさか自分がこの道のりを進んでこられるなんて

十分な自信もありませんでしたが、

それも多くの方の温かな助けが得られたからこそ。

旅を支えてくれた方、すべての人に感謝です。

 

 

 

 

 

さて、

当初の予定ではこのまま南米大陸へと渡るつもりだったのですが

大きく計画を変更する運びとなりました。

 

季節の都合上、

余裕がなくなりつつあった旅のスケジュールなのですが

今後訪問予定国のビザ申請に

予想以上に時間がかかってしまうという事実が判明し、

このままでは5,000mのアンデス山脈で

真冬をむかえてしまうことが必至であるため

一度、日本に帰国することにしました。

 

日本で心身ともにリフレッシュし、

ボロボロになった旅の道具の見直しもして

万全の態勢でアメリカ大陸の旅へと臨んでまいります。

(2020年9月、再出発予定)

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで

世界一周の旅・前半戦は

ここ喜望峰で終了。

居合わせた方々からも激励の言葉を頂き

素晴らしいゴールとなりました。

この景色は一生忘れられない。

 

 

 

岬の高台からの風景。

喜望峰はアフリカ大陸の

最南端ではなく“最南西端”。

東のインド洋、西の大西洋を分ける

場所でもあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大航海時代のポルトガルが発見し

インド航路の確立・貿易拡大の足掛かりとして

まさに国の発展への希望の光を見いだしたのが

ここ、“喜望峰”。

 

人類史の標石の一つともいえるこの岬が、

僕の旅にとっても大きな意味を持つ

特別な場所になったような気がします。

 

 

“ここまで何とかたどり着くことができた”

という事実を自信に変え、

長い旅の一つの区切りをむかえたいと思います。

 

 

 

アフリカ大陸ラストスパート

2019.12.25

【571日目 25,434km】

 

南アフリカ最初の街・スプリングボックでひと休みしたら

一気にアフリカ大陸最後の地へとアプローチしていきます。

 

 

 

荒野のアップダウンがひたすら続く

南アフリカの北部。

アフリカ旅のゴールまで休みなく走れば1週間ほど。

はやる気持ちからか足にたまる疲れももはや気になりません。

 

 

 


途中で出会ったのはスウェーデンの3人組サイクリスト。

喜望峰から北上して走っているそう。

 

 

 

驚いたのは

こちらのカップルが乗っていた

2人乗り用のタンデムバイク。

これに乗って夫婦で旅をされる方も

いると聞いてましたが

見るのは初めて。楽しそう。

 

 

 

心配していた向かい風も

意外に穏やかで

予想以上にスムーズに進んでいきます。

気温もナミビアに比べて

かなり落ち着いてきました。

30℃くらいかな。

 

 

 

70kmを走って

「カミエスクルーン」の町に到着。

平日なのに商店も開いていない

とても小さな町です。

 

 

 

 

 

すぐに見つけたキャンプ場に

チェックイン。

ナミビア以降はかなりの数の

キャンプ場があります。

利用者はヨーロッパからの

観光客がほとんど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


スプリングボック出発2日目。

ここしばらく天気が安定してて安心。

南アフリカの天候は不安定と聞いてましたが

せめてアフリカ大陸ゴールの瞬間は晴天に迎えられたいです。

 

 

 

キャンプ場の人曰く

この日の行程は平坦とのことでしたが

やっぱりかなりのアップダウン。

車で移動する人と

自転車を漕ぐ人間の目線は絶対に違う。

 

 

 


ひとつひとつの坂が

まぁ大きいこと。

傾斜が急ではないとはいえ

これが続くと

かなり疲れが溜まってしまいます。

 

 

 


ところどころに現れる

休憩所の東屋でひと休み。

町と町の区間が広く

冷たい飲み物も補給できません。

 

 

 

 


120kmを走って

「ビターファウンテン」に到着。

前日に引き続いて

予想よりもずっと小さな町でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事前に調べていた宿へ。

観光地でもないこのあたり、

旅行者少ないだろうけど経営できてるのだろうか。

 

 


シングルルームの部屋が

なんと¥1,500。

アフリカ南部でこの値段は

破格といってもいいくらい。

屋根の下、ベッドで寝られるって

本当に幸せなことだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


スプリングボック出発3日目。

ケープタウンまで400km足らず。

少しずつ距離が近づいてまいりました。

 

 


幹線道路を真っすぐ進む予定でしたが

「海側を走らないと面白くないぞ」と

複数の人に言われたので

道をそれて海側へ。

久しぶりに未舗装路が待っていました。

 

 

 


砂がそこまで深くはないので

ナミビアに比べてかなりスムーズに

進むことができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未舗装路を走り終わってしばらく走った

ところにある「ルッツヴィル」という町。

少し早いけど次の町が遠いようなので

ここに泊まることに。

 

 

 

キャンプ場もないこの町で

1番安い宿は¥3,000。

高いけどもうすぐアフリカ終わりだし

奮発することに。

こないだも高めのホテル泊ったのに

これは絶対散財しすぎ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スプリングボック出発4日目。

まずは海に向かって西側に走り始めます。

 

 


町を抜けると

すぐに何もない荒野に。

ただ幹線道路をそれてから

起伏がほとんどなくなりました。

青空の下

平坦な道を気持ちよく進みます。

 

 


そして海岸線に到着。

およそ半年前に西サハラを走って以来、

久しぶりに大西洋を拝みます。

海沿いを走るのは気分爽快。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらにすすむと漁師町があり、

レストランがたくさん並んでました。

新鮮な魚介類を堪能することに。

 

 


頼んだのは“メルルーサ”という

タラの仲間。

衣の中の白身をかじると

ホロホロと柔らかい絶品でした。

日本人なのでやっぱり

魚が落ち着く。

 

 

 

 

 

 

 


午後からは未舗装路。

ケープタウンへ一直線に続く鉄道の線路が敷かれているのですが

すぐ横に整備車両が通るための道がずっと続いてるんです。

 

 


線路沿いなのでひたすら真っすぐ。

砂地でスピードは出ないけど

交通量もほとんどなく

非常に快適に走れました。

 

 

 

 


80kmを走ったこの日は

「ランバーツベイ」に到着。

キャンプ場なのに¥1,500。

南アフリカの宿泊施設

高いのか安いのか

イマイチ分かりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スプリングボック出発5日目。

ひたすら走るばかりの日々が続いております。

 

 


この日も進んでいくのは

線路沿いの未舗装路。

相変わらず車の量も少なく

のんびり穏やかな気分で走ります。

 

 

 

 


鉱石を運ぶ貨物列車。

百を優に超える無数の車両。

踏切を10分待っても

なかなか渡ることができませんでした。

 

 

 

 


やがて道は海のそばへ。

大西洋の色を反射するからだろうか

空はいつもよりもさらに

深く濃い青を見せてくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

100kmを走って「クイフコップ」に到着。

この日もキャンプ場です。

 

 


目の前には穏やかに流れる川。

宿泊客も少なく

野鳥が水面を静かに泳ぐ

川辺の夕暮れ。

アフリカ大陸終盤は刺激も少なく

非常にのんびりとした毎日です。

 

 


夕食後にはハマり続けている

牛肉のビルトン(ジャーキー)。

最近食べまくってるから

塩分取りすぎな気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


スプリングボック出発6日目。

この日からは再びアスファルトの舗装された道。

 

 


道はきれいだし

幅も広くて最高なのに

残念ながら向かい風。

なかなかスピードには乗れません。

 

 

 

 


といいつつも

ケープタウンまでは残り90km。

不安だらけで始まった

アフリカ大陸の旅も

終わりの時がすぐそこに来ています。

 

 

 


このまま海岸線をまっすぐすすめば

翌日には南端の町・ケープタウンが、

そしてその先にゴールである

喜望峰が待ち構えています。

鼓動が高まる…。

 

 

 

 

 

 


100km近く走り「ハンツェクラル」という町に到着。

海のすぐそばのキャンプ場にチェックイン。

青々とした芝生は

寝るとき最高に気持ちいいんです。

 

 


隣に泊っていた“ピーターさん”が

自転車に興味を持ってくれて

そのまま食事を頂くことに。

近くで取れたという魚のフライが

本当に美味しかった。

 

 

 


さらに気持ちよく目覚めた翌朝は

朝食までごちそうに。

アフリカ旅の終わりの瞬間まで

気を抜くことがないようにと

激励の言葉と温かい紅茶を頂きました。

 

 

 

 

 

 

ピーターさんとお孫さんと一緒に。

 

彼らの優しいまなざしに見送られたら

いよいよ最後の地へと向かい走り始めます!

 

 

 

 

30ヵ国目・南アフリカ

2019.12.16

【565日目 24,948km】

 

風に大苦戦しながらもフィッシュリバーキャニオンに到達。

圧倒的な大自然を味わったら

あとはナミビアを抜け出るだけです。

 

 

 

120kmの長距離を走る予定だったこの日。

 

早起きして荷物をまとめ、

WiFi電波のある売店で朝食をしている15分ほどの間に

悲劇は起こっていました。

 

パンを食べ終わり荷物の所へ戻ると、

綺麗にまとめていたはずのバッグは写真の通り散乱。

中身もあたりにバラまかれ何が起こったのか意味が分かりませんでした。

 

 

すると10mほど離れたところから

「キキッ!」という鳴き声、

バブーン(ヒヒ)です。

 

 

 

リュックに詰め込んだテントも

引きずり出され収納袋がズタズタに。

せめて食べ物だけ

持ってってくれればいいのに…。

もう、ヒドい…。

 

 

 

 

前日のジャッカルによる食料盗難に続く“獣害”。

もう食べ物持ってないのに、さらに攻めてくるなんて。

「これ以上あたしから何を奪っていくの…」

とハンカチを噛みしめながら涙しても誰も慰めてくれないので

早く出発することにします。

アフリカで旅をするとはこういうこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

この日は120km先の国境付近の

町まで移動する予定。

間に村や集落はなく水も補給できないはず。

食料は全部ヤツらに奪われているので

どこかで野宿とはいきません。

 

意気込んで走り出すけれど

ここに来るまで吹いていた強烈な向かい風が今日も吹くとなれば

当然到着は不可能となります。

 

 

 

すると出発10分でパンク。

道が悪いのもあるだろうけど

もうタイヤも相当傷んできてるはず。

アフリカを走り終わるまで

もうちょっと頑張ってくれ。

 

 

 

 

 

そして残念ながらこの日も

ものすごい向かい風でした。

1時間で10kmも進むことはできず

朝の時点で、この日の到着は

困難となる見込みです。

誰かに乗せてもらうしかないのか…。

 

 

 

車はほとんど通らないので

自力で進めるところまでは進もうと

昼までの5時間で進んだのが

わずか30kmあまり。

日が沈むまでに

着けるはずもありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

わずかに残っていた最後のパンをかじりながら休んでいるところを

通りがかったのはドイツ人家族“ヨハンさん一家”。

 

「ふらふらとタイヤ痕が続いてると思ったら君か!

俺たちになにかしてやれることはあるかい?」

 

先日の砂漠で助けてもらったばかりなのに

またしても人のご恩にすがり先へと進むことに。

 

 

感謝の念を抱きつつも、

他人の助けがないと前に進むことができなかったナミビア旅において

情報収集と事前準備の甘さを深く反省しながら車に揺られました。

 

でも、

動物に食料持ってかれるなんて想像もして無かったんだもの…。

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方に着いたのは

70kmほど離れた国境付近の

キャンプ場。

ヨハンさん一家と一緒に

テントを張らせていただくことに。

 

 

 

 

横には国境である“オレンジ川”。

これまで砂漠の景色ばかりだったので

涼しげに流れる水に

疲れた心が癒されます。

自然の厳しさに翻弄されたナミビアの旅も

この日で終わり。

 

 

 

夜はドイツ式バーベキュー。

ただ肉を並べて焼くだけでなく

マッシュルームやらポテトやらの

ひと手間加わった小洒落た料理が

コースのように次々出てきます。

 

 

 

人類史を代表する狩猟民族の末裔である

ドイツ人の皆さんとあって

肉料理はお手のもの。

いつも1人だけど

やっぱりみんなでワイワイ過ごす夜が

楽しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、ヨハンさん一家とはお別れ。

自転車を車に乗せていただく時はものすごい葛藤があるのですが、

楽しい時間を共に過ごせば

どんな形であれ出会えたことに感謝せずに入られません。

本当にありがとうございました。

 

 

 

キャンプ場から

国境までは10kmほど。

思いもよらぬことが多かった

ナミビアの道中ですが、

とりあえず元気な状態で

出国することはできそうです。

 

 

 

財布にものすごい数の

コインが余っていたので

出国前に“ビルトン(ジャーキー)”

を購入。

これを3日かけて食べようと思ったけど

結果的に1日で食べ切ってしまいました。

 

 

 

そして国境へ到着。

両国をつなぐ主要道なので

大渋滞かと思いきや

かなり閑散としています。

物流のトラックばかり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やってきた30ヵ国目は「南アフリカ共和国」。

 

アフリカ大陸の南端に位置する国で、

ついこないだ日本で行われたラグビーワールドカップで

優勝したことで国中が沸いたであろう南アフリカ。

(僕は1試合も見てないのでルールも未だにわかりません。

日本でも相当盛り上がったみたいですね。)

 

いよいよアフリカ旅もここで最後。

無事にここまでたどり着けるとは思いもしませんでした。

気を引き締めてゴールの地・喜望峰を目指します。

 

 

 

向かう「ケープタウン」までは700km足らず。

向かい風が気になるけど

焦らず着実に進んでいこう。

 

 

 

入国直後はとにかく上り坂。

勾配は決して急ではないけれど

数十kmに渡って

平坦になることがないので

ずっと上りっぱなし。

標高を1,000m近くもあげます。

 

 

 

夕方ごろにやっと平坦になってきました。

風はいろいろな方向から吹くので

今後はナミビアのように

ずっと向かい風ということがないように

お願いしたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南アフリカ初日は荒野の真ん中「ステインコフ」に到着。

思ったよりもずっと小さな町でした。

 

 

 

事前にチェックしていた宿へ。

なんと¥1,000ちょっとで

ベッドとご飯がついてます!

キャンプ続きのアフリカ旅とも

お別れの時が近づいてるのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明くる日もさらに南へ向かいます。

とにかく上るか下るかばかり。

道は整ってるし交通量もそんなに多くはないけど

やっぱり疲れます。

 

 

 

南アフリカってだけで

発展したイメージがありましたけど、

もちろんそれは一部の都市だけで

おそらく大概はだだっ広い荒野が

続いているみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして出発から70km、昼頃に着いたのは

最初の比較的大きな街「スプリングボック」。

車も多く割とにぎわってる様子です。

 

 

キャンプ場という選択肢もあったけど

ナミビアの疲れを癒したい気持ちもあり

¥3,000弱のホテルへ。

アフリカの終わりが見えて

確実に財布のヒモがゆるんでます。

 

 

 

喜望峰へのラストスパートに備えて

ここでひと休み。

体調を万全にしたら、

大陸の終わりへ向け

一気に距離を縮めていきます。

 

 

 

絶景フィッシュリバーキャニオン

2019.12.14

【561日目 24,771km】

 

砂漠地帯の走行をあきらめ、

親切なホテルオーナーの二人のお陰で

舗装されたメインロードに復帰。

 

ここから南を目指しますが、

少し西へ寄り道して

砂漠に続くもうひとつの見所である

“フィッシュリバーキャニオン”に向かっていきます。

また少し、未舗装路があるのが気になるけど…。

 

 

 

1週間振りのアスファルト。

心地良くスイスイ進んでいきます。

自転車って押すものじゃなくて、

やっぱり漕ぐものですよね。

もう楽しくてしかたない。

 

 

 

しかもこの日は嬉しい追い風。

かなり強く吹いてくれるので

平らな道をどんどん進んでいきます。

事故の時に速度計壊れたので

もうスピード計れませんが…。

 

 

 

 

ただ砂漠を離れたぶん

景色は本当に退屈。

まわりに何もない平原が

延々と続いていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

追い風の力でとても順調に150km走ったこの日は

“チェズ”という小さな村に到着。

野宿のつもりだったけどキャンプ場があったので

泊まることに。

 

 

 

一度テントを張ったけど、

風は強いしやたら暑いしで

結局ブランケットのうえで寝ました。

夏のナミビアまだまだ40℃の日が

続いております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリエンタル出発2日目。

この日から苦難の始まりでした。

昨日味方してくれた追い風が

この日は向かい風となって真っ正面から吹き付けてきます。

 

 

 

漕いでも漕いでもスピードが

まったく上がらない。

風を遮るものがなにもないから

とてつもない強風が

一瞬たりとも止むことなく吹き荒れました。

 

 

 

 

1時間で10kmは進んだでしょうか、

平坦路でこのスピードは

ありえない遅さです。

速度計がないと走行距離も分かりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、お昼には着く予定だった80km先の

「ケートマンズフープ」に16時すぎにようやく到着。

山をいくつも越えたような疲労感です。

この日も暑いのでテント張らずに直寝。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリエンタル出発3日目。

この日も前日と同じくひどい向かい風。

 

基本的に大陸の風は赤道の方へ吹くので

喜望峰へ向かって南下しているいま

向かい風を受け続けることになります。

だけど、時速10kmの遅さでは

いつまで経ってもつかないし、そもそも疲れる…、

 

 

 

フィッシュリバーキャニオンに向かうため

再びメインロードを外れてしまいます。

ということでここから未舗装路。

ナミブ砂漠に向かった時に比べると

かなり漕ぎやすいようですが。

 

 

 

 

道沿いに突然現れたレストランで

ランチのサンドウィッチ。

ナミビアは南部を中心に旅してますが

人があまり住んでおらず

ローカルフードを味わえていません。

 

 

 

 

午後からは風が一層強くなりました。

砂が浅くてせっかく漕ぎやすいのに

風に真正面から押されてしまうせいで

ほとんど進めない。

しかも昼過ぎは毎日40℃越えだし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

強風と日差しのせいで

のんびりと休憩を取ることもできないまま、

荒野のど真ん中にあるキャンプ場に到着。

 

 

 

景色は非常に穏やかなのですが

ゴーゴーと恐怖すら抱かせるような

風の音はいつまでたっても止みません。

テントをたてるのも

苦労しながらやっとという感じ。

 

 

 

 

ここ最近のマイブームが

アフリカ南部名物の“ビルトン”。

燻製肉なのですがこの日食べた

牛の仲間“クーズー”はかなり美味。

お酒飲めないので

コーラで晩酌してます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリエンタル出発4日目。

この日はなんと無風!

