首都ラパス

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【247日目 13,318km】

 

 

ボリビア入国2日目。

この時、すぐ後ろに世界遺産があることも知らず

首都ラパスを目指して進み始めます。

 

 

 

目指すラパスは

今日の出発地点から60km、

国境からはわずか

100kmの地点にあり

昼過ぎには到着できそう。

そこでしばらくゆっくりする予定。

 

 

 

集落にて早めのランチ。

マカロニパスタの上に乗っている

卵焼きのようなものは

実はチーズなんです。

塩気の強いしょっぱいものは

ペルーでもよく食べられていました。

 

 

 

街が近づくにつれ

緩やかながらも

上り坂になってくると同時に

風も吹いてきました。

ペダルを踏み込んでも

思うほどには進めない。

 

 

 

気が付けば徐々に建物が増え

ラパスの都市圏に

入って来たようです。

大都市だというのに

道は綺麗に舗装されておらず

かなり走りにくい。

 

 

 

放射状に広がるラパスの

核心部に近づくにつれ

車も建物もどんどん増えていく。

クラクションにイライラするけど

冷静さを失わずに

ゆっくりゆっくり。

 

 

 

途中では市場が開かれており

押しながら進むことに。

“泥棒市場”と呼ばれ

日用品から自動車パーツまで

どこかから盗んできたかのように

何でも売っているようです。

 

 

 

 

 

 

そしてようやく、

ラパス全体を見下ろす地点に到着。

昼過ぎの到着予定が気づけば夕方5時前になっていました。

 

すり鉢状に家々が広がるのがラパスの特徴。

標高4,000mの外縁から中心部へは標高500mも

下らなければなりません。

 

この時間から混雑した中心部に移動して

そこから宿を探そうものなら、

間違いなく日が暮れてトラブルに見舞われる気がするので

今日は外縁部分に宿を取ることに。

 

 

 

意外にすんなりホテルが見つかり

すぐにチェックイン。

個室で¥1,700と

まぁまぁ割安。

中心部ほど値段は跳ね上がり

個室なんておそらく取れないはず。

 

 

 

 

 

 

 

翌朝。

荷物をまとめて向かったのはこちら、

ロープウェイの駅。

 

高低差の激しいラパスの街では

市民の交通手段としてロープウェイが利用されているんです。

街はごみごみしてるけどここだけ近代的。

 

 

 

サイクリストにも嬉しいのが

自転車を乗せられる点。

通常乗車券(¥100)に加え

荷物と自転車分ということで

¥300掛かってしまいました。

でも貴重な経験だから乗っておきたかった。

 

 

 

A地点とB地点を

結ぶのみの単線ではなく、

いくつもの路線が市内の

あちこちに伸びています。

この時も初めて、ロープウェイの

乗り継ぎを経験しました。

 

 

 

ほぼ全面ガラス張りのゴンドラからは

まるで鳥になったように

ラパスの景観を楽しむことが出来ます。

 

遠くまで広がる都市空間は圧巻。

足元を見下ろすとヒヤッとするほど空高くを

程よいスピードで滑り降りる、

まさに空中散歩。

 

 

 

中心部に下りるなり

昨夜予約しておいたゲストハウスへ。

大きなリュックを背負った

各国からのバックパッカー達が沢山。

相部屋で¥900ほどと

かなりお安いです。

 

 

 

宿に着くと

洗濯、買い物、写真整理、ブログ

などやるべきことを効率的に

消化していきます。

昔は相部屋好きだったけど

自転車旅においては個室の方が良い。

 

 

 

 

 

 

 

片付けが落ち着いたら市内の散策へ。

ペルーと同じくコロニアル調の建築が目立つ「ラパス」。

 

100年以上前に政治闘争の末、

古都スクレから国政機能は移ったものの

今も憲法上の首都はスクレとなっているため、

国会議事堂などが集約されたラパスは

“事実上の首都”と言われています。

 

 

ロープウェイから見下ろすと

視界いっぱいに広がる都市も、

人口は意外にコンパクトで75万人。

そもそもボリビアの全人口が

1200万人ほどなので

やはり南米の中でも小さな国です。

 

 

 

すり鉢の底にあたる中心部までくれば

平地が広がると思いきや

どこを歩いても坂、坂、坂。

山の急斜面に発展した街だという

ことがよく分かります。

歩くのが一苦労。

 

 

食べ物や服装など文化圏としては

ペルーと重なる部分が多いものの、

街の雰囲気はより雑多。

どこにいても上を見上げると

複雑に絡んだ電線が。

溢れる“途上国感”。

 

 

 

 

 

 

街を散策していて印象的なのは

やはり空を移動するロープウェイ。

レンガ造りの伝統的な家々の上を

近代的な交通機関が行き交う様子は

これまでに見たことがありません。

 

 

 

普段は自転車で地を這うように

移動してばかりなので、

空からの視点はホントに新鮮。

場所によっては

見下ろす高さが怖いけど

滞在中は何度も乗ってしまいました。

 

 

 

そしてラパスの見所は、その夜景。

標高4,000mの世界一高い首都に灯る光が

遠くの山麓まで続く様はまるで河のよう。

 

うっすらと向こうに見える

6000m級の霊峰イリマニ山にも

神々しさを感じます。

 

 

 

 

 

 

旅行者を惹きつける強烈な見所はそれほどないラパス。

地元の人たちが利用する活気ある市場なども

散策しつつ、のんびり過ごしました。

 

ただこれから進むボリビアの道には

自然が織りなす圧倒的な絶景が数々待っております。

都会のバカンスを終えたら、いよいよ南へ!