プエルトモント到着

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【311日目 17,426km】

 

 

チリの首都サンティアゴから

南部の都市「プエルトモント」を目指す1,000kmの旅。

途中の街テムコでは思いのほか疲れが溜まっていたことから

2日間も休んでしまいました。

 

ここからプエルトモントまでは350km。

これまでのペースで進めれば3日間で到着できるはず。

 

 

 

テムコ到着前から起伏が

増えてはいたけども、

どうやらここからも

ずっとまっ平らということは

ないみたい。

時に踏んばりながら上り坂を進む。

 

 

 

1日1杯のモテは

やっぱり欠かせません。

たまに甘すぎたりして

微妙な時もあるからこそ

当たりの時の喜びがあります。

手作りならではの面白さ。

 

 

 

ひたすら高速道路を走って

道路脇の食堂でひと休みという

パターンは、

サンティアゴからずっと。

テムコ以降、山が多いからか

おしゃれなログハウス調が増えてきた。

 

 

 

ホットドッグが千円ほどするけど

他に選択肢が無くやむを得ず注文。

やってきたのは

肘から指の先まであるような

長いホットドッグでした。

味は普通だけど、食べ応えは抜群。

 

 

 

暑さはそれほどでもないけど

坂が予想以上に多いことで

かなり疲れてしまう。

ここまでの道がスムーズすぎただけに

なかなかスピードに乗れないのが

もどかしい…。

 

 

 

休憩に寄ったガソリンスタンドで

自転車に興味を持ってくれた

ご家族が、

「何でも買ってあげる!」

と何とも嬉しいお言葉をくれました。

優しさは遠慮なく受け取るスタイル。

 

 

 

バイク乗りである旦那さんは

特に感心してくれます。

これから向かう南部にお住まいなので

細かい情報もお聞きできました。

“ファブロ&パトリシアさん”

本当にありがとう!

 

 

 

 

 

予定通りの120kmを走り切った6時過ぎ。

橋から見えた河原に向かうと

BBQを楽しむ家族に声を掛けられました。

夏休み中ということで、

こんな人たちがそこらじゅうにいるんです。

 

「俺たちもう帰るから、ココにテント張りなよ!

あと肉もパンも食べて食べて。

ジュースもこれ飲んで!」

 

 

 

嵐のように家族が去った後

無事テントを設置。

BBQの余りをごちそうになったことで

お腹もいっぱい。

自炊の手間も省けました。

ゆっくり休めそうだ。

 

 

夜中1時頃、

「ガサガサ。バキバキ」という音で目が覚めました。

テントのすぐ傍には“フンフン”ととても荒い鼻息。

しばらくすると謎の生き物は去っていきました。

たぶん豚じゃないかと思うのですが、何だったんだろう…。

 

 

 

 

 

 

 

 

テムコ出発2日目。

サンティアゴを発ってから朝晩の寒暖差は大きかったのですが

テムコ以降は一段と朝が冷え込むようになりました。

着る服に迷いながらもテントを片付けて今日も出発。

 

 

 

今日もアップダウンが大きく

思ったほどには

スムーズに進めそうにない。

頻繁に休みをとりつつ

ゆっくりでも

前に進んでいきます。

 

 

 

スープや海鮮が美味しいチリ料理だけど

国民食でもあるホットドッグは

本当に普通。

でも¥300だから食べる。

アボカドペーストがのってるのが

特徴です。

 

 

 

 

 

引き続き起伏の多い道を進み続けた午後3時。

朝から70kmほど走ったところで

「今日はもうしんどい!」と走るのが嫌になりました。

 

こんなことも珍しいんですが、

平坦な道が続くだろうという勝手な見込んでたことが

仇になってしまいました。

 

 

そのままダラダラ進んだ先にサービスエリアを発見。

まだ時間的には走れるけど

今日はここまでとすることに。

 

 

 

嬉しいことに一画が

“ピクニックエリア”になっており

芝生にテーブルが設置されていました。

しかも温水シャワーも完備。

“あぁ、ここまでにしといて良かった”

のんびり休憩です。

 

 

 

夕食はエンパナダ。

メキシコからずっと売られてた食べ物だけど

チリでやっと

その美味しさに気付きました。

というよりチリのエンパナダは

他の国より絶対美味しいです。

 

 

 

 

 

 

 

テムコ出発3日目、

昨夜ちょっと遊んだ犬が朝テントにすり寄ってきました。

しかたないから15分ほど撫でてじゃれあう。

犬がいるだけでテント泊が数倍充実します。

 

 

 

これまで内陸を走っていたのが

南部の海が近づいていることで

明らかに風が強くなっています。

それも南から北に吹き上げるので

ほぼ向かい風。

強くペダルを踏んでも時速15km。

 

 

 

チリ入国以来お世話になっている

ガソリンスタンド“COPEC”。

Shellもあるけどこちらの方が

WiFiが安定しており

充電しながらスマホをいじるのが

お決まりになってます。

 

 

 

午後になっても風は止まず。

アタカマ砂漠の強風ほどじゃないけど

止むことなく延々と吹き続けます。

この風の様子だと

どのみちテムコから3日間で

到着するのは無理だったろうな。

 

 

 

 

 

 

今日は「チフィン」という集落にてテント泊。

ここ数日、山が増えたと同時に川も増えました。

橋をいくつも通過するので

そこから良い野宿場を探すのが楽しい。

 

 

 

そしてまたエンパナダ。

両手に収まるほどで

そんなに大きくはないけど、

具がぎっしり詰まってるので

一つで腹八分目までは満たされます。

残りの二分は節約のため我慢。

 

 

 

そのエンパナダを狙ってるのが犬。

チリに限らず南米は犬だらけです。

仕方ないから切れ端をちょっとあげると

上目遣いで

「もっと…」って見つめてくるんです。

あぁ、日本連れて帰りたい。

 

 

 

 

 

 

 

テムコ出発4日目。

朝から厚い雲が広がるうえに風が吹くものだから

いつもより寒いです。

 

 

 

空は徐々に晴れてきたけれど

向かい風はなかなかやまず。

重いばかりのペダルを踏んでも

さほどスピードにも乗れない。

海が近いことを感じながらも

苦戦しながらゆっくり進みます。

 

 

 

昼過ぎ14時頃。

緩やかながらも長い坂を上ると

高速の料金所が見えました。

いつものように

ゲートを通過する自動車の横を

しれっと抜けてゆく。

 

 

 

ゲートを越えた先の

下り坂を滑り降りていくと

向こうには青くキラキラ輝く

海面が見えています。

手前にはたくさんのビルも建ち

道路には多くの車が行き交う。

 

 

 

 

 

 

ということで到着しました、「プエルトモント」。

首都サンティアゴから走行日数にして10日間、

高速道路をひたすら南に下ること1,000km。

 

予想を上回る大都市に驚きつつも

まずは宿探し。

いよいよ迎える旅の最終章に備え

ここでしばらく英気を養います。