前日まで踏ん張りながら進んでいたのが嘘のよう。

 

(しかし、結果的にナミビア出国するまで

無風状態はこの日が最後となりました。)

 

 

 

ゆとりを持って漕ぐことで

やっと周囲の壮大な自然の素晴らしさに

目をやることができます。

風が強いと前に進むのがやっとで

まともに景色なんて見てられません。

 

 

 

分岐を西方面に向かうと

いよいよ

フィッシュリバーキャニオンが

近づいてきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

渓谷のある国立公園内のキャンプ場で

2泊するつもりだったのですが、

値段が高いそうなので

本日はキャニオンから20km離れた

公園外のキャンプ場に泊まることに。

 

翌朝、ここで悲劇が起こるとも知らずに…。

 

 

 

ディナーはウシの仲間

“スプリングボック”のステーキ。

値段は高いけど

一生食べる機会なさそうなので。

味はぼちぼちでした…。

オリックスのほうが美味しい。

 

 

 

キャンプ場の値段は¥1,800。

テント張るだけなのに

なんでここまで取られるのか。

観光地ってどこも

足元見てきますよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テントの中で目を覚ましたマリエンタル出発5日目。

いつも通り朝食のリンゴとパンと食べようと

食料用リュックに手にしようとした時でした。

 

 

「あれ?…ない。

食料を詰めたリュックがない!」

 

ここまで旅をして盗難・紛失にあっていないので

何が起こったのかすら分かりませんでした。

でもどこを探したってリュックはない!

 

 

「リュックが盗まれた!」

 

すぐさまキャンプ場のスタッフに報告すると、

「食べ物が入ってたんでしょ。それ絶対“ジャッカル”よ」

 

確かに、隣に置いてたパソコンとカメラは残ったまま

食料入りのリュックだけがなくなってました。

 

犯人はおそらく夜中に食べ物を探し徘徊する

イヌの仲間“ジャッカル”。

このあたり被害者続出だそうです。

 

嘆いてもリュックは帰ってこないし

メシ抜きで走ることはできないので、

やむなく朝食ビュッフェ¥1,200を食べました。

(高すぎる!!)

 

 

 

そして目的の

フィッシュリバーキャニオンまでは

あっという間。

1時間ちょっとで到着です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

渓谷を見に行く前に

ますはキャンプ場にチェックイン。

¥3,000の高額とあって

他の観光客はほぼゼロ。

確かに自動車ならわざわざ泊まる必要もないと思います。

 

 

 

ナミブ砂漠にあったのもそうですが

ナミビアの政府が運営する

キャンプサイトで、

設備は大したことないのに高額。

ここ自体に魅力はないので

さっそく渓谷に向かいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてキャンプ場から10km離れたところに

悠然と広がるのは“フィッシュリバーキャニオン”。

 

展望台から見下ろすと、

アメリカ・グランドキャニオンに次ぐ

世界で2番目に大きな渓谷のスケールを感じることができます。

 

 

 

全長は160km、

最も深い箇所で高さ550m。

ナミビア最長の川・フィッシュリバーが

5億年もの年月をかけて

削り続けたこの渓谷は

まさに地球の芸術。

 

 

 

グランドキャニオンも見たことますが

流石にここまで大きいと

どちらがどうだなどと

比べることは無意味で

ただただ圧倒されるのみ。

 

 

 

 

アフリカの旅・終盤にして、

この大陸のみならず

地球を代表する素晴らしい自然遺産を

目前にできる

素敵な場所でした。

 

 

 

 

渓谷の絶景を味わい尽くしたら

いよいよナミビアともお別れ。

アフリカ最後の国が近づいてきました。

 

 

 

無念の砂漠リタイア

2019.12.11

【555日目 24,428km】

 

困難な道を乗り越え、ナミブ砂漠の絶景に出会えた翌日。

 

首都・ウイントフックを出発して5日間で

砂漠の洗礼を受け続けた体を癒すために

キャンプ場でもう1泊したかったのですが…

 

 

 

国立公園内のキャンプ場は

¥3,000を上回る高額なので連泊したくない。

ということでお昼前にチェックアウトして

公園外のキャンプ場を訪ねますが

付近の施設はすべて満員。

 

 

泊まる場所がないとなればもう走るしかありません。

最低限の食料を調達したら

予定変更で出発することに。

嫌がる体にムチを打ちます。

 

 

 

未舗装の道はまったく

走りやすくなる様子がありません。

自転車に乗ったり下りたりを繰り返し

牛の歩みで進んでいきます。

砂漠地帯を走り切るには10日以上

かかるけど、自信がなくなってきた。

 

 

 

次の補給地点は150kmほど先。

通りすがる車も減っていき

秘境感が増してきました。

この日の気温は43℃…。

暑い、暑い…。

 

 

 

深い砂と猛暑に加えて

非常に強い向かい風が止むことなく

吹き続けたこの日の午後、

結局6時間走って進んだ距離が

わずか30km。

景色は何も変わらない。

 

 

 

夕方、木の下に休憩所を発見し

ここでテントを張ることに。

あまりの風の強さに

火を起こすこともできず

パンだけかじって

眠りにつきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、砂漠突入7日目。

自然の猛威は夜明け前の4時頃から

その唸りを響かせていました。

 

台風かと思うほどの風がテントを揺らすなか

夜明けと同時に外をのぞくと

すさまじい砂嵐。

 

 

周囲に誰もいない辺境の地に鳴り響く轟音を耳にして

しばらくどうすればいいのかわからなくなり、

ただただ呆然としました。

 

 

 

ふと落ち着きを取り戻して

思ったのは、

「無事にこの場から逃げ出さねば」

ということ。

砂漠を走破できるかどうかなど

この時、頭からは消えていました。

 

 

 

飛ばされそうになるモノを必死に抑え

なんとか荷物をまとめました。

しばらく待っても誰も通らないので

昨日漕いできた道を戻り

風下へ向かっていくことに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

体にぶつかる砂のつぶてをこらえながら

1時間ほどかけて10km進んだところに

ホテルを発見。

周囲にはなんにもない僻地の

高級リゾートホテルのようです。

 

砂にまみれた体を落ち着けるべく

とりあえず避難したこのホテルで、

思わぬ展開が待っていました。

 

 

 

「この先で野宿してたんだけど

砂嵐に襲われたからちょっと休ませて!」

 

事情を説明すると

納得してくれた受付の女性に

とにあえず飲み物でも飲みなさいと、促されるまま

奥のバーに向かい歩き始めたとき

上方のバルコニーから声を掛けられました。

 

「リョウスケじゃないか!ここまで来たんだな」

 

 

見上げるとなんとそこにいたのは、

2日前にセスリエムの国立公園のキャンプ場まで

車で送ってくれた2人組のうちの1人の男性

“ナイルさん”でした!

 

 

 

「俺たち

このホテルを経営してるんだよ」

もう1人の“アドさん”もやってきて

ゆっくり話ができました。

「実はお前を車から下ろして

ずっと心配してたんだよ。」

 

 

 

「この地域を走るサイクリストを見かけることはあるけど

みんな涼しい冬の時期ばっかりだ。

厳しい夏にこれ以上進むと本当に死んじまうから

アスファルトのメインロードまで

俺たちがお前を連れていくからな」

 

この言葉を聞いた時、

砂漠を走り切れない悔しさよりも

過酷な自然環境から抜け出せる喜びが

ぐっと心からこみ上げてきました。

 

 

 

翌日じゃないと移動できないとのことで

この日はご厚意により

無料で宿泊させていただくことに。

一目見てわかるこの豪華な部屋、

アプリで検索すると

なんと1泊2万円でした…。

 

 

 

中庭にはプール付き。

この旅において1番の高級ホテル

であることは間違いないけど、

これまでの人生においても

最高ランクに近いはず。

昨日は路上で野宿だったのに…。

 

 

 

外から見ると

お城のような外観の素敵なホテル。

砂漠に沈んでいく夕陽をバックにすると

まるで映画のセットのような場所。

ホントにこんなトコ泊まっていいの?

やっぱ払えって言われても無理ですよ。

 

 

 

夜はレストランでコースディナー。

これまでたまに奮発することは

あったけれども

さすがに旅でコース料理は初めて。

出てくるもの全てが

もうホント美味しい(タダだから)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

贅沢な1日を過ごしすっかりリラックスできた翌日、

いよいよメインロード沿いの町まで送ってもらうことに。

 

 

右側がオランダ人オーナーの“アドさん”。

同じ規模のホテルをもう2軒経営されています。

おそらく懐がかなりホックホクなお方かと…。

この方に旅を褒めてもらったおかげで良い思いができました。

 

左側が共同運営者のナミビア人“ナイルさん”。

陽気な彼はアドさんの大親友であり良きビジネスパートナー。

この人もおそらくホックホク。

 

ナミビアにお越しの方は

ホテル「Le Mirage (レ・ミラージュ)」へどうぞ!

 

 

 

自転車と荷物を載せると

車はいよいよ走りだします。

走り切れなかったことは残念だけど

自然の恐怖を肌で感じられたことは

きっと今後の旅で活きるはず。

この借りはどこかで必ず…。

 

 

車から景色を眺めてみても

すごい所を走っていたんだなと

気づかされます。

時速100kmで走っても

なかなかたどり着かない

果てのない砂漠地帯。

 

 

 

 

 

 

 

 

3時間のドライブの後、

「マリエンタル」の町に到着。

お世話になったお二人ともここでお別れ。

 

走りだす前に

砂漠でボロボロになった身の回りを整理するため

キャンプ場で少し休んでいきます。

 

ちなみにここでも

「自転車で日本からってスゴイわね!」と

宿泊代を¥500割引きしてもらいました。

自転車旅って良いことがいっぱいなんですよ。

 

 

 

あまりに過酷な

真夏のナミビア砂漠地帯。

思わぬ形での幕引きとなりましたが

これも旅だと受け入れ

再び先を見据えて走り出します!

 

 

 

 

 

 

 

ナミブ砂漠を進む

2019.12.9

【552日目 24,369km】

 

思わぬ事故を起こしてしまった翌朝。

警察から首都・ウィントフックまで送ってくれる提案もあったのですが、

なんとか走ることは出来そうだし

まだまだ砂漠の景色に満足していないので

踏ん張って前へと進むことを決意。

 

精神論は嫌いですが、ここはもう気合です。

まだ前には進める。

 

 

 

ということで砂漠4日目スタート。

事故の光景が頭をよぎり

やはりすくんでしまう。

同じ誤りを繰り返さぬよう、

特に坂道は気をつけて進まねば。

 

 

 

わずか10分で

前日の事故現場に到着。

ブレーキをしっかり握って

ゆっくりゆっくりと

下っていきました。

慎重に進めばなんてことない。

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく進むと視界が途端に開けて

一帯を見渡すことができました。

眼下には砂の大地がどこまでも続いています。

 

この先に目指すのは、ナミブ砂漠の核心部。

なんとしても砂漠の絶景を見るまでは止まれない。

 

 

 

 

ものすごい急な下り坂とあって

さすがにここだけは舗装してありました。

見晴らしがいいからドライブコースに

なってるようです。

ブレーキをしっかり握り

一歩一歩確実に下りていく。

 

 

 

長い長い坂を下り

一気に標高は500mも下がりました。

このあたりはわりと砂が浅く、

走りやすかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

昼過ぎに着いたのは「ソリタヤ」。

砂漠を渡る観光客たちの

休憩所になっているよう。

ちょっとした商店もあり

3日振りに買い物ができるのが嬉しい。

 

 

 

 

ここで偶然出会ったのは

ウィントフックのゲストハウスで

一緒だった日本人の旅の方たち。

突然の再会に驚きつつ、

労いのドリンクを山ほど

ごちそうしてもらいました。

 

 

 

 

 

 

それぞれ一人旅だったのに、

アフリカの土地で出会い

今はみんなで車に乗ってナミビアを巡られてるとのこと。

 

一人だからこそ出会いが尊いんです。

みなさん、良い旅を!

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに午後からもう少し進んでおきます。

すんなりいけると思いきや、

砂がひどく1時間で7kmしか進めない。

標高が下がった分、気温はあがり42℃。

深い砂だけでも過酷なのに…。

 

 

 

 

夕方6時頃、道端の木の下で野宿決定。

寝入った後の10時頃、

「ここは私有地だ!

朝がきたらすぐ出てけよ、ったく」

とやってきたおじさんに怒られました。

本当にごめんなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

砂漠5日目。

この日は朝から砂に悩まされます。

タイヤが沈んで走ることはままならず、

照りつける太陽の下せっせと押しつづけました。

 

 

 

どこまでも続く砂の道に

体力のみならず精神までも

削られていきました。

終わりが見えないし、

頑張ろうにも暑すぎる…。

 

 

 

 

 

 

 

 

食料が底をつくこの日、

野宿をするわけにもいかず

やむを得ず目標のキャンプ場までヒッチハイクをすることに。

悔しいけど、

このままでは日が沈むまでに

到着する目処が立たない。

 

 

 

しばらく待って乗せてくれたのは

このあたりのホテルで働いてるという

“アドさん”と“ナイルさん”。

 

車で移動するのは本意ではないけれど

そんなこと言ってられないほど、

暑く、辛かった…。

 

 

「日本からずっと漕いでるのか!?スゴイな!」

と、大いに感心してくれた彼ら。

この2人は

この後の砂漠走行における超重要人物として

再登場してくれることになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

20kmほど車で進み

下ろしてもらったのは「セスリエム」。

 

砂漠に入って5日間で進んだのが

わずか200km。

苦戦し続けながらも最初の目的地には到着しました。

ここからナミブ砂漠の一番の見どころへと向かいます。

 

 

 

まずはキャンプ場にチェックイン。

国立公園内ということで

¥3,000の強気な価格。

キャンプ場としては

旅での最高価格じゃなかろうか。

泣く泣く払います。

 

 

 

 

 

 

 

 

荷物を片付けてさっそく向かったのは

キャンプ場から70kmにあるナミブ砂漠の核心部。

自転車走行不可の為、

チェコ人カップルの車に乗せてもらいました。

あまりにも砂が深く看板が埋まっています。

 

 

 

そして、ナミビアで最も楽しみにしていた風景が

コチラの「デッドフレイ」。

 

砂丘に囲まれた一帯に

枯れた木が立っている何とも不思議な風景。

 

 

 

1,000年前に

川の氾濫でできた沼地が枯れてしまい、

取り残された木だけが今も残っている

このデッドフレイは

“死の沼”という意味だそう。

 

 

 

 

夕陽に照らされた橙の砂丘を背景に

黒い木の影がそそり立つ

まるで絵画の様な空間が

ここにやって来る人を魅了しています。

自然が生み出した景色なのに

すごく無機質な印象を受ける絶景です。

 

 

 

およそ8,000万年前に生まれ

地球上で最も古い砂漠であり、

南北には1,300kmにも広がる

ナミブ砂漠。

とにかくスケールの大きさに

圧倒される場所でした。

 

 

 

夕陽にじんわり赤く染まる砂を見ると

ここに至るまでの苦労も

報われる気分です。

自力だけではたどり着けなかったけれど

なんとかここにこれて本当に良かった。

 

 

 

 

 

 

キャンプ場に戻り

ちょっと奮発して食べたのは

地元に生息する牛の仲間

“オリックス”のステーキ。

変わり種の肉って外れが多いけど

これはなかなか美味しかったです。

 

 

 

ということでかなり苦戦しながら

まずはナミブ砂漠の第一チェックポイントに到着。

まだまだ未舗装路は続くけれど

少しづつでも前に進んでいきます。

 

 

 

砂漠でアクシデント

2019.12.6

【550日目 24,255km】

 

首都・ウィントフックでは4日間ほどのんびり。

久しぶりの都会に羽を伸ばしてしまいました。

 

ここからまっすぐ南下すれば

アフリカ大陸のゴール・喜望峰へと到着するのですが、

ナミビアの見所であり世界遺産にも登録されている

ナミブ砂漠の世界を堪能するために

少し海側に迂回して行きます。

 

 

 

そこで問題は未舗装路。

南アフリカへとまっすぐ続くメインロードを西に外れてしまうので、

ガタガタのオフロードを数百kmにも渡り進んで行かねば

なりません。

 

しかも、南半球は現在は夏の真っ只中。

アフリカ最後にして最大の難関となりそうです。

 

 

 

ウィントフックを出発すると

10kmも走らないうちにこの風景。

首都とはいえ栄えているのはほんの一部だけのようです。

 

 

 

都市を取り囲む山を超えてしまえば

割と平坦。

向かい風だけれど

そんなに強くはありません。

天気の良さは相変わらず。

 

 

 

 

