首都サンティアゴを目指す②

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【291日目 15,826km】

 

 

チリの首都サンティアゴを目指しアタカマ砂漠を南下中。

チャニャラルという海辺の町を出発してから、

走り続けて4日目です。

 

道路脇の食堂で夜を明かし、

今日も強風の吹き始める前にテントを片付け走り始める。

サンティアゴまではおよそ700kmほど。

 

 

 

高速道路の路肩を走るばかりで

なかなか変わった景色も無いのが

アタカマ旅の寂しい所。

大きな街もそれほどなく

疲れはするものの

淡々と日々進んでます。

 

 

 

この日はかなり上り坂の多い行程。

傾斜は決して急ではないものの、

どこまでも続く上り坂を

ゆっくりゆっくりと漕いでいきます。

そして、午後は雲一つない青空が

果てしなく広がる。

 

 

 

世界を巡るサイクリストの間でも

見所の少ないアタカマ砂漠は

バスなどでスキップする人も居るよう。

でもせっかくだから

地続きで旅を進めていきたい、と

せっせとペダルを漕いでるワケです。

 

 

 

夕方には大きな峠に差し掛かり

ここから一気にくだっていく。

風も強いので

どこでも野宿が出来るわけでは

ありません。

目指す場所までは何とか進まねば。

 

 

 

夜7時前に予定していた食堂に到着。

例のごとく、

テントのお願いをするため

まずは先に食事を済ませます。

魚のフライの身がほわっほわで

レモンを絞ると美味しい。

 

 

 

ウェイトレスさんに確認し

無事テントを張れることに。

ちなみに8時半でこの明るさです。

9時過ぎるまで暗くはなりません。

やっぱりチリの時刻設定は

間違ってると思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

チャニャラル出発5日目。

今日はいつにも増して朝の雲が厚い。

それによって気温も低い。

ジャケットを着こんで坂をくだっていきます。

 

 

 

風と戦い続けているからか、

連続走行5日目にもなると

疲れがどっと出てきました。

いつもはこんなことないのに

砂漠で水を節約していることも

関係あるのかしら。

 

 

 

道路脇の食堂で早めのランチ。

ビフテキはこのあたりの定番ですが

どこで食べても肉が固い。

隣国アルゼンチンの牛肉は

世界的に評価が高いので

今から楽しみです。

 

 

 

昼を過ぎて晴れだした頃に

数日振りの太平洋を拝みました。

日によってはそれほど

気温が上がらないからか

遠くのビーチには

海水浴客の姿は見えません。

 

 

 

海を眺めてのんびり走ろうにも

海岸には崖が多く

道路も常にアップダウン。

疲労の蓄積もあって

途中からはペダルを漕ぐ元気も無く

押しながら進んでいきました。

 

 

 

 

 

 

そして、午後3時。

チャニャラルの町から5日間の走行を経て

「ラ・セレナ」という街に到着しました。

 

サンティアゴまでの中継地点ということで

ここでひと休みしていくことに。

 

 

 

早速、宿を訪ね歩くと

祝日と重なったようでどこも満室。

「宝石の道」走破した後の

サンペドロを思い出します。

7軒目でようやく空き室を見つけ

ベッドにダイブ。

 

 

 

 

 

 

 

 

人口20万人にも達する“ラ・セレナ”の街。

チリ入国3週間目にしてようやく

“街”といえるような街に着いた気がします。

 

海辺の観光地であると同時に

チリ北部では大きな経済都市でもあるそう。

とはいいつつも、外国人がわざわざ立ち寄るほど

有名な観光スポットがあるわけでもないので

のんびり雰囲気だけ味わってみることに。

 

 

 

入植したスペイン人によって

作られた街の歴史は500年ほどで

チリ国内では2番目に古い街だそう。

街の規模にしては多い

29もの教会が点在するのも

ラ・セレナの特徴です。

 

 

 

街のシンボルとなっているのは。

ビーチにある灯台。

特に古い歴史があるわけでもないけど

シンプルなデザインの建築が

遠くからでも目を惹きます。

白い壁面が青空にマッチ。

 

 

 

ビーチが少し奥まった

湾になっていることから

ここではたくさんの人が泳いでいました。

どうにも小石が多くて、

白い砂が続く気持ちの良いビーチ

というわけではないですけど…。

 

 

 

到着翌日のランチに向かったのは

南米大陸では初めてとなる

マクドナルド。

ペルー、ボリビアでは見かけませんでした。

ただ街に着いてすぐに向かうのが

マックとは、我ながら寂しい…。

 

 

 

セットにナゲットを付けると

¥1,500ほどに。

チリ独自のバーガーもあったけど

それらはセットで¥2,000ほど。

チリの物価は往々にして

日本よりも高いです。

 

 

 

 

 

 

もちろんせっかくなので

チリならではのグルメも堪能しようと

リサーチをして

宿の近くのレストランにやって来ました。

ついにチリの食文化を

たっぷり満喫する時が来た。

 

 

 

 

それがこちらの「コンプレト」。

パンにソーセージを挟み、刻みタマネギとトマトを加え

最後にドンとワカモレ(アボカド)とマヨネーズを塗りたくった

チリ版“ホットドッグ”です。

 

これまでもホットドッグの屋台はよく見たのですが、

ネットで調べたところ、まさかコレがチリグルメの一つでした。

 

「え?これ名物なの??」と思いつつも注文。

気になるお味はというと、もうただのホットドッグ。

 

そして、南米のマヨネーズって酸味が全然なくて、

“もったり”とした味なんです。

さらに中のソーセージも美味しいかと言われるとそうでもなく

加工肉感がすごくて、肉汁は一滴も溢れません。

うーん…。

 

 

 

 

 

 

砂漠走行中に期待していたのが

街でのグルメだっただけに、

さすがにホットドッグでは

満足するはずもなく。

街の中心にある市場の周辺で

さらなるグルメを探し求めます。

 

 

 

 

強引な客引きに負けて入ったレストランで注文したのは

「パイラマリーナ」。

熱々の土鍋(パイラ)に注がれているのは海鮮スープ。

煮えたぎっているのでテーブルに置かれてすぐだと

スープ全体が泡を吹いています。

 

 

 

少し冷めた頃を見計らって

一口食べた瞬間、

口いっぱいに広がる貝の旨味。

スープを飲みすすめると

これでもかとゴロゴロ

貝やエビが姿を現します。

 

 

 

何度スプーンですくっても飽きることない

豊かな海の味。

気が付けば夢中で食べ、あっという間に完食してしまいました。

 

これだけふんだんに海産物が使われているので

当然値段はそれなりですが…。(1杯¥2,000!)

 

あまりにも美味しかったので

チリ滞在中はリピート確定です。

あぁ、美味しかった。