90kmを走った昼過ぎ、

砂漠突入前の

最後の補給地点である

「レホボス」に到着。

大きなスーパーがありました。

 

 

 

 

ウィントフックで

ひと通り必要なモノは

揃えていたので、

傷みやすいものを改めてここで購入。

どれだけ持っても足りない気がする…。

緊張感が高まってきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに進むこと5km。

分岐を西に向かうと

ついに未舗装路がその姿を現しました。

これからしばらくはアスファルトとお別れ。

覚悟を決めて漕ぎ始めます。

 

 

 

いよいよ砂の世界に足を踏み入れると

これが予想以上に進めない。

車体、荷物、体重合わせて

100kgの重みは

細かい砂の粒に埋まっていくばかり。

不安が一層つのっていく。

 

 

 

未舗装路を10km走ったところで

この日は終了。

車もほとんど通らないようなので

道を少し逸れたところで野宿です。

 

 

 

 

 

これまでのアフリカ旅のように

順調に進めるのかしらと

不安を抱きつつ、

パスタを茹でます。

ドキドキワクワク。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

砂漠突入2日目はパンク修理でスタート。

前日に気づいてたけど、

日が沈んだ後に直す元気がなかったんです。

 

 

 

走り出しはかなり順調。

砂もあまり深くなく

ゆっくりながら

なんとか漕ぎ進むことができます。

 

 

 

 

 

途中で牧場を発見。

ほとんど人は住んでいない地域ですが

まれにキャンプ場や農場らしき

建物が目に入ります。

まだ完全な砂漠ではない様子。

 

 

 

 

すかさず「水をください」とお願い。

猛暑日が続く真夏のナミビアで

水が絶えることは

旅の中断を意味します。

もらえるところでは

とにかくもらう。

 

 

 

 

 

 

 

 

大変だったのは午後から。

徐々に砂は深さを増していき

やがて漕ぐことはできなくなってしまいました。

40℃におよぶ暑さのなか

5km進むのに掛かるのは1時間ほど、

歩くほうが早いです。

 

 

 

限られた食料でやり繰りせねばならず

常に空腹気味。

自転車を押す手に力は

ほとんど入りません。

体力と同時に気力も

奪っていく砂の大地。

 

 

 

 

 

 

 

 

このままでは予定していたキャンプ場には到着できず

さらには

隠れて安全に野宿できそうな場所もないということで、

やむを得ず通りがかった車に乗せてもらうことに。

 

まだ砂漠地帯を走り始めて間もないのに

悔しいやら情けないやら…。

 

 

 

10kmあまり乗せてもらい

着いたのはキャンプ場。

ベッド・シャワー付きの

シングルルームももあるけど

¥3,000なんて泊まれません。

 

 

 

 

日が沈む前に

なんとかテントを張ったけれど

まれに見るほど体はクタクタ。

2日目にしてこれで大丈夫なのか。

夏のナミブ砂漠、

予想を上回る困難さです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして砂漠3日目。

ほんの2時間後に起こるアクシデントなど

予想もせず

まだ涼しい朝の風を受けて気持ち良く走り出しました。

 

 

 

テント泊の際は

8〜9時間たっぷり睡眠を取るので

午前中は割と元気なんです。

前日あんなにバテたのに。

遠くに見える山が美しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、アクシデントは一瞬のうちに起こりました。

 

深い砂が積もった急な下り坂。

勢いに乗りながらも砂地で不安定な

自転車の操作はままならず

おそらく時速40kmほどの速さで激しく転倒。

 

 

 

擦りむいて血が滴る左腕よりも

ショックだったのが

自転車のハンドル。

左側があり得ない方向に曲ってます。

おまけにブレーキも効かなくなるし。

この時、もう頭は真っ白。

 

 

 

下から見上げた事故現場。

写真では伝わりにくいけれど

意外と高く、

斜度もかなり急なんです。

深い砂に注意せず突っ込んだのが

間違いだった。

 

 

 

事故の痛みと精神的ショックで

呆然としてるところに車で通りがかったのは

観光中のスペイン人夫妻とガイドさん。

 

出血の応急処置をしてくださり、

「救助の車を呼ぶから待ってろ!」

と迅速に対応してもらいました。

 

 

 

 

 

 

数分後にやってきたのは地元の警察。

 

「意識は失ってないから

病院は行かなくてもいいよ」

と伝えると、

現場近くの宿までパトカーで搬送してもらえることに。

 

 

 

 

 

 

 

 

到着した宿のオーナーの気遣いで

無料で泊めてもらえることに。

ビクトリアの滝のリビングストン以来

テントで眠り続けながら実に23日振り、

ついにベッドで眠れる事に!

 

無料でナミブ砂漠の宿に泊まるなら

自転車で坂道に突っ込んで転ぶといいですよ。

 

 

 

転倒の衝撃から収まらない頭痛をこらえ

自転車の手当てをしてあげました。

ブレーキもじっくりにらめっこしながら

なんとか修理完了。

自転車の事なにも知らなかったのに

旅に出て成長したもんだ。

 

 

 

しかし、

なんとか自転車は走れる状態とはいえ

頭と腕は痛いし

やっぱり首都・ウィントフックまで戻るべきだろうか。

 

3日目にして

すでに砂漠に嫌われてる気がしてきました。

 

 

進むべきか、戻るべきか

それが問題だ。

 

 

 

29ヵ国目・ナミビア

2019.11.28

【544日目 24,065km】

 

ボツワナのサバンナを駆け抜け国境に到着。

次の国へと突入です。

 

 

 

やってきた29ヵ国目は「ナミビア」。

 

かつてはドイツに植民地支配され

さらに隣国の南アフリカに違法に併合された

苦難の歴史を持ちながらも、

1990年に独立を勝ち取った比較的若い国。

 

南西部には世界一古い砂漠といわれる

「ナミブ砂漠」が広がるナミビア。

アフリカ大陸の終盤は砂の世界の美しさに

酔いしれたいと思います。

 

 

 

走りだすのは「カラハリハイウェイ」と呼ばれる国道。

綺麗に舗装された道は首都・ウイントフックまで

一直線に300km続いています。

 

 

 

景色はこれまでと何も変わらず。

見えにくいのですが、

フェンスが設けてあります。

動物が飛び出さないようにでしょうか。

これが数十kmにわたっています。

 

 

 

 

ボツワナから吹き続ける風は

おさまるどころか西に向かうにつれ

強くなっているように感じます。

基本的に横風か向かい風。

背中を押して欲しいんですけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国境から20kmのところ

「ゼルダキャンプ場」に到着。

道路から2km脇をそれたところにあります。

 

 

 

サバンナには村が少ないわりに

キャンプ場が多くあります。

野宿すればただなんだけど

シャワーと水が助かるから

つい泊まってしまう。

1泊¥800。

 

 

 

キャンプ場には

シマウマやオリックスがいました。

水や牧草を与えてるみたいだけど

おそらく野生なんだと思います。

こんな風景にも見慣れてきたけど

やっぱりアフリカならでは。

 

 

 

レストランで何か食べようとすると

「えー、注文するのぉー?

何か自分で食べてよぉ」と、

料理作るが嫌だったみたいで

自分でラーメン作りました。

何でこっちが気をつかうのか…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気持ちよく空が晴れ渡ったナミビア2日目。

風は止んでくれないけれど、

気持ちよく走れます。

 

 

 

曲がりは一つもなく

とにかく真っすぐ。

トラックは結構すっ飛ばすけど

台数自体が少ないし、

かなりしっかり避けてくれます。

 

 

 

 

ときどき現れる路肩の休憩所。

ボツワナに比べて

少し気温は落ち着いてきたけれど

それでも暑いです。

32℃くらいかな…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

100km弱走ると「ゴバビス」に到着。

ナミビアでは初めての町です。

なんだかスッキリした印象。

 

 

 

街中へ行くと

綺麗に整えられた建物たち。

アフリカも南に行くほど

ヨーロッパの様な雰囲気に

なっていくそう。

その片鱗が感じられてきました。

 

 

 

久しぶりに見かけた

ケンタッキーでランチ。

¥500ほどなので

物価もヨーロッパに近づいてきます。

 

 

 

 

 

この日もキャンプ場に

チェックイン。

なんだか人との関りが

着実に減っている。

寂しい…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナミビア入国3日目。

6日間続けて走り続けて疲労は溜まってますが、

首都まではもうすぐ。

 

 

 

ナミビアに入ってから

空の色が変わったように感じます。

どこまでも突き抜けるような

爽やかな青。

でもすごい向かい風。

 

 

 

 

ガソリンスタンドの売店で

昼食。

建物が現れることは

数十kmに1回程度。

休めるところでは

しっかり休みます。

 

 

 

「イノシシに注意」の看板。

実際にちょこちょこ走って

逃げるのを見かけます。

早いから写真には

撮れないけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風が強く予定の150kmを走り切れず。

100km地点で商店を見つけたので

テントを張らせてもらうようお願いすると

快く了承してくださいました。

 

 

 

この日、走行中にトラックドライバーに

もらった蛍光のビブス。

「轢いちまうじゃねーか!

オレは自転車の奴にコレ配ってんだ」

と安全を考慮してくださいました。

ありがたい。

 

 

 

柵に囲まれた安全な場所でキャンプ。

アフリカで野宿する際には

かなり安全面には

気をつかってるつもりです。

 

 

 

 

 

疲れている時こそ

燃え上がる炎には

癒されるもの。

明日の首都到着に備えて

ゆっくり休みました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナミビア入国4日目。

今日も天気は快晴。

ボツワナ・マウンから走り続けて7日間

風には困らされたけど予定の日数で到着できそうです。

 

 

 

どこまでいってもこの景色。

空の色って本当に不思議で

国や地域によって違う気がするんです。

気のせいなのかしら…。

 

 

 

 

 

ボツワナに比べると

朝がぐっと冷え込むようになりました。

日が昇ればすぐに暑くなるから

なるべく午前中のうちに進んでおく。

 

 

 

 

 

首都・ウイントフックの郊外。

検問ゲートを見ていよいよ到着かと

胸がはずみます。

 

 

 

 

 

 

徐々に建物も車も増えていき

着実に都市の風景に

変わっていきました。

ボツワナ・マウンから走り続け1週間。

ようやく一息つくことができそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてついにたどり着きました

ナミビアの首都・ウイントフック。

 

中心部は高層ビルが立ち並ぶ大都会。

これまで目にしてきたアフリカの土地とは明らかに様子が違います。

 

 

アフリカ大陸のゴールである

南アフリカ・ケープタウンに向かう道で、

ここが最後の大きな休憩地点。

しばらくここで休養を兼ねのんびりする予定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

到着翌日は無料の市内ツアーに参加。

アフリカ系、ヨーロッパ系の方々が

共に暮らすウイントフックの

街の様子を眺めてみることにしました。

 

 

 

 

ドイツ植民市時代に建てられた教会

築110年の「クリストゥキルヒェ」。

ヨーロッパの風情を感じると同時に

土着の文化が残るいわゆる

“ブラックアフリカ”の風景とは

お別れなのだと悟ります。

 

 

 

国会議事堂前の庭園。

こちらもドイツの影響を感じさせる

優雅なデザインが印象的。

都会の真ん中でありながら

静かでゆったりした空気が流れています。

 

 

 

 

 

 

 

丘の上に建つ博物館から眺めたウイントフックの街並み。

 

遠くに広がる茶色い砂の大地と

その中央に忽然と現れるビル群とのコントラストは、

アフリカ、ヨーロッパの文化が混ざり合った場所であることを

象徴しているよう。

 

ひとくちにアフリカ大陸といっても

非常に多くの表情を見せてくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

路上の土産屋で出会ったのは、

ナミビア北部に住むヒンバ族の方々。

都会に出てきてアクセサリー販売の出稼ぎをされてます。

 

腰回り以外に衣服は着用せず

独特の装飾で身を飾るヒンバ族のみなさん。

まさかこんな都会でお会いできるなんて。

 

 

ちょっとでもアクセサリーに興味を持つと

強制的に腕にいろいろ付けられます。

ゆっくり見たいのにどんどん

次から次へと見せられるという

かなり強引な営業スタイル。

 

 

 

 

きっぱり断るのが苦手だと

なんやかんや買わされてしまいます。

納得してるからいいけど

3つくらい買っちゃいました。

“ノー”といえる人間になろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウイントフックで滞在したのは中心部に位置する

ゲストハウス「カメレオンバックパッカーズ」。

人気の宿は部屋が空いておらず人工芝のキャンプサイトへ。

狭い…。

 

 

ヨーロッパを中心に各国から

観光客が集まるこの宿には

プールだってついてるんです。

欧米人ってなぜあんなにも泳ぐのが

好きなんだろうか。

 

 

 

 

ゆったりしたキッチンもついており

久しぶりに料理らしい料理を

楽しむことができました。

野菜も好きなように摂取できるし

自炊できるってすばらしいこと。

 

 

 

食べれるときにはしっかり栄養補給。

これから向かうのは

砂の景色がどこまでも続く

ナミブ砂漠。

しっかりやすんだら

アフリカ最後の難関に立ち向かいます!

 

 

 

 

 

 

モノがない…

2019.11.24

【540日目 23,734km】

 

マウンの町では2日の休みをはさんで体調はバッチリ。

500km走った先にある西の隣国を目指して

再び走り始めます。

 

 

 

町を出るとすぐにサバンナの風景。

交通量のあまりない綺麗な路面を漕ぎだすのですが

残念ながら向かい風。

今日は150kmと長距離を稼ぎたいのに

大丈夫だろうか…。

 

 

 

300km先まで町らしい町はなし。

ただ小さな集落はあるようなので

ところどころで休みつつ

上手に進んでいきたいところ。

 

 

 

 

 

5mほどの木が広い間隔で立ち並ぶ

渇いたサバンナの大地。

40℃にも及ぶ

日中の過酷な暑さは相変わらず。

水だけを絶やさないように

進まねば。

 

 

 

60kmほどの村で食堂を発見。

砂が広がる村は

タイヤが埋まってしまうので

10m進むのにも苦労します。

誰か手伝って…。

ご飯と牛肉と野菜。

 

 

新鮮味はないのですが

ボツワナでこうした

地元の食堂で食べるのは

初めてです。

まあ、味は普通なんですけど。

 

 

 

 

午後からも景色は変わらない。

そして、真っ向から

吹き付ける風が厳しいこともあり

予定の150kmは断念。

昼過ぎにはへとへとでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとか100kmを走って「セヒスワ」の村に到着。

予想していたよりもかなり規模の小さな村のようです。

 

 

 

キャンプ場があったので

泊まらせてもらうことに。

汗だくだくで漕いだ日は

シャワーの浴びれない野宿は

しんどいんです。

しかもWiFi付き。

 

 

 

商店を訪ねても

缶詰とスナックがわずかにある程度。

野菜や果物を

手に入れることはできず。

マウンの町で買っておけば…。

でも、暑かったんだもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マウン出発2日目。

前日よりは風は弱そう。

今日こそは150km進んでおきたい。

 

 

 

途中で検問に差し掛かりました。

サファリツアーへと向かう

ジープに何台も追い抜かされていく。

そして、窓の向こうの車内から

ジロジロと見られる。

 

 

 

 

感染症予防のために

靴底と自転車のタイヤを

消毒液に浸します。

これだけで防げるんだろうか。

 

 

 

 

 

昼には「クケ」の村に到着。

休憩しようと思ったけど

食堂はないし商店には水もない。

昨日の村もそうだったけれど

とにかくこのあたりの地域

モノが全然ない。

 

 

 

とりあえず持ち合わせのモノで

お腹を満たしたら

午後からも走る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとか150kmを走って

「ダカル」の村に到着。

ただここにも食堂などや市場はなく

夕食はファンタとビスケット。

物足りないけどこれしかないです。

 

 

 

 

この日は診療所の玄関先で

テントを張らせていただくことに。

しかも中でシャワーまで

浴びさせてもらいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マウン3日目はパンク修理からスタート。

前の晩にパンクには気づいてたんですが、

疲れて修理をする気力もありませんでした。

 

サバンナでは非常に硬い棘をもった植物があり、

路上に落ちたものが

タイヤに深く刺さってしまうことがよくあります。

 

 

 

毎日毎日

ほとんど変わらない景色を進んでいく。

風が止むことはなく

前から横から

絶えず吹きさらされています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

40kmほど走ってマウン以来の町

「ハンツィ」に到着。

2日でここのスーパーまで来たかったけど

風の影響で3日かかってしまいました。

果物や食料をここで買い足していきます。

 

 

 

ハンツィから50kmほどの分岐点。

南へ向かう道をそれて

西へと向かい始めます。

 

 

 

 

 

 

右手にはどんよりと厚い雲。

雷も光っているので

おそらく真下では大雨。

雨雲のほうからは

強い風が吹きつけてきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

160kmを走って「トーシャ」のキャンプ場に到着。

2日間で300kmを走り体はもうクタクタです。

 

 

 

¥1,000のキャンプ場は

一人で貸し切り。

青くて柔らかい芝生は

ふんわりして寝心地最高です。

 

 

 

 

 

オーナーのおばちゃんが

余ったご飯をくれました。

自炊するつもりだったので

これはすごく助かる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

曇り空のした走りだしたマウン出発4日目。

この日はいよいよ国境越えです。

 

 

 

90kmで最後の町

「チャールズヒル」到着。

おしゃれな感じの名前だけど

スーパーがあるだけの小さい町でした。

 

 

 

 

 

スーパーによってお惣菜でランチ。

こうしスーパーの前で

座り込んで食べると

ヨーロッパを思い出します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チャールズヒルから6km走ったところで

国境到着。

 

たくさんのゾウに出会い

その後はひたすらにサバンナを走りまくっただけの

ボツワナ旅はここで終わり!

 

アフリカもぼちぼち終盤に差し掛かってまいりました。

 

 

 

サバンナを西へ

2019.11.22

【535日目 23,204km】

 

ゾウ達とたわむれた翌日、

サバンナが広がるボツワナの平原をさらに進んでいきます。

 

 

 

ここしばらく天気は曇り、

毎日ではないけれどときには激しいスコールも。

気圧の高低も激しいのか絶えず風も吹いてます。

しかも、たいてい向かい風。

 

 

 

走り始めて1時間ほど、

逆方向へ向かうスペイン人サイクリスト

“ラファエルさん”と遭遇。

日本も走ったことあるそう。

アフリカ大陸ではサイクリスト

5人目くらいだろうか。

 

 

 

さらに走ると道路から10mの所に

ゾウ発見。

遠くから見るぶんには

可愛いのに、

近づいたら怖いということを

キャンプ場で思い知りました。

 

 

 

60kmほどで「ナタ」の町に到着。

野生動物が出現する

“エレファント・ハイウェイ”も

ここで終わりです。

結局、キャンプ場以外では

さほど動物現れず。

 

 

 

 

 

 

 

 

西へと進路を変え40kmを走ったところで

「ゾロガ」に到着。

小さな村の集会所のようなところで

テントを張らせてもらうことに。

 

 

 

ボツワナに入ってから道路わきの

小さな食堂がなくなりました。

というか人自体を

見かけなくなった気がする。

サバンナ走ってるからだろうけど。

やむをえずこの日は自炊のパスタ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、ふたたび西へと走りだします。

とりあえず目指すは300km先の町

「マウン」。

南向きから西向きになったのに

また向かい風…、

天気の嫌がらせなのか、ボツワナに嫌われてるのか。

 

 

 

「ゾウに注意」の看板を発見。

まだ動物は出てくるみたいです。

たしかに前日までの

“エレファント・ハイウェイ”と

景色は全く一緒。

気を付けて進みます。

 

 

 

昼前に60kmを走り

「グウェタ」に到着。

120kmを走る予定だったこの日、

この村にキャンプ場があるらしく

予定を早めてここでストップすることに。

 

 

 

 

 

 

 

 

サファリツアーに来た西洋人向けの豪華ロッジでした。

(キャンプは¥800)

久しぶりのWiFiを楽しんでいると

あっという間に日は暮れ夜に。

 

 

 

ディナーは¥1,200のBBQ。

走行続きで疲れもたまってたので

奮発しちゃいます。

表面にじんわり染み出る

肉汁が食欲をそそる…。

 

 

 

 

こんなヨーロピアンなごちそうは

かなり久しぶり。

体がとても喜んでおります。

大満足で気持ち良く就寝。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゾウの集まる「エレファント・サンズ・ロッジ」

を出発してから3日目。

集落を見かけるのもまれで

平坦なサバンナがつづく道をこの日も走ります。

 

 

 

風向きはちょこちょこ変わるのですが

やたら向かい風が多い気がするのは

気のせいだろうか。

平坦なのにやたら疲れる。

 

 

 

 

 

50kmを走ったこの辺り、

国立公園の区域内に入ったようです。

道路もしっかり整備されて走りやすい。

サファリに向かうジープも

数台見かけました。

 

 

 

 

すると木の陰で涼むゾウ達を発見。

写真ではわかりづらいですが

ここに3頭のゾウがいます。

近づくと怖いので

遠くからじっと見つめる。

 

 

 

 

しばらく進むとさらにもう1頭。

40℃近い猛暑が続くここ数日。

ゾウ達も照り付ける太陽に

耐えられず、

木陰が気持ちいいようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

130kmを走ったこの日、

「モトピ」の村に到着。

宿もキャンプ場もないので

乾季で枯れかかった川のほとりで野宿。

 

 

 

野菜を買える商店も見つけられず

具なしラーメン。

でも疲れた体ですするこの1杯が

美味しいんです。

 

 

 

 

 

火を眺めながら

この日も終わりを告げていきます。

人ととの関りが

一気になくなってしまった

ボツワナの旅路。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気づけばヴィクトリアの滝を見た「リヴィングストン」の街から

走り続けること7日目。

休みを挟まずほぼ毎日100km走るのは

なかなか過酷…。

 

 

 

走行開始まもなく、

綺麗な道に加えて

久しぶりの追い風が吹いてくれました。

1週間におよぶ走行のラストスパート、

背中を押してもらってるようで

嬉しい。

 

 

 

そして、着いたのが「マウン」の街。

ビルなんて全くないですが

ボツワナ入国1週間で

はじめての街らしい街なんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サファリが人気の国・ボツワナ。

ここまできても宿は¥3,000以上なので

当然キャンプ場へ向かいます。

 

 

 

酔っぱらって騒ぐ人もいないし、

うるさい音楽も流れてないし、

静かで過ごしやすい場所でした。

 

 

 

 

 

 

キッチンがついてたので

久しぶりに台所での自炊。

のんびり休んで疲れを癒します。

 

 

 

 

 

 

走れ!エレファント・ハイウェイ

2019.11.16

【530日目 22,818km】

 

ボートサファリで幕を開けたボツワナ旅。

ここから内陸部の広大なサバンナを走り抜けていきます。

 

 

 

カサネの町を出発すると

道の傍らには「ゾウに注意!」の看板。

ここからは気合を入れてペダルを踏みだします。

 

 

 

ボツワナ北部、国境の町「カサネ」から

南の町「ナタ」をつなぐ1本の道路。

 

複数の自然保護区内を通過しながら

300kmも続くこのルートは、

アフリカを走るサイクリストたちの間で

“エレファント・ハイウェイ”

と呼ばれボツワナの名物となっています。

 

 

野生動物の生息域にお邪魔するこのコースは

ゾウはもちろん、ライオンなどとの遭遇を避けるため

■日没後から日の出の時間帯は走ってはならない

■道中で野宿をしない

などの注意事項を守る必要があります。

 

実際、ここに来るまでのあいだ

地元の方に何度も「気を付けて走れ!」と告げられてきました。

 

わずかに点在する村やキャンプ場に滞在しながら

安全を確保し、進んでいきます。

 

 

 

走り始めてヒヒを発見。

タンザニアで見かけたものより

かなり体が大きい気がする。

食料を多めに運んでるときは

「こっちに来るな!」と祈りつつ

横を走り抜けます。

 

 

 

タンザニアを抜けてからの1ヵ月余り

天気はほぼ快晴が続いていたのに、

ここにきて曇り始めました。

11月の終わりごろから

雨季を迎えるそうです。

 

 

 

 

大きなアリ塚を発見。

これが道の横のあちこちにあります。

休憩中に座っていると

結構寄ってくるんですけど、

アフリカのアリってかなり凶暴で

しょっちゅう噛んでくるので要注意。

 

 

 

道端に燃え尽きた車の残骸を発見。

こういうのよく見かけるんですけど

こうなるまでの経緯を知りたい。

なんでこんなのが

道端に放置されっぱなしになるのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

途中から向かい風に苦しみ、

思うように進めなかったこの日。

それでも野生動物に襲われることなく

100km地点の目的地「パンダマテンガ」に到着。

家屋や他の建物が数軒建ってるだけのようですが。

 

 

 

休憩してると

村の中心のガソリンスタンドに

ウシの大群が給油しにきました。

アフリカの牛って

ガソリンで動くんですよ。

 

 

 

向かい風で疲れ果てたこの日は

走行後にミニッツメイド一気飲み。

これまで炭酸飲料しか

売ってなかったのですが

ボツワナでついにフルーツジュースが

手に入るようになりました。

 

 

 

この日はガソリンスタンド横の事務所で

テントを張らせていただくことに。

シャワー用の水を用意してくださったり

至れり尽くせりで本当にありがたい。

 

 

 

 

 

事務所横にATMが設置してあるので

24時間体制で警備員さんがおられます。

「ついでにお前も見守ってやる」

とのこと。

夜が更けると

安心して眠りに落ちていきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カサネ出発2日目。

村を出るとあっという間に

何もないサバンナが目の前に広がります。

こんな道が数十kmにも続いていく。

 

 

 

走り始めて間もなくこんな看板発見。

「ここは野生動物が出る区域です。

とまって休憩するのは自己責任で」

むむむ…。

といっても昨日から動物が出そうな

気配もないんですが…、

 

 

 

すると何やらインパラのような

生き物を木の下に発見。

似たような見た目の動物が

いっぱいいるから

どれなのかよくわかりません。

すごくこっちを見てくるんですけど。

 

 

 

さらに進むと道に糞を発見。

家畜も歩いていないこのあたりで

このサイズはもうアイツらしかいない。

鼻の長いあいつらしかいない…。

 

 

 

 

 

しかし、それから路上での

遭遇はなく走り続けたこの日。

朝出発したパンダマテンガから

目的地のキャンプ場までの150km、

休むことなく

まっすぐな道を走り続けました。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして16時ごろ、平坦な道を走り続けて

たどり着いたのは「エレファント・サンズ・ロッジ」。

実はボツワナに来る前から楽しみにしていた場所。

道路から2kmほど離れた場所まで進んで向かいます。

 

 

 

このキャンプ場が有名なのは、

真ん中に掘られた井戸から湧き出る水を求め

集まってくる野生のゾウたち。

 

敷地内のあちこちにいるゾウたちは

合計で100頭ちかくいるんじゃないだろうか。

とにかく予想を大きく上回る数です。

 

 

 

触れるかもなんて思ってましたが、

近づくとうなり声をあげて

高い位置からにらみつけてくるゾウ達。

正面に立ったらわかるけど

全然つぶらな瞳なんかじゃなくて

凶暴な獣の目つきをされてます。

 

 

 

水をめぐって時には

ゾウ同士もけんかをする始末。

鳴き声も「パオーン」ではなく

「ヴア゙オォォーーン!!」です。

“お鼻がながいのね~”なんて

可愛らしい歌は似合わない怪獣たち。

 

 

 

スコール直後のこの時、

いたるところに溜まった水を

長い鼻のバキュームで

なんとも器用に吸っていきます。

ズルズル、ズルズル…。

 

 

 

 

石の小さな塀の向こう

人間は立ち入り禁止なのですが、

逆にゾウが乗り越えてこちらに

やってきます。

“立入禁止”って読めないのか?

ズルズル、ズルズル…。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ゾウが行きかうサバンナにテントを張ることになりました。

踏みつけられた人はいないものの

ときにはライオンまで水を飲みにやってくるという

このキャンプ場。

 

寝る前には

「テントとレストラン以外は

うろちょろしないでね」と注意されます。

 

 

 

夜には彼方の寝床へ帰っていく

ゾウさんたち。

アフリカならではの

ワイルドな経験に満足を覚え

気持ちよく眠りました。

 

 

 

 

28ヵ国目・ボツワナ

2019.11.13

【528日目 22,560km】

 

水がチョロチョロとしか流れないヴィクトリアの滝を訪れたら

次なる国へ移動開始です。

 

 

 

夜になっても気温は下がらず寝苦しい日々を過ごした

リヴィングストンの街にもお別れ。

気温の上がる朝7時ごろには

西に向けて走り始めます。

 

 

 

5kmほどで国立公園の区域に入り

車も人もぱったりいなくなりました。

平坦な道をまっすぐ走り続ける。

 

 

 

 

 

 

60kmに及ぶ道路をひたすら直進し、

昼前11時ごろには国境の町

「カズングラ」に到着。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぞろぞろと行列をなすトラックを追い抜いた先には

国境が見えてきました。

入国管理の前に路上の両替商とやりとりして

新しい通貨を手に入れておきます。

 

 

 

ヴィクトリアの滝へとそそぐ川が

国境になっているこの場所では

ボートに乗っての越境となります。

5分間のクルージングを最後に

暑さに苦しんだザンビアとは

ここでお別れ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やってきたのは28ヵ国目となる「ボツワナ」。

 

1966年の独立以降、内戦などを経験しておらず

アフリカ南部でもかなり治安のいい国であるそう。

 

ケニア以降通過してきた国のほとんどがそうであるように

豊かな自然とそこにすむ野生動物たちが見どころのこの国。

ダイナミックで生命力あふれる生き物との出会いに期待です。

 

 

 

入国直後から道路はかなり綺麗。

こうして走っていると

アフリカ最貧国と言われたマラウイの

生活環境が他国とくらべて劣る

というのがなんとなく分かる。

 

 

 

 

国境から10kmほど走った

「カサネ」という町で今日はストップ。

まだお昼過ぎだけれど

早めのチェックイン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

選んだのは「チョベ・リバー・ロッジ」。

サファリを楽しむために世界中から多くの人が集まるこの地域、

1部屋¥3,000以上が相場のようで

テント泊を余儀なくされる状態。

 

 

 

広々とした芝生を独り占め。

キャンプでも¥1,300、

高いです…、

少し休んだら楽しみにしていた

アクティビティーに出かけます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナミビアとの国境にもなっているチョベ川の名物は

ボートサファリ。

クルージングをしながら

野生動物を眺めるツアーに参加しました。

(¥4,000)

 

 

 

川の真ん中、中洲部分の湿地帯に

さっそく姿を現したのは

「バッファロー」。

遠くからですが

のんびりくつろぐ群れの姿が

確認できました。

 

 

 

水面からひょこっと

こちらを見つめるのは「カバ」。

臆病なうえに5~6分もの間

水中にもぐっていられるという彼らは

なかなかその全容を見せてくれません。

 

 

 

 

アフリカではじめてお目にかかるのは

「ナイルワニ」。

これは卵を守るお母さんワニだそうで

じーっと見てたけど

全然動いてくれませんでした。

 

 

 

 

続いてはシカのようでいて

実は牛の仲間「インパラ」。

角が枝分かれしてたらシカ、

1本ならばウシ、

という分類だそうです。

 

 

 

 

川辺を悠々と群れで歩くのは「キリン」。

広大なサバンナの定番動物だけに

水辺にたたずむ姿が

なんだか新鮮でした。

両前足をガバーッと開いて

首を曲げて水を飲みます。

 

 

 

最後に姿を見せてくれたのは

やはりこの人たち、「ゾウ」。

いつも群れの真ん中には子供がいて

仲間意識も強く、頭がいい生き物です。

この後ボツワナでは

散々見ることになるけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

西へと沈んでいく夕陽を見送りながら

3時間のクルージングは終了。

 

タンザニアのジープサファリより時間が短い分

次から次へと動物が現れ

非常に密度の濃いツアーとなり大変満足しております。

 

 

初日から楽しませてくれた28ヵ国目のボツワナ。

夜が明けたらいよいよ走り始めます!

 

 

 

残念、ヴィクトリアの滝

2019.11.9

【526日目 22,477km】

 

暑さの増してきたザンビアもそろそろ国境間近。

フラフラだけどもうひと踏ん張りして前へ進みます。

 

 

 

ルサカ出発4日目。

キャンプ場の方に40℃あると聞いてから

漕ぐことが怖くなってすらくる。

水を大事に着実に進もう。

 

 

 

村がほとんどなく

立ち止まる用事もないこの日、

お昼には100kmを走り

目的の街「リヴィングストン」に

到着です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国境直前のリヴィングストンは

人気観光地でもあることから

ゲストハウスがたくさん。

地元の人に教えてもらったのは

“Hams Guest House”。

 

 

 

猛暑の中、4日間連続の

サイクリングをしたことで

体はヘロヘロ。

翌日の観光に備えて

早い時間にベッドに倒れこみます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてリヴィングストン到着翌日、

中心地からわずか7kmほどのところにタクシーで向かったのは

世界的にも有名な「ヴィクトリアの滝」。

 

いわゆる三大瀑布のひとつにも数えられる大きな滝は

街の名前にもなっている

探検家デヴィッド・リヴィングストンさんによって発見され、

イギリス女王“ヴィクトリア”を名称とするザンビア屈指の

観光地です。

 

 

 

ゲートで¥2,500のチケット代を払い入場すると

さっそく目の前に現れたのがこれ。

 

実は乾季真っ最中のこの地域、

水なんてほとんど流れておらずほとんどただの崖。

大雨を浴びるほどの水しぶきが有名なのですが

そんなものどこへやら…。

 

 

 

本来であれば、写真右側の崖は

圧倒的な量の水が流れ

岩肌なんて見えないそう。

「これはこれで良いじゃん」と

納得しようとしたけど、やっぱヤダ。

ちゃんとした滝が見たいです。

 

 

 

6つの滝が横にズラリとならぶヴィクトリアの滝。

2つの国にまたがっており

南側がジンバブエ、北側がザンビアに位置しています。

ジンバブエ側は乾季でも水が流れているのですが

入国ビザが¥6,000とのことで断念。

(両国を自由に行き来できるフリーパスのようなビザは

空港から飛行機で入国した人のみ入手可能)

 

 

 

両国をつなぐのはヴィクトリアフォールズ橋。

128mの高さがありここから、

バンジージャンプやジップラインの

アクティビティが楽しめるそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

滝の周辺をウロチョロしてると

地元のガイドさんにつかまりました。

雨季には水が流れ川となる岩場の上を歩いて散策。

 

 

 

滝の真上部分に到着。

最大落差の108mは

三大瀑布のなかでも最も高いそう。

下を見ると足が震えます。

 

 

 

 

 

さらに歩いて川の上流へ。

割と流れてるようにみえるけど

かなり水量は少ないらしく、

このわずかな水もほとんど

ジンバブエ側に流れてしまいます。

 

 

 

 

この日の気温も40℃だし、

歩いてるだけで汗だくだくだし、

滝を見てももう面白くないし、

川に飛び込んで泳いでやりました。

あぁ、気持ちいい…。

 

 

 

 

 

 

 

ということでタイミングがずれたばかりに

残念な結果に終わったヴィクトリアの滝。

(9~1月は水がない時期です)

 

チャンスがあればいつかもう一度見に来たいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

滝での観光を終え、再びリヴィングストンの街へ。

 

地元の方と話をしたのですが、

やはり近年の水の減り方は異常。

加えて40℃の猛暑が毎日続くことも異常、

とのこと。

 

 

水がないことで発電所のタービンが回らず、

昼間は地域一帯が停電状態。

電気がなければ経済活動にも影響を与えるし、

水がなければ動物の生態系にも大きな影響があるとのこと。

地球全体で加速する異常気象。

 

貧しい国ほど環境問題の代償を早く大きく受け取ってしまう

という事実を直に感じた気がします。

 

 

 

夜はイタリアンレストランでパスタ。

アフリカで美味しいパスタに

出会うことは難しいんですが

これはなかなか美味しかった。

 

 

 

 

 

観光も食事も満喫したら

(滝には満足してないんだけど)

次の国に向かって出発です。

 

 

 

ザンビア南下

2019.11.6

【524日目 22,367km】

 

グレート・イースト・ロードを走り終えると

早くもザンビアは後半戦に突入。

南西の国境に向け走りだします。

 

 

 

首都ルサカはわずか5kmほど走ると

あっという間に郊外へ。

ちょうど祝日と重なったこともあり

道路は車が少なくスカスカ。

 

 

 

50kmほど走ると

大きな川を渡りました。

ここまで大きな水源は

アフリカでは初めてかもしれない。

見てるだけで気持ちがいいです。

 

 

 

 

カフエという町を越えたところ。

真っすぐ進む大きな道を外れ

西のほうへ走り始めます。

 

 

 

 

 

 

昼はやっぱり

シマと肉。

飲み物も炭酸飲料しか売っていないので

コーラを飲みまくってます。

人生ではじめてコーラにはまったかも。

コーラって美味しいんですね。

 

 

 

午後からは道がガタガタ。

工事中らしくときには

砂の上を押して進んでいきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

130kmを走って「マザブカ」という町に到着。

宿も下調べしていたのですが軒並み¥2,000以上。

安いところはないものかとうろついていたところ

モスクを発見。

 

 

 

「敷地内でテント張ってもいい?」

と尋ねると、

宿舎で寝てもいいということに。

宿直の人もおらず貸し切り状態。

久々の100km以上の走行で

疲れはかなりのものでした。

 

 

 

キリスト教が普及したアフリカ南部諸国ですが

イスラム教徒も一定数いるみたいです。

これまで通ってきたイランやトルコで味わった通り

イスラムの方の旅人に対する優しさは世界共通。

 

「スーパーで好きなもの買って食べなさい」と

お金までいただく始末。

断り切れず買い物に向かいすぐさま食べ切ったので

写真ないけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルサカ出発2日目。

この日はとにかく平坦な道のり。

のどかな景色をとにかく真っすぐ進んでいきました。

 

 

 

そして、120kmを走り「ムゾカ」の村に到着。

走行中は、時に立ち止まり

写真を撮るのが習慣になってるのですが

この日はなぜか写真がありません。

どうしたんだろう?

 

 

 

宿のないこの村では、

民家の裏でテントを張らせてもらうことに。

連日100km以上を走ったからか

体はバテバテの状態。

深い深い眠りに落ちました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、5時の日の出と同時に目が覚めると

「メェー、メェー」と大きな鳴き声。

肩にヤギをかついだ男性と包丁をにぎった男性が

やってきました。

 

 

 

「もしや!?」と思い

ことの流れを観察していると、

地面に押さえつけられ

絶叫するヤギ。

そしてその喉に突き付けられたのは

冷たく光る銀の包丁。

 

 

 

この続きの写真はもちろんあるのですが

ちょっと自主規制。

カメラ向けてるだけで心臓はバクバクでした。

 

朝から壮絶な最期の瞬間を見せられ

この日も元気にスタートです。

 

準備を整えるのですが

ルサカで休んで走行3日目にしてはやけに体が重たい。

なぜだ?

 

 

 

ザンビア前半の

グレート・イースト・ロードに続いて

あまり見栄えのしない

地味な風景の連続。

ただただ前へと進んでいきます。

 

 

 

 

この日も130kmと連日の長距離走行。

道が平坦な分、テンポよく進めています。

向かうのは「カロモ」という町の

10kmほど先の道の脇にある

キャンプ場。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方、疲れ果ててたどり着いたキャンプ場。

 

南アフリカ出身のロブさんご夫婦にあいさつすると

「君、今日自転車を漕いでいたのか!?」と

ものすごく驚いたご様子。

 

聞けばこの日の気温は40℃!

夏が近づくアフリカ南部、

連日の猛暑で現地の人もヘロヘロ状態だそう。

 

この瞬間、ルサカを出発してから

やけに体が疲れていることに合点がいきました。

(走行中の写真が無いのも、

カメラを手に取る気力がなかったってことです)

 

やけに暑いなと思ってましたがまさかの40℃越えとは…。

人に言われなければ暑さに気づかない自分の体に呆れます。

28℃くらいだと思ってました。

 

 

 

日が傾き暑さも和らぐと、

元気が戻ります。

ロブさん家の

野菜と自家製ソーセージをゲット。

どう料理してくれようか…。

 

 

 

野菜スープを作ることに決定。

直火でじっくりコトコト

煮込んでいきます。

焚火での調理は

キャンプの醍醐味なんです。

 

 

 

ナス、トマト、ズッキーニの

夏野菜のだしに加え

牛肉の旨味がしっかりと溶け込んだ

至高のスープが完成しました。

オリーブオイルと塩で味を整えたら

もう最高。

 

 

 

 

 

 

 

しょっちゅうキャンプしてると

「良いキャンプ」と「悪いキャンプ」ってのが

自分の中でできあがってきます。

 

この日はホントに

良いキャンプだったなぁ。

 

 

 

首都ルサカ到着

2019.11.3

【519日目 21,978km】

 

マラウイからザンビアに入国。

引き続き西に真っすぐ進み、首都ルサカを目指します。

 

 

 

“グレート・イースト・ロード”走行4日目。

さほど景色が綺麗ということもなく

日ごと増す暑さに苦しみながらこの日も走り始めます。

 

 

 

ちょうどこの日から

首都への道のりも

後半に突入といったところでしょうか。

途中に楽しみはあまりないので

ただただ進む。

 

 

 

 

60kmほど進んだ昼頃、

川を渡る大きな橋に差し掛かりました。

ちょうどここが州の境目でも

あるそう。

まだまだ山は続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

橋から1kmあたりの「ルアングワ」の村の

宿に早めのチェックイン。

なるべく疲れを残さないよう

余裕をもって1日を終えるようにしています。

 

 

 

電気が使えるのは18時以降、

シャワーは水バケツ。

日本での“当たり前”が

いかにありがたいことが

気づかされる毎日です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレート・イースト・ロード走行5日目。

 

自転車乗りの間では、

アップダウンが続く道のなか

上り坂の標高差のみを合計して実質どれだけ上ったかを表す

“獲得標高”という概念があります。

 

そして国境から首都ルサカまでの約1週間の行程での獲得標高は

実に4,500m。

富士山よりはるかに高いです。

 

 

これまでもっと上りの多い地域はたくさんありましたが

・必要最低限の買い物ができる商店が少ない

・宿についても電気がない

・景色が地味で、峠を上った達成感がない

などの理由で

地味にストレスがたまる過酷な道となっています。

 

 

 

道が綺麗で交通量が少ない

というのがせめてもの救い。

綺麗な自然の中だと

「いつまでも走ってたい」という

気持ちもわきますが、

そんなことすら思わない…。

 

 

 

おのずとカメラを取り出す回数も

減ってしまいます。

毎日毎日同じ景色。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上りに苦戦しながらも80kmを走ったこの日は

「ルフンサ」に到着。

宿はないので、道路わきのガソリンスタンドで

寝かせてもらうことに。

 

 

 

スタッフの休憩室で寝ていいという

話になったのですが、

暑くて暑くて

とてもじゃないけど寝られません。

結局、外にマットを敷いて

眠ることに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレート・イースト・ロード走行6日目。

首都ルサカまで200kmを切り、

ようやく終わりが見えてきました。

 

 

 

子供たちの笑顔には本当に

癒されます。

時々怖がる子がいるのは

相変わらず。

 

 

 

 

 

疲れもあってカメラを取り出すことも

減ってましたが、

ここ数日とにかく食事は

シマと肉ばかり。

昼もシマ、夜もシマ。

シマ、シマ、シマ…。

 

 

 

疲れながらも

気が付けばルサカまで100kmを

切っていました。

首都に着いたら美味しいものも

きっとあるはず…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

80kmを走ったこの日、「チニュニュ」に到着。

キャンプ場に行くとベッド付き部屋があったので

そちらに泊まることに。

テント泊予定だったので得した気分。

 

 

 

明日にはついに首都につけると

ウキウキ胸をはずませながら

眠りに落ちました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレート・イースト・ロード走行7日目。

上り坂の連続で

力強く踏み込む足にわずかな痛みを感じながらも

ゴールを目指し進み始めます。

 

 

前の二日間ほどで山場は越えたらしく

比較的道は穏やか。

平坦な道ってもうそれだけで

うれしいです。

 

 

 

 

 

現地の人も良く飲んでいる

エナジードリンク「カンフー」。

オロナミンCみたいな味です。

通りから覗いて

冷蔵庫が備わった商店があると

飲み物を求めて駆け込むこの数日。

 

 

 

はじめて料金所を目にしました。

自転車は支払い対象外ですが

いよいよ首都圏にはいってきた

ということなのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ザンビア入国から走り続けること7日目。

ついに首都ルサカ到着です!

こんなに大きな建物が並んでいるのは

ケニア・ナイロビ以来じゃないだろうか。

 

 

 

ゲストハウスを数件尋ねたけれど

どこもドミトリー(相部屋)で¥1,500以上。

完全に欧米人をターゲットにした価格です。

 

そんななか、ネットで調べて見つけたのが

街の静かなエリアに佇む

インド・シーク教の寺院。

 

 

 

宿舎も備わっており、

宗教問わず滞在可能。

爆音で音楽も流れてないし、

飲んで騒ぐ人もいないし、

静かな空間が広がっています。

宗教施設っていいですよね。

 

 

 

個室で扇風機もついて

たったの¥400。

都会の宿選びは難しいのですが

良いところを見つけました。

宗教施設っていいですよね。

 

 

 

 

しかも、夜には

チャパティと豆カレーを

おすそ分けしていただくことに。

数年前に旅したインドを思い出す

懐かしい味。

ダンニャバード。

 

 

 

 

 

 

 

 

アフリカの中では近代的なルサカの街。

やたらとショッピングモールがあります。

 

 

 

内部はものすごくきれいで

ヨーロッパ基準の小売店と

なんら変わりありません。

これまで田舎を走ってきたけれど

まったく違う国にやってきたかのよう。

 

 

 

 

そんなショッピングモールには

たくさんのレストランがあります。

まずはステーキ(¥2000)。

村で放し飼いのヤギの肉とは

わけが違う。

舌がとろける…。

 

 

 

中華レストランでは海老ラーメン。

あっさりのだしが体にすっと染み込む。

旅の始まりを思い出す

懐かしき東洋の味。

あぁ、美味し…。

 

 

 

 

タイ料理屋さんではグリーンカレー。

ココナッツミルクの甘味の向こうには

刺激あふれるチリの辛味。

汗を流しながらも

南国タイの爽快感が味わえます。

もう、最高…。

 

 

 

 

 

とまぁ、首都にやってきて何をしたかというと

食べてしかいないです。

 

「現地に赴いたからには現地のモノを」

なんて言ってられるのは最初だけ。

結局、世の中ステーキが一番美味しいんだから。

 

 

 

27ヵ国目・ザンビア

2019.10.31

【514日目 21,673km】

 

マラウイ最後の町“ムチンジ”での休息を終えると

いよいよ次なる国へと向かいます。

 

 

 

国境まではわずか10km。

最後に一波乱ありましたが

総じてマラウイの人は穏やかでのんびりな人が

多かったように思います。

 

 

 

 

 

 

 

1時間もしない内に国境に到着。

物流ルートにもなっているようで

多くのトラックと人が

列をなしていました。

ここでマラウイとはお別れ。

 

 

 

 

 

 

 

やってきた27ヵ国目は「ザンビア」。

 

海と接しておらず8つの国に囲まれており

1700万人が暮らす内陸の国。

アフリカで最も平和な国ともいわれるらしく

74もの部族が在りながら

内戦が勃発したことがないのだとか。

 

きっと良い人がいっぱいいるに違いありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

入国のビザ取得時に必要な

50ドル(アメリカ紙幣)の入手を

忘れており、

路上のいわゆる闇両替で換金。

手数料¥1,000もとられました。

 

 

 

 

入国直後、

道路は非常にきれいに整備されており

しかも下り坂。

車の少ない道を

気持ちよく進みました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国境からわずか30kmで最初の街「チパタ」到着。

建物も多くマラウイよりも経済力があるというのが

すぐにわかります。

 

 

 

街の真ん中にあるスーパーに

寄ってみました。

置いてあるものはヨーロッパのものと

ほぼ変わりません。

ただ在庫が全部少ないのは

お客さんが少ないということか…。

 

 

 

目を付けておいた宿はすべて

¥2~3,000という高水準。

アフリカも南に行くほど

物価が上がると聞いてましたが

いよいよ実感しています。

 

 

 

 

こちらはキャンプならば

¥600ということで泊まることに。

お客さんは誰もおらず独り占め。

アフリカで現地の人が

キャンプすることはないだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、この日から本格的にザンビア走行が始まります。

目指すは600km西の首都「ルサカ」。

 

 

 

首都ルサカからマラウイ国境へ

東に伸びる幹線道路は

「Great East Road “すごい東の道”」

と呼ばれ、ヨーロッパの援助を受けて

非常に綺麗に整備されています。

数日に渡りこの道を進んでいく。

 

 

 

ザンビアに入ってからは村人たちに

やたら“How Are You?”と

声を掛けられるようになりました。

ただ“I’m Fine”と返しても、

応答ありません。

なんか言ってよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

90kmを走ったこの日は「カテテ」という町の

外れにある宿に到着。

栄えていたのは国境の街・チパタだけで

西に向かうとマラウイと変わらないほどの

田舎になっていきました。

 

 

 

相部屋だけど部屋には

誰もいない。

¥800なので

マラウイほどじゃないけど

まあ安いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレート・イースト・ロード走行2日目。

しばらくはこの枯れかかった木が

どこまでも続く風景ばかりとなります。

 

 

 

道脇の村ではブタが焼かれていました。

動物をさばいたり焼いたりは

たくさん見てきたけれど

こんな文字通りの“丸焼き”は

はじめてかも。

もちろん食べるためです。

 

 

 

大地にコロンと転がり

おだやかな顔で逝かれたブタさん。

ヤギと牛ばかりだから

たまにはブタが食べたい…。

(この時はもらえませんでした)

 

 

 

 

地味ながらアップダウンが

延々と続きます。

標高は1,000m近いのですが

夏が近づいてるらしく

日中はおそらく30℃越え、

暑い…。

 

 

 

 

 

 

 

 

100kmを走り「ミンガ」という村に着いたこの日。

宿がないので村の外れにある小さな集落に

テントを張らせてもらうことに。

 

 

 

この子供たちはすべて姉弟といとこ達。

おばあちゃんを中心とした

親戚による集落だそう。

なのでみんな仲良し。

 

 

 

 

 

右の水色のシャツが

集落のボス・“おばあちゃん”。

「何やら知らない外国人がいる」と、

近くから黄色い制服の学生たちが

集まってきました。

 

 

 

 

ガスや電気は通っておらず、

料理は火を起こしておこないます。

トウモロコシの粉を水と混ぜて

茹でるのはマラウイと同じ

伝統料理の“シマ”。

現地の主食です。

 

 

 

英語が伝わらないながら

疲れていることを察してくれて

ご馳走してくれました。

お礼に子供たちにビスケットをあげると

みんな大喜び。

 

 

 

 

日没は18時30分ごろ。

真っ暗な集落の真ん中に火を焚いて

みんなでおしゃべり。

20時ごろにはそれぞれ寝床に向かい

集落の1日は終わります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレート・イースト・ロード走行3日目。

乾季ということで雨の心配は全くありません。

その分、気温が日に日に高くなっている。

 

 

 

景色が変わらないここ数日。

どこまでも広がる山の途中に

小さな集落が時々あらわれる。

そして、「How are you?」

と何度も尋ねられる。

「I’m fine」は無視される。

 

 

 

 

 

 

 

 

90kmを走ると「カチョロラ」の村に到着。

変な名前。

 

 

村に唯一の宿は改修中で

水と電気がありません。

「それでもいいよ」と伝えると

割引価格の¥550にしてくれました。

屋根とベッドさえあれば

それはもう宿なんだから。

 

 

 

長い長いグレート・イースト・ロード。

まだ終わりは見えません。

 

 

 

 

マラウイの田舎を行く

2019.10.27

【510日目 21,342km】

 

薬が効いてお腹も快方に向かうなか

次なる国への国境を目指します。

 

 

 

ここまで主要の幹線道路を通ってきたけど

最後はちょっと迂回して田舎道を通ってみることに。

どんな出会いが待っているのか…。

 

 

 

すると早速、

コンクリートの道が途切れて

未舗装路に。

走りにくいけど、

ちょっとワクワクします。

 

 

 

 

それでも至るところに

村が点在しており、

決して一人切りにはなりません。

「ムズング、ムズング」言われながら

進んでいきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると道の脇から大勢の子どもたちが出現!

すぐ近くに学校があるらしく、

勢いで突入してみることに。

 

 

 

校長先生にあいさつをし

わずか15 分ほどですが

教室をのぞかせてもらいます。

見慣れぬムズングに

皆、大興奮。

お邪魔しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

引き続き、

どこまでも続く1本の田舎道を走ります。

 

 

 

困るのが、

時おり出くわす

「深砂ゾーン」。

海辺のごとくサラサラの砂が

道いっぱいに溜まっているんです。

 

 

 

 

重量50kgにも及ぶ自転車は

深く埋まってしまい

わずか10mすすむのにも

一苦労。

「あ゛ぁ゛ーー!!」と

イライラ叫び押していきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

70km走ったこの日は「カランガ」という

小さな村に到着。

 

 

 

夕暮れ時になっても

子どもたちはいつも元気。

カメラを向けると大興奮で

笑顔を見せてくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

物流ルートからも外れた田舎道に

宿などあるはずもありません。

 

「どこかテント張らせてもらえますか?」と、

尋ねると

「ウチの家で寝ていきなよ」と

優しく受け入れてくれたのは

学校の先生をしている“カゼンゴさん”一家。

 

 

 

キッチンやトイレ、

寝床はこのようなレンガ造り。

もちろん電気は通

っていません。

 

 

 

 

 

改築中の母屋で

寝させていただくのですが、

蚊がいるのでマラリア対策で

テントを張って寝ます。

 

 

 

 

 

トウモロコシの粉を練った“シマ”と

(タンザニアの呼び名はウガリ)

湖でとれた魚をごちそうになりました。

懐中電灯の灯りで照らしつつ

なんとか食べる…。

 

 

 

 

教師という職業であることから

社会的地位が低くはないであろうカゼンゴさん宅。

それでも、生活の様子はかなり質素なもの。

 

 

食事をしても¥50。

自転車タクシーに乗っても¥50。

宿に泊まってもせいぜい¥400。

 

旅人にとっては嬉しい物価の低さですが、

国民みんながごく僅かなお金をやり取りしながら生きるマラウイ。

改めてこの国の経済的な厳しさを

目の当たりにしたように感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カゼンゴさんにお別れした翌朝

引き続きガタガタの未舗装路を進み始めます。

 

 

 

前日から100km近く移動してますが

手つかずの荒野ではなく

広く耕され

数km毎に村や集落は現れます。

 

 

 

 

 

徐々に道は広くなり

しっかりと踏みしめられた土の道が

着実に走りやすくなりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ついにアスファルトの舗装路に復帰!

自分で未舗装路を選んでおきながら

この時の喜びは尋常ではありません。

 

 

 

休憩する度に集まる人だかり。

「日本から来たんだよ」って

何回説明しただろうか。

 

 

 

 

 

 

舗装路に復帰してからは

道はなだらか。

コンクリートのありがたみを感じる。

何事も

“あって当たり前”ではないんです。

 

 

 

 

ムズズを出発して5日、

国境の街「ムチンジ」到着。

街の看板を撮ろうとすると

「えっ僕撮るの?いいよ」

って少年が割り込んできました。

いや、違うけど。まぁいいや。

 

 

 

 

 

 

 

 

国境まではわずか10km。

マラウイ出国の前にひと休み。

 

腹痛に悩まされたマラウイの道中ですが、

最後の最後に宿泊先の

“シャロンゲストハウス”でひと悶着。

 

 

到着翌日の午後、

ゆっくり体を休ませつつ

自室でブログを

カタカタ書いていると

中庭の駐車場から

爆音で音楽が流れだしました。

 

 

 

向かってみると

どうやら酔っぱらった客が自分の車で

音楽をかけているよう。

 

 

「ごめんごめん、いまパソコン作業してるから

ちょっと音量小さくしてもらっていいかな?」

 

「何だと?オレは金払って泊まってるんだから

つべこべ言ってくんじゃねぇ」

 

 

あぁ、めんどくさ…。

 

「いや。こっちもお金払ってるから。

ゆっくり休みたいのに、迷惑なんですけど」

 

「うるせぇよ!ボリューム最大まであげるぞ、」

 

 

まったくこちらの言うこと聞く気なし。

 

「わかったよ。もう警察行くから。

顔とナンバープレートだけ撮るからね」

写真パシャパシャ。

 

とはいえ、こんなささいな口論で

警察が動くはずもないので

外出してた宿のオーナーを待つため自室に戻ることに。

 

 

すると向こうが何やらまくし立ててきました。

 

「文句つけてきたうえに、写真まで撮りやがって。

オレのほうから警察に言いつけてやる!」

と車で走り去っていく男。

 

 

「そんなお酒のニオイさせて行っても

相手してもらえないでしょ」と思いつつ、

部屋でブログを書いていると20分後、

警察を従えた彼が戻ってきました。

 

 

 

「日本人の旅行者ってのは君だね。

話を聴かせてもらっていいかな?」

と警察。

ブスッと居座る男を横目に

冷静かつ簡潔に

事の流れを説明しました。

 

 

 

警察の方はものわかりが非常に良く、

わずか2分ほどで事情聴取は終わり。

パスポートチェックすらなく

「君もう部屋に戻ってていいよ」とのこと。

 

男に厳重注意をして警察は去ったみたいです。

 

 

夕方、騒ぎを知った宿のオーナーが戻ってきました。

 

「いやぁ、俺のいない時に大変だったみたいでゴメンね。

マラウイは良い人多いけど、中には変なのもいるから」

 

 

ということで一件落着。

男はこれ以上宿にいづらくなったのか

しれっとチェックアウトしていったそうです。

 

 

旅をしてると面倒ごとに巻き込まれることもありますが

上手に身をこなしつつ

次なる国へ向かいます!

 

 

 

お腹が痛い!

2019.10.23

【507日目 21,203km】

 

ムズズでひと休みすると再び南へと進みます。

観光資源に乏しいここマラウイ。

ほぼ走るだけになってしまいそう。

 

 

 

ゲストハウスの目の前の道。

この急な坂がこの日の過酷な道のりを示していました。

 

 

実は出発前夜の未明、

ヒドい腹痛によって目が覚めること数回。

「まあ、腹痛なんてよくあること」と

処置せず出発したことが祟り

この後、数日におよび苦しめられることとなります。

 

 

 

街を離れるとすぐに山。

平坦な道はほとんどなく

とにかく山、山、山。

宿のおばちゃんは

「そんなにしんどい道じゃないわよ」

って言ってたのに、嘘つき…。

 

 

 

視界には緑に覆われた山が

どこまでも広がるばかりで

気が滅入ります。

のぼってはくだるを

幾度となく繰り返し、

ゆっくりと進んでいく。

 

 

 

道端で休憩中、

自転車に興味を持った男の子。

ペダルでくるくる遊んでるけど、

そんなかわいい瞳で見つめられると

「やめて」って言えないです。

 

 

 

 

午後からもとにかく山ばかり。

前日は休養を取ったけど

夕べからの腹痛も残っており

時に自転車を押しながら

必死で進みました。

 

 

 

視界に広がるうっそうとした森林。

標高は1,500m以上あるけど

日中はかなり暑い…。

休める場所もなく

ただただ先へと進みました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夕方5時、

山間の村「チカンガワ」に到着。

ここまでクタクタになるのは久しぶりかもしれない。

 

 

 

小さな村に宿はなく

地元の人に相談すると

「警察のところでテント張ればいいよ」

とのこと。

防犯面はバッチリです。

 

 

 

 

静かな山奥で過ごす夜。

このままぐっすり眠れると

良かったのですが…

 

 

 

 

 

 

この日も夜中に激しい腹痛に襲われ、まともに寝られず。

 

昼間の走行時に気づいたけれど、

どうやらお腹が減るほど痛みが増すよう。

 

ということで、

食事がとれない睡眠中はものすごい痛みになります。

これはただの食あたりではない…。

ちょっと怖くなってきた、ここアフリカだし…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとか朝を迎え

この日も出発。

朝ご飯を食べた直後は元気いっぱいです。

 

 

 

前日に比べて、

緑は減ったものの

起伏の多さは相変わらず。

腹痛のせいもあって

全身に力が入らない。

しんどい…。

 

 

 

ケニア以南のアフリカは

どこも人が住んでいて

一定区間ごとに村があるのですが

マラウイのこのあたりは

とにかく山ばかりで

誰もいません。

 

 

 

 

 

 

 

 

時折、やってくる腹痛に耐えながら

どこまでも続く山々を越えた

この日は「ジェンダ」に到着。

 

 

 

¥500の安宿にチェックイン。

タンザニアでもそうだったけど

宿のお客さんは

トラックドライバーが

ほとんどみたいです。

 

 

 

 

この日も痛みがやってくるのだろうか

と不安を抱えつつ、

ベッドにつきます。

寝入った直後はいいのですが…

 

 

 

 

 

やっぱり未明に痛みがやってきました。

この後に及んでまだ

「ほっときゃ治る」精神を持ってたのですが

さすがに焦りを覚えました。

夜が明けたら、この旅で初めて病院に行くことを決意!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝起きて準備をするとすぐに出発。

病院があるのは90km先の街「カスング」。

腹痛と同時に体力も奪われていることを感じつつ

心を無にして走りはじめる…。

 

 

 

 

 

 

 

すると出発から1時間ほどの小さな村。

 

水を飲みながら休んでると、

居合わせたお姉ちゃんが

「お腹痛いならそこの診療所行けばいいのに。

カスングなんてまだ遠いわよ」

 

「ここお医者さん、いるの?」と思ったけれど

確かに“クリニック”って書いてあります。

 

 

 

入るなりすぐ奥に通され、

「大変なんです!

お腹減ると激痛が襲う奇病なんです!

死にそうなんです!!」

と猛アピール。

(ここまで言ってないけど…)

 

 

 

「まぁまぁ、落ち着いて」と

穏やかな顔で諭す医者の先生は

問診・検診を開始。

 

 

結果、

“ピロリ菌感染による十二指腸潰瘍(かいよう)”

でした。

 

アフリカではよくある病気で

薬で処置すれば治るとのこと。

原因はおそらく地元の水を飲んだことらしいです。

 

 

 

ついでにマラリアのチェックも

してもらえました。

結果は“陰性”。

気を付けてはいるけど

数回は蚊に刺されてるので

少し気になってました、良かった。

 

 

 

ということで、

なんとか健康状態を保ちつつ続いてた旅でしたが

ついにアフリカで病院デビューしてしまいました。

(診療代¥1,000!)

 

これからはなにかあったら

すぐ病院に行くことにします。

 

 

 

 

 

 

 

 

処方された薬を飲んで

再び走行開始。

消化器官系の問題なので

すぐに薬が効きます。

健康でいられるって

本当に素晴らしいこと。

 

 

 

そして「カスング」の町に到着。

お腹は治ったけれど

山をいくつも越えてきたので

体はボロボロです…。

 

 

 

 

 

この日は¥400の安宿へ。

数日振りに痛みに苛まれることなく

深い深い眠りに

つくことができました。

 

 

 

 

 

小さなマラウイの走行は残りわずか。

もうこれ以上の問題なく

走り切ることができますように。

 

 

 

山を越えムズズへ

2019.10.20

【504日目 20,958km】

 

 

湖畔のキャンプ場でのんびりと過ごした後は

西側の内陸部へと進んでいきます。

 

 

 

マラウイの朝は早く、5時に日が昇ると

7時前には子供たちは学校に向かい始めます。

目指すのは「ムズズ」というマラウイ第3の街。

 

 

 

そして出発から10kmほど。

標高1,000m以上に位置する

ムズズの前に立ちはだかる

大きな山が見えてきました。

 

 

 

 

 

時に急になる勾配に苦戦しつつ

長い上り坂を進んでいきます。

ここに来るまでの数日で

かなり疲労がたまっていたので

ほとんど漕ぐことはできず

少しづつ押していく。

 

 

 

タンザニアから2週間振りのヒヒ。

かなり近いところにいるけど

襲ってくる様子はないので

とりあえず安心。

親子連れなど総勢50匹は

見たんじゃないだろうか。

 

 

 

2時間ほどかけて

なんとか登り切った頂上から

見下ろすマラウイ湖。

さっきまで湖畔にいたのに

はるか下に眺めることができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山を登り、少し進んだ先に

日本が建設したとみられる橋を発見。

日本政府も我々の知らないところで

海外に進出してます。

なんだか誇らしい気持ち。

 

 

 

 

昼過ぎに立ち寄った小さな村で

食事休憩。

アフリカの犬は

なぜだか

吠えたり、追いかけてきたりしません。

何でだろう。

 

 

 

タンザニアと同じく

ライスと牛肉、ほうれん草。

ただお米は若干ながら

値段が高く

毎日食べられるものではないそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

午後からは比較的平坦な道のり。

交通量の少ない田舎道を走っていきます。

 

 

 

高原を吹き抜ける涼しい風を

背中に受けながら

とても気持ちよく

走ることができました。

朝の山越えが報われた気分。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

70kmほどを走ったこの日は「ルンフィ」に到着。

こぎれいなキャンプ場に泊まることに。

これまた数日前同様オランダ人オーナーだそう。

本人不在だったけど、

オランダとマラウイは関係が深いのでしょうか。

 

 

 

テント泊もシングルルームも

値段が変わらないので

シングルで寝ることに。

¥800なのでぼちぼち安い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明くる日、

目指すムズズまではわずか60kmほど。

急がずゆったり走ります。

 

 

 

楽に走れると思いきや

前日と打って変わった向かい風に苦戦。

道はほぼ平坦なのに

坂を上るかのようにしんどい…。

 

 

 

 

 

それでも漕ぎ続けると

昼には目的地のムズズに到着。

マラウイでここまで人が多いのは

初めてじゃないだろうか。

さすが第3の街。

 

 

 

 

 

 

 

 

向かったゲストハウスは韓国人とアメリカ人の

ご夫婦が経営されてました。

この国では欧米人経営の宿が多いようです。

 

 

 

裏庭でのテント泊のほうが安いので

テントで寝ることに。(¥600)

ふかふかの芝生さえあれば

ベッドの上で寝られるようなもの。

 

 

 

 

 

宿の奥さんが韓国人なので

韓国料理が食べられちゃいます。

韓国料理なんてもう

準和食として捉えてます。

こちら¥700のビビンバ。

コチュジャンが効いて美味しかった…。

 

 

 

さらにさらに、ギョーザも。

バリエーションの少ない地元料理に

飽きつつあったので、

肉汁が五臓六腑に染み渡りました。

合掌。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲストハウスで出会ったのは青年海外協力隊として

日本から来られている方々。

近くでファッションショーがあるということで

ご一緒することに。

ついでに食事も。

 

 

 

マラウイでファッションショーなんて

想像がつかなかったのですが、

これが予想を上回る本格的なもの。

地元のモデルさん達がライトを浴びて

華やかに闊歩していました。

 

 

 

やはりアフリカ系の方々、

スタイルの良さは流石。

男性モデルもいたのですが、

洗練された衣装に身を包むと

誰もが見とれるほどの華麗さ。

 

 

 

 

この年になって自分の外見をどうこう思うこともないのですが

やっぱり背が高くてスラっとしてた方が

カッコ良いですよね。

 

いやいや、でもいいんです。

みんなちがって、みんないい。

 

 

 

26ヵ国目・マラウイ

2019.10.16

【500日目 20,807km】

 

1ヵ月に及ぶタンザニアの旅を終えると、

国境を越え新たな国へと向かいます。

 

 

 

やってきた26ヵ国目は“マラウイ”。

世界遺産マラウイ湖を要する南東アフリカの小国は、

対外戦争・内戦を経験していないことから

「The Warm Heart of Africa(アフリカの良心)」とも呼ばれ、

人々の優しさが旅人からも好評なんだとか。

 

良い人に出会えることに期待しつつ

マラウイ旅スタートです!

 

 

 

アフリカ大陸1、2を争う貧困国でもあるマラウイ。

道路もガタガタかと思いきや

意外と整っており

非常に走りやすいです。

 

 

 

大きなマラウイ湖畔を走ると

注ぎ込む水源が多くあり

涼しげな風景がどこまでも広がります。

あらゆる農作物が植えられてました。

 

 

 

 

 

国境を越えて最初の村で

お昼の食事休憩。

「さあ、食べよう」とすると

この人だかり。

見慣れぬムズング(外国人)の

顔をじろじろ覗く子供たち。

 

 

 

現地の人たちが飲んでいたのは

バケツなみなみの液体。

自家製のビールだそう。

一口舐めてみたけど

ヒドい…

いや、素敵な味でした。

 

 

 

注文したのは

キャッサバ芋。

というかこれしかないみたいでした。

甘味のないサツマイモといった感じで

塩を振って食べると

割と美味しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

午後から数十kmを走ると

マラウイ最初の村「カロンガ」到着。

人や村の雰囲気は

タンザニアと大きな違いはなさそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地元の方に尋ねて

たどり着いたのは古そうな安宿。

値段は格安の¥400。

 

 

 

それでも

蚊帳もあるし、水はちゃんと出るし。

マラウイでも節約生活はできそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マラウイ走行2日目。

朝食は牛肉スープにキャッサバ。

マラウイではチャイの文化はないようです。

タンザニアでは毎朝飲んでいただけに残念。

 

 

 

食事を終えると走行開始。

ムベヤでの4連休がたたって、

体がバテやすくなっています。

向かい風ともなれば

足が動かない…。

 

 

 

 

湖に沿って走っているので

道は比較的平坦。

ただ向かい風がとても強く

なかなか思うように進めません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

40kmほど走った昼前、

湖畔にキャンプ場を発見。

この日は90km走る予定だったけれど、

居心地が良さそうなので泊まってみることに。

 

 

 

オーナーはオランダの方で

とても管理の行き届いた

キャンプ場でした。

ほかにお客さんもおらず、

気持ちのいい芝生を独り占め。

 

 

 

 

目の前はマラウイ湖。

遠くには地元の方が

漁をしているのが見えました。

泳いでみたけど、

一人だと楽しくないので

すぐ上がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

実はこのキャンプ場、

学校を運営しており地元の子供たちの教育現場となってました。

むしろ学校の運営費を賄うために

キャンプ場を開いたのだとか。

 

 

 

いくつか授業を

のぞかせてもらいましたが、

驚いたのはiPadの授業があること。

簡単な算数を学ぶと同時に

IT機器の扱いにも慣れさせる

狙いがあるそうです。

 

 

 

3~4歳の子も通っている

こちらの学校。

楽しそうに声をあげて笑う子供たち

のキラキラした目が印象的でした。

 

 

 

 

 

夜はオーナーが

パスタを作ってくれました。

食事をしながら、

故郷を離れて暮らす彼と話したのは

「幸せになるために必要なのは

お金なんかじゃない」ということ。

 

 

 

 

 

 

 

 

朝5時ごろ、

マラウイ湖の対岸に赤々と輝く朝日。

静かな湖畔での気持ちいい目覚めです。

 

 

 

朝食はオーナー・アンドレアスさん

の手作りパン。

前の晩から仕込んだパンは

温かくもっちもちでした。

ごちそうさまでした。

 

 

 

荷物をまとめて宿泊代を払おうとした時、

手持ちの現地通貨が100円ほど不足していることが発覚。

マラウイ入国の際、あまり両替していなかったのが失敗でした。

 

 

「ここはマラウイだぞ!なんでクワチャ(マラウイ通貨)持ってないんだ!!」

 

「両替忘れたんだから仕方ないじゃん!申し訳ないけどないものは無いよ!」

 

 

¥100をめぐって口論するオランダ人と日本人。

そんな僕らが昨晩話したのは

「世の中、お金じゃない」ということ…。

 

 

結局、隣国タンザニアの通貨を受け取っていただきました。

大変ご迷惑をおかけいたしました。

深く深く反省しております。

 

 

 

 

 

 

 

 

気を取り直して

マラウイ3日目スタート。

引き続き湖畔ののどかな道を

進んでまいります。

 

 

 

 

 

遠くに見える山と湖に

うっとりしていると、

前方からこちらに走ってくる

子供たちの集団。

 

 

 

 

 

「写真撮って、撮って」と

大盛り上がり。

ムズング(外国人)に対する反応は

地域によって本当に違います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

50kmばかり走ったこの日は

また湖沿いのキャンプ場に宿泊。

これ以上進むと大きな山越えが待っています。

しんどいことは明日、明日…。

 

 

 

この日も贅沢な独り占め。

静かな湖畔でまったり過ごしました。

寂しくなんかないですよ…。

 

 

 

 

 

 

キャンプ場で火を起こしても

怒られないのが

アフリカのいいところ。

直火でパスタをグツグツ。

 

 

 

 

フランスでミツコさんに頂いた

“ゆかり”でシソパスタ。

広島の優良企業・三島食品さんの

魂の傑作です。

ありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

食事を終え、寝ようとしたところ

雨が降りはじめたのでキャンプ場に併設された宿舎へ。

 

「追加料金なしで使っていいよ」

とのこと。

この一言でマラウイ大好きになりました。

 

 

 

タンザニア走破

2019.10.12

【498日目 20,659km】

 

山を越えひたすら走り続けたタンザニアの南部。

南側の国境までもうすぐです。

 

 

 

チマラの村を出ると

かなり激しいアップダウン。

ここ数日間で

太ももの疲れは

ひどいものになってます。

 

 

 

 

横転したトラックを見かけるのは

アフリカでは初めてではありません。

日本でも横転事故はあるだろうけど、

大きな違いは

事故後の撤去が行われないこと。

おそらくクレーンはないと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

70kmを走ったこの日、

タンザニア最後の大きな町「ムベヤ」に到着。

 

 

 

連日の走行で体はクタクタ。

次の国へ向かう前に

しばし休養を取りたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のんびり羽を伸ばす予定のムベヤに到着した翌日、

疲れた体にムチ打って向かったのは

パソコン屋さんでした。

 

 

実は飛行機移動以降

調子の悪かったパソコンが

数日前からまったく動かなくなっていたのです。

初期化しても直らないので

新しいパソコンを買うことに。

 

 

 

「これもう動かないから買い取ってよ」

と相談すると

「いや、まだ修理できるかもしれない」

とタンザニアのプロフェッショナルは

真摯な面持ちでパソコンに

向かい合ってくれました。

 

 

 

すると1時間後、

見事に修理が完了!

駄目だと思っていたパソコンが

復活しました。

アフリカだって

なんとかなってしまうもんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

リセットしたパソコンの立ち上げにあくせくしながら過ごした

ムベヤの街で出会ったのは

青年海外協力隊としてタンザニアで働いている“森口さん”。

 

現地の学校で子供たちにパソコンを教えている森口さんに

地元のレストランに連れて行ってもらいました。

 

 

 

マンゴーを使ったスープに

牛肉やじゃがいもをぶち込む

名物料理“ウロジョ”。

甘さはなく酸味たっぷりで

とてもクセになる味。

タンザニア随一の一品でした。

 

 

 

さらにこちら、ひき肉などの具を

小麦粉の生地で包んで焼く

“ザンジバルピザ”。

お好み焼きみたいで

食べ応えのある絶品です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パソコンの立ち上げと写真の整理に時間がかかり

ムベヤでは予定を上回る4日間の滞在。

休みすぎたと反省しつつ、

南の国境へと向かい始めます。

 

 

 

国境越えの前には

山越えが待っています。

標高を一気に900mほど

あげていかねばならない…。

 

 

 

 

 

勾配はさほど急ではないものの

4日間の休みを挟んで

いきなりの上りということで

足が悲鳴をあげます。

休み方も考えないと…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山を登りきった村で

ランチ休憩。

肉とご飯だけ。

野菜がないと

とても寂しいんですけど。

 

 

 

 

食堂の子供たち。

「撮って撮って」とせがむ割に

カメラを向けると

恥ずかしそうな顔。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

休憩を終え

山を下り始めると

途端に緑が増え始めました。

道の両側にびっしりと

バナナ畑。

 

 

 

 

さらに進むと、おそらく茶畑。

サバンナ地帯を走ってきた

タンザニア。

最後にまた違った表情を

見せてくれました。

 

 

 

 

この日は山間の村「トゥクユ」に到着。

どうでもいいんだけど、

この日すごく怖い夢見て

金縛りに遭いました。

オバケがいたんだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムベヤ出発2日目。

出発直後から急な下り坂が数十kmに及んでいました。

冷たい風を勢い良く浴びて進みます。

 

 

 

目の前の景色はとてものどか。

日本の秋口くらいの気候でしょうか。

空気を吸うだけで

すごく気持ちがよくて

のんびりと

どこまでも走りたい気分。

 

 

 

タンザニアは自家用車が少ない分

自転車の普及率が高いようです。

薪や農作物など

大量の荷物を運ぶんだけど、

みんな僕よりは早い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

40km走ったところで国境に到着!

たくさんの動物たちとの出会いが楽しかった

タンザニアの旅はここで終了。

 

このままの勢いで

次なる国へと向かいます!

 

 

 

 

ただただ走る日々

2019.10.9

【492日目 20,546km】

 

起伏にとんだタンザニアの南部。

次の国へと向かうべく

さらに南へとむかっていきます。

 

 

 

イリンガの町を出ると

また変わらぬ綺麗に整備された道。

どうやらタンザニアは最後まで

綺麗な道路を走って行けるようです。

 

 

 

これから向かう先へは

標高を上げていくのですが、

上りっぱなしということはなく

常にアップダウンの繰り返し。

上った後に下るのは

ちょっと損した気がする。

 

 

 

本当に景色が変わりません。

そしてこの風景が

数日に渡って

続いていくことになります。

 

 

 

 

 

ありがたいことに

交通量は少なく

時折、大型トラックやバスが

追い抜いていく程度。

のんびり走ることができています。

 

 

 

 

この日は「マフィンガ」に到着。

標高が上がると同時に

気温は下がってきたので、

蚊があまり飛んでいないようです。

どうにかマラリアは避けていきたい…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イリンガ出発2日目。

ここしばらく朝は

アンダージ(ドーナツ)とショウガ入りチャイのセット。

小さな村でもこの2つは朝から必ず売ってるし

これで¥25と、かなりお得なんです。

 

 

 

そして今日も

同じような道を走り始める。

同じことの繰り返しではなく

刺激を求めて旅に出たのに…。

変化に乏しい

ただただ走るだけの日々。

 

 

 

昼は小さな村に立ち寄って

食事休憩。

気づけばアフリカ大陸では

ほとんど自炊をしていません。

安くておいしい食事が

どこでも手に入るのはホントに便利。

 

 

 

とはいえいつもメニューは

こちら。

ご飯、ほうれん草、豆、ヤギ。

現地の人は飽きないんだろうか…。

 

 

 

 

 

90kmを走ったこの日は

「マカンバコ」に到着。

ミカン箱…。

 

 

 

 

 

 

日が沈んでから明け方にかけては

ぐっと気温が下がるので

毛布は欠かせません。

暖かいシャワーがない宿でも

バケツにお湯を入れて

持ってきてくれるので助かります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここで少し、

タンザニアでの現地の人との関りについて。

 

 

自転車で走っていると

「ムズング!ムズング!」と、

子供たちを筆頭に多くの人から声を掛けられます。

 

“白人”を意味する「ムズング」という言葉ですが、

欧米人のみならずアフリカ系以外の人

総てに対する呼称になっているのだとか。

 

 

決して差別的な意味が含まれているわけでなく

目をキラキラ輝かせた子供たちが「ムズング!」を嬉しそうに手を振ってくると

「そうだよ、ムズングだよ」と

こちらからも気持ち良く手を振り返したくなるほど。

 

 

 

しかしこの「ムズング」とは違い、

こちらに何とも嫌な後味を残す言葉があって

それが「チンチョンチャン」。

 

これはアフリカのみならず世界各地で

アジア系の人種を蔑んで呼ぶ際の名であって、

これまでの国でも数回ほど耳にすることがありました。

 

そしてタンザニア南部に差し掛かったこの数日の間に

この言葉を投げられることが増えてしまいました。

それも物事の分別がつくであろう大人が

明らかな嘲笑をもって。

 

 

 

嫌な面もひっくるめて世界を知ることが旅であると認識してるので

基本的にはさらっと流せるのですが、

疲れているときや気持ちに余裕がないとき

この言葉をぶつけられることで

怒りがこみあげるし

その土地に住む人々から拒絶された様で

とても悲しい気持ちになってしまいます。

 

 

これを人種問題と大袈裟にとらえるつもりはなくて、

外国人との関わりが少ないであろう土地柄と

異文化理解のための教育がなされていないことが

背景にあるのだと思います。

 

 

こんな出来事が世の中からすべて無くなればいいけど

簡単に無くなることはないので、

身の回りの人を傷つける側の立場に

せめて自分がならないようにしようと

アフリカの道中で深く心に誓いました。

 

とまぁ、要はグチです。

 

 

とはいえ、8~9割の人は

温かい言葉と素敵な笑顔で迎えてくれるので

タンザニアが素晴らしい国であることに違いはないです。

 

 

 

イリンガ出発3日目。

この日もアンダージとチャイで1日が始まりました。

 

 

 

走り始めと同時に

下り坂が待っていました。

一気に標高を

数百m下げていきます。

朝の澄んだ空気が清々しい。

 

 

 

わかりにくいけど

緩やかな下りが長々と続いています。

車もあまり走ってないし

見通しもいいから

ブレーキをかけずに

颯爽と滑り降りていきます。

 

 

 

昼はヤギのバーベキュー。

良い肉を使ってるらしく、

なんと¥500!

ランチの平均は¥100なので

これでも大奮発です。

 

 

 

 

午後からは

またいつも通りのアップダウン。

ひとつ坂をのぼれば

その向こうに次の坂が

待っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆるやかな下り坂を下っていると

突然向こうにサイクリストの姿が!

しかも、近づくとどうやら同じ東洋人である様子。

 

道の反対から「こんにちはー」と声をかけてくれたのは

日本人の“ヒロキさん”。

2年以上自転車で旅を続けており

現在アフリカ大陸を南から北へと走っているそう。

 

神戸出身のヒロキさんは

僕と1学年違うだけのほぼ同い年。

仕事をしたがらないゆとり世代。

 

 

周りに村の一つもなかったので

何にもない道の片隅で話すこと小一時間。

アフリカに関する情報交換やこれまでの旅のこと、

なんやかんやと話に花が咲きました。

 

別れを惜しみながらそれぞれ

反対の方向へと走り始めます。

 

 

 

 

 

 

久しぶりに100kmを走ったこの日は

「チマラ」に到着。

 

 

 

宿の値段はもちろん¥500。

タンザニアって何を買っても

¥50、¥100、¥500

っていう価格帯しかない気がする。

いやホントに。

 

 

 

「ここのレストランは美味しいぞ」

と紹介されて夕食をとることに。

まあ、美味しいんですけど

ほぼ毎日同じ味のものを

食べています。

 

 

 

 

国境までもう少し。

代り映えのしないタンザニアの道を

引き続き進んでいきます。

 

 

 

山を走る

2019.10.5

【487日目 20,195km】

 

タンザニアでの一大イベント・サファリツアーを終えると

ミクミを出発して

南の隣国・マラウィを目指し走り始めます。

 

 

 

ここから山間部を走るので

アップダウンが続いていく予定。

サバナ気候も壮大な平原ばかりではありません。

 

 

 

朝の走り始めから

いきなり数百mも

標高を上げていきます。

太ももに力を込めて

とにかく上る。

 

 

 

山中も

しっかり道路は舗装されています。

道路の路面状況に関して言えば

本当にこれまでの国で

一番素晴らしいのではなかろうか。

 

 

 

ふと道脇に

青々とした果実を実らせた木が

群生しているのを発見。

地形も様々なタンザニア。

地域によって獲れる

農作物も色々なようです。

 

 

 

すぐ先に露店でおっちゃんが

例の果物を売っていました。

その正体はパパイヤ。

この大きさで¥100と

かなりお買い得。

ほんのり甘くて美味しいです。

 

 

 

しばらく走るとヒヒ発見。

国立公園から離れても

コイツらからは離れられないよう。

完全な野生だからか

人を見ても

こちらに寄ってくる様子はなし。

 

 

 

 

 

 

 

 

昼には

道路わきの食堂でランチ。

米、豆、ほうれん草、それに肉2切れ。

どこいってもこればかりです。

¥100で栄養もありそうだから

良いんだけど、ちょっと飽きた…。

 

 

 

「自転車で喜望峰に行くよ」と

伝えると、

タンザニアの皆さんは「アッ!!」と

明石家さんまの引き笑いみたいな声で

驚いてくれます。

かわいい。

 

 

 

山間を走っているので、

緑が豊かなうえに

大きな川も流れています。

日本の田舎のようで

懐かしく清々しい気分。

 

 

 

 

15時ごろ「ムブユニ」の村に到着。

村に着く前に

大量のパトカーに追い抜かれたのですが

さらに村の真ん中を走る道は

トラックで大渋滞。

 

 

 

ただならぬ雰囲気を感じて

地元の人に何事かと尋ねると

タンザニアの大統領が

この村を訪れていたそう。

交通規制による渋滞でした。

すごいタイミングで来たもんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう10kmほど進む予定だったけれど

ちょうど宿が目に留まったので

この日はここまで。

 

 

 

大きなベッドに蚊帳付き、タオル付き。

清潔感あふれるお部屋が

なんと¥500。

これもタンザニアでは当たり前に

感じてきました。

次の国に行くのが不安で仕方ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミクミ出発2日目。

渋滞もすっかりなくなった村から走り始めます。

この日は1つ山越えが待ち構えている。

 

 

 

出発から間もなくのこと。

マサイ族の皆さんが道端で

何か焼いてました。

興味あったけど

朝一でお腹すいてないので素通り。

おそらくヤギの肉です。

 

 

 

前日と変わらない

山の合間をぬっていく行程。

なだらかな勾配を

上っては下るの繰り返し。

 

 

 

 

山越えの前に食堂でお昼休み。

直火で炊かれた美味しそうなお米が

鍋のなかにたっぷり。

トウモロコシの粉をこねたウガリも

主食なのですが、

やっぱりお米を選んでしまいます。

 

 

 

この日は久々に鶏肉。

モサモサしてて暑い地域だと

あまり食べる気しないのですが

この時はすごく美味しくいただきました。

ごちそうさまでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

午後からはいよいよ山越え。

9kmで700m標高を上げていきます。

ユーラシアではこれぐらいはいくつも越えてきたけれど

アフリカ大陸でここまでの山は初めて。

気合を入れて臨みます。

 

 

 

急な勾配が延々と続いたのですが

写真に撮ってしまうと

あまり伝わらないのが悔しい。

ヒーヒー言いながら

少しづつ上っていきます。

 

 

 

 

 

ゆっくりゆっくりと進むこと

1時間余り。

上り坂の終わりが見えました。

足はもうガクガク。

久しぶりの大きな山で

疲労困憊です。

 

 

 

 

山越えから10kmほど走ったところで

「イルーラ」の町に到着。

 

 

 

この日の宿は¥400。

上り坂で疲れ切った足を

しっかり休ませるため

深い深い眠りにつきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミクミ出発3日目。

標高1,000mを越える高さに位置する町とあって

朝方はかなり冷えます。

20°を下回るほど。

 

 

 

とはいえ日もすっかり昇り

しばらく走ると

体はポカポカ。

むしろ暑いくらいです。

 

 

 

 

 

車の数も少なく

空気のきれいな高原の景色は

なんとも爽やか。

風を切りながら

気持ちよく進んでいきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

この日はわずか40kmを走り

昼頃には目的の「イリンガ」に到着。

 

町や村に着くと

大体「ヘイ、フレンド!」と

声をかけてきて

宿やレストランを紹介してくれる

親切な人がいるのですが (無料で!)

この“ヴェーダさん”はまさにそんな人。

 

 

 

安くていい宿を紹介してもらえました。

アップダウンの激しい道を走り

体はクタクタ。

しばらくこの町で

ひと休み!

 

 

 

 

 

 

 

 

野生の王国

2019.10.1

【484日目 19,995km】

 

動物たちの住みかである

ミクミ国立公園。

そして、そのど真ん中をつっきるように

道路を横切ってきました。

 

 

 

ミクミの村に到着した翌朝。

本来であれば自転車に乗って

南へと漕ぎ出している予定だったのに、

気が付くとジープに乗って

サバンナの平原へと向かっていました。

 

 

 

 

 

 

実は前日の晩のミクミ村での夕食時、

仲良くなった地元の“ジョンさん”との会話中、

「せっかくミクミ来たのに、サファリしてかないのかい?

友達がガイドやってるから安くできるよ」

と思わぬ提案が!

 

 

ネットなんかで調べても

数日間の泊まり込みで5万円以上という

プランばかりなので

「またアフリカ来ることがあればその時にしよう」

と諦めていたサファリツアー。

 

1日1万円でいいという話になり、

急遽参加することになりました。

(地元の方にカメラをお願いすると

必ず写真がブレてしまいます…。)

 

 

 

 

 

 

 

 

朝8時前に国立公園のゲートから入場。

公園内には巡回ルートが張り巡らされており、

これらを移動しながら動物たちを観察していきます。

 

ちなみに、運転手兼ガイドのエドガーさん、

「昨日、君がパンク修理してるの見たよ」

とのこと、恥ずかし。

 

 

 

1番最初の動物は

昨日も道路際で見かけたヒヒ。

何やらお尻のあたりを

いじくってます。

何をしてるんだ…。

 

 

 

 

大量にいるのはインパラ。

自転車の時ほど

迅速に逃げていきません。

ジープの方が

動物に近づきやすいことが判明。

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、アフリカのサバンナとあって

猿やウシの仲間だけでなく

多くの大型動物が暮らしております。

前日の自転車サファリとは比べ物にならないほど

数多くの動物たちを見ることが出来ました!

 

ミクミ国立公園で見ることのできる動物たちを紹介します。

 

 

 

まずは“バッファロー”。

雄雌ともに大きく湾曲した角をもっているのが特徴。

ウシの仲間の中では

最も大きな種類だそうで体長3mに及ぶものもいるとか。

 

 

 

彼らの1日の仕事は

とにかく草を食むことと、

水を飲むこと。

水辺にやって来ては

貪るようにごくごくと

渇いたのどを潤していきます。

 

 

 

肉食動物に襲われないよう、

集団で水を求め動くバッファロー。

1km以上はあろうかという

とても長い行列をなして

ぞろぞろと移動していました。

 

 

 

 

 

 

 

道を横切っているのは“ヌー”。

ウシの角、ヤギのヒゲ、馬の尻尾を持つ不思議な動物。

バッファローと同じくウシの仲間です。

 

 

 

300万頭もの大型哺乳類がいる

アフリカのサバンナにおいて、

最も多く生息していると

いわれているのがヌー。

この地域の生態系の

根源をなしているともいえます。

 

 

 

 

 

 

続いて、陸上で最も大きな動物“ゾウ”。

オスであれば4m、10tに及ぶものもいるとか。

水辺では水を飲むだけでなく

日焼け防止の泥浴びもしています。

 

 

 

1日に150kgもの草を食べ

100ℓもの水を飲み、

毎日100kg以上の糞をすると

いわれています。

もはや糞をするために

食べているのではと思うほど。

 

 

 

非常に仲間意識が強く

家族単位で行動する彼ら。

仲間が亡くなってしまった際には

体をさすったり、

かつて誰かが亡くなった場所を訪ね、

“死を悼む”行動をとるのだとか。

 

 

 

 

 

 

水中で身を寄せ合っているのは“カバ”。

カバ科カバ属カバ種のカバです。

 

 

 

夜中に陸地で草を食べる以外

すべての行動を水中で行うというカバ。

すべての行動といっても

この人たち正直何もしてないです。

数分間見てたけど

まったく動きなし。

 

 

 

“アフリカで最も人を襲う動物”

というのは決して間違いではなく、

テリトリーを侵すものは

容赦なく攻撃する獰猛な面も。

なので食べるために

人を狙うというわけではないです。

 

 

 

 

 

 

そして、言わずと知れた百獣の王“ライオン”。

1週間のうち1度も見ることが出来ないこともあるほど

遭遇確率の低いライオンに出会うことが出来ました。

(メスのみですが…)

 

 

 

サバンナの食物連鎖の

頂点に君臨するライオン。

この時も遠くのバッファローの群れを

じっとにらみつけており、

ゆっくりと近づくジープの方には

見向きもしませんでした。

 

 

 

相当なエネルギーを要する

ライオンたちの狩り。

夜に行われるのが主であるため

昼間の彼らは木の下で

のんびり過ごし、

1日に16時間も寝るとか。

 

 

 

 

 

 

 

すべての生き物にとって不可欠であるのが“水”。

ここサバンナでも動物たちのドラマが見られるのは

やはり水辺でのこと。

 

 

 

まず最も体の大きなゾウの家族が

やって来ました。

のんびり水を飲んだり

体に浴びせたり。

余裕に溢れたその姿には

威厳すら感じてしまいます。

 

 

 

ゾウが飲み終えようとするころ、

後ろで様子をうかがっていた

バッファローの群れが

水の中に突入していきます。

大きなゾウ達より先に飲むわけ

にはいかないみたいです。

 

 

 

そしてバッファローの群れが

引き上げると、

数十分にも及び後ろで待っていた

臆病なシマウマたちが

警戒しつつ恐る恐る水を飲み始めます。

水辺でわかる動物たちの序列。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると突然連絡を受け

ジープを走らせるガイドのエドガーさん。

 

水辺へむかうバッファローの群れが

ライオンに襲われたとのこと!

 

 

 

到着すると

そこには1頭のバッファローの亡骸が…。

 

残念ながらライオンが獲物を仕留める瞬間に

立ち会うことはできませんでした。

 

そもそも成功率20~30%で

基本的に夜に行われるライオンたちの狩り。

その瞬間を目の当たりにするには

よほどの幸運が必要なようです。

 

 

 

体力を消耗したライオンは

食事の前に体を休ませるそう。

おそらく木陰でこの亡骸を

見守っているはず。

近づくと襲われて

ガブリッといかれちゃいます。

 

 

 

 

 

 

当然、この屍肉を人間が処理するということはなく

すべてが野生動物たちの血となり骨となるワケです。

 

 

国立公園として管理されているミクミのサバンナですが、

あくまでも自然環境を維持するために

人間活動を制限したり、保全活動をある程度おこなう

というだけで

人間が動物を保護したり、エサをあげたりということは

全く行われていません。

 

 

 

 

 

 

 

 

草木が風に揺れ、動物たちが水を飲む

穏やかな景色。

 

しかし次の瞬間には

血にまみれた大きな亡骸がそこに転がっている

という事実に、

サバンナで日々繰り広げられる過酷な命のやり取りと

それを生き抜く動物たちの逞しさを

感じることができました。

 

 

 

金銭的な理由で

一度は断念しかけたサファリツアー。

たとえ高額な金額を費やしても

それに値するとても貴重な体験になることは

間違いありません。

さあ、あなたもサバンナの旅へ出てみませんか!

(宣伝 ↑)

 

 

 

自転車サファリ

2019.09.27

【483日目 19,995km】

 

山間のオフロードやペダルトラブルなどを切り抜けて

モロゴロに到着。

ここから“ミクミ”という村に向かうのですが

その道中にはいよいよアフリカの醍醐味

野生動物たちとの出会いが待っています。

 

 

 

主要道路なので道はとにかく綺麗。

朝から気持ちよく走り始めます。

 

 

 

タンザニアは山の国。

「これからの時期は暑くなるのか?」と

現地の人に尋ねるのですが、

地域によって標高が違いすぎて

一概に言えないそうです。

 

 

 

 

車の状況をうかがいつつ

牛を追いやり道路を渡る

マサイ族の皆さん。

今まででもっとも

牛をみた国かもしれない。

 

 

 

 

 

 

「サンガサンガ」

地名がユニークで面白いのは

相変わらず。

どこまで行っても田舎で、

数え切れないほどの村が

点在してます。

 

 

 

 

 

 

昼には小さな村で休憩。

前日まで2日休んでいたからか

日中の暑さで少しフラフラ。

体力維持の秘訣は

とにかく食うこと!

 

 

 

 

ごはんてんこ盛り。

黄色いのはキャベツの煮物です。

お椀には豆。

食物繊維とたんぱく質は

問題なし。

 

 

 

 

昼からももう少し走って

この日は50kmほど。

翌日の動物に備えて

早めにチェックインすることにします。

 

 

 

 

 

安定の安さで¥500。

小さな村なので

のんびり休めるかと思いきや、

朝までブンブンと鳴っていた

発電機の音。

耳栓して何とか寝付きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モロゴロ出発2日目。

いよいよ動物たちに会えるこの日は、

朝から元気なトラックの運ちゃんたちが

お見送りしてくれました。

 

 

 

出発からわずか5kmのところに

こちらの看板。

 

「ミクミ国立公園」という野生動物保護区の

敷地内を道路が貫いており、

ここから50kmほどにわたって

野生動物たちをタダで見ることが出来るんです。

 

お金の持ち合わせがなく

豪華なサファリツアーに参加できない僕には

ピッタリの場所。

言うなれば“自転車サファリ”です。

 

 

 

トラックやバスも往来する

こちらの道路。

動物を轢いてしまうと

罰金が発生してしまうようです。

気をつけて進も…。

 

 

 

 

 

 

 

走行開始から10kmほど。

なかなか動物が現れないと思いきや

目の前を1匹のヒヒが

横切っていきます。

そして茂みの中へ。

 

 

 

 

ヒヒを追いかけた茂みの向こうの

開けた場所には沼地が。

渇いたサバンナの

オアシスになっているようです。

 

 

 

 

 

そして、水際に集まっていたのは

たくさんのヒヒ(バブーン)たち。

真っ赤なお尻をさらして

のんびりリラックスモードの様です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び道路に戻ると

ひたすらまっすぐ進んでいく道路。

動物たちは素早いうえに見えにくいので

ゆっくりと進んでいきます。

 

 

 

すばしっこくてなかなか

カメラに収めることが出来ないのは

インパラ。

保護色で見えにくいですが

シカの様な見た目の

牛の仲間です。

 

 

 

またしても罰金の看板。

バッファローを轢いたら

およそ20万円。

インパラが4万に

ヒヒが1万。

ヒヒ安いな…。

 

 

 

しばらく動物が出てこずに

ボーっと走っていると、

道路脇わずか2mのところにキリンが!

びっくりして「わぁっ!」と叫んだら

奥の方に逃げちゃいました。

しかし、こっちを見つめてくる。

 

 

 

キリンとの出会いに興奮していたら

大きな金属片が刺さってパンク。

何もこんなところで…、

ライオン襲ってきませんように。

 

 

 

 

 

タイヤを直していざ走行再開と

思ったら、

またしてもすぐそこにキリンが!

怖くないのか全然逃げずに

こっちを見つめてきます。

耳ピクピク。

 

 

 

さらに進むと

シマウマが数匹!

しかもこちらを見つめてきます。

ただただじーっと見つめてきます。

こんなおしゃれな柄の奴が

自然界にホントにいるんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

30kmほどのところで

ミクミ国立公園のゲートに到着。

この先には野生動物がうようよいます。

 

いちおう自転車のまま受付の覗いてみると、

「車じゃないと入れないにきまってんじゃん、ダメダメ」

当たり前です。

 

 

 

 

トヨタのランドクルーザー。

これでサバンナを駆けたら

気持ち良いだろうなぁ。

数日間のサファリで

5万円以上が相場らしいので

やむなく断念です。

 

 

 

 

 

 

はい、また罰金。

ハイエナ6万円の

シマウマが12万。

ゾウはなんと150万円!

というかやっぱりゾウも

見れるのか…!

 

 

 

 

 

 

 

 

見えにくいですが

木の下にいるキリンと

草原を駆けるインパラ。

やっぱり野生動物たち

パッと見には目立たない柄なんですね。

 

 

 

そして、またしてもヒヒ。

何かを加えてます。

猿ってこっちに寄ってくる

イメージでしたが

ここのヒヒたちはすぐ逃げていきます。

怖いのか。

 

 

 

ゆっくり3時間ほど走ると

動物ゾーンは終了。

ゾウもバッファローにも

会えなかったけど、

キリンとシマウマ見れたので

良しとします。

 

 

 

 

 

 

この日は

公園を抜けたミクミの村で1泊。

 

見たい動物すべては見れなかったけど

これは運だけに仕方ないなと、

夜には豚肉と揚げバナナを食べている最中

なんと思わぬ展開に…!

 

 

 

ペダルが…

2019.09.24

【479日目 19,874km】

 

コログウェからモロゴロを目指し、

走行中。

オフロードに悪戦苦闘です。

 

 

 

コログウェ出発3日目。

ニゲロの村を発つと

あいかわらずののどかな風景。

小さな集落があちこちに点在しています。

 

 

 

前日までに比べ

よりうっそうと緑が茂る

このあたり。

山というよりジャングルを

進んでいるかのよう。

 

 

 

 

田舎とはいえ、

小さな食堂を備えている集落が

多いから助かります。

パッと見には分からない食堂を

何となく

見抜けるようになってきました。

 

 

 

主食であるお米の付け合わせには

ホウレン草、豆、ヤギ肉の煮物。

これに果物も食べているので

割と栄養はしっかり摂れてると

思います。

 

 

 

 

前の日にオフロードを走り始めて

アップダウンが

絶えず続いているという状況。

数kmしか走っていないのに

かなり疲労が溜まってしまいます。

 

 

 

 

赤土の道が

固く踏みしめられているのが

まだ救い。

タイヤが埋まらないので

比較的スムーズに走れています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると走行中に突然、

左側のペダルが“ポロッ”と取れてしまう

アクシデント発生!

 

若干、違和感を感じていたものの

まさか外れてしまうとは…。

 

 

 

幸い、数十m進んだところに

路上自転車修理屋さんがありました。

ママチャリが普及しているタンザニア。

自転車修理屋さんがたくさんあるんです。

事情を説明すると

数人がかりで対応してくれました。

 

 

 

原因を探りつつ

ペダルとにらめっこ。

パンクやギア関連のアクシデントは

想定してるけども

まさかペダルが取れるとは…

 

 

 

 

残念ながら根元の方が破損しており

修理は不可能。

2万km達成目前にして

左のペダルはお役御免に。

ここまでありがとうございました。

代わりにママチャリ用のペダルを装着。

 

 

 

 

 

 

 

 

ペダル交換から3kmほど走ったところ。

思いもよらぬとき突然、

アスファルトの舗装路が現れました!

 

 

前日から未舗装路を走ること100km弱。

この時の嬉しさといったら…。

 

“道のありがたみを知っている者は

道のないところを歩いた者だけだ”

-大島亮吉

­

­

­

­

 

 

 

 

快適な舗装路を滑るようにして

気持ちよく走ること

20kmあまり。

この日の目的地

「ムヴォメロ」に到着。

 

 

 

 

ベッドサイズが大きいのと

タオルが付いてるのは

タンザニアの基準みたいです。

宿のコスパはこれまでの国で

1番良いんではないだろうか。

お湯でないけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コログウェ出発4日目。

この日の行程はほとんど起伏がなく

もちろん綺麗にアスファルトで舗装された道。

 

 

 

しばらく走ると

大きな幹線道路に合流。

向かうのは

東側(写真左)の町

「モロゴロ」。

 

 

 

 

アフリカに来て

1番多く見ているのは

牛かヤギ。

家畜ものんびりしてていいんだけど

そろそろ野生動物が見たいぞ。

 

 

 

 

路肩が狭くて

ちょっと走りづらい…。

しかしタンザニアのバスやトラックなど

の大型車両。

こちらに気づいて

しっかり避けてくれる印象。

 

 

 

 

 

 

 

 

昼は道路わきの村で休憩。

食事については

安くてどこでも食べられるという点で

非常に旅がしやすいです。

 

 

 

まあ、メニューは

変わり映えしないんですが。

それでも自転車で常に疲れていると

なんでもがっついて食べてしまいます。

 

 

 

 

 

さらに午後からもうひと踏ん張り。

オフロードを走りぬいた疲れを

引き摺りながら

何とか進んでいきます。

もうすぐで休める…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして到着しました「モロゴロ」。

 

この町でひと休みした後は

ついに、

野生動物たちに会いに行きます!

 

 

 

CATEGORIES

PAGE TOP