35ヵ国目・ボリビア

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【246日目 13,252km】

 

 

ペルー最後の都市プーノでの滞在を終えると

次なる国ボリビアに向けて走り始めます。

出発の朝は市場をやっていて宿の前が出店と人だらけ、

まともに漕げない。

 

 

目指す国境はわずか150kmほど。

明日には越えられるだろう。

山との格闘ばかりだったペルーも

結局クスコ以降は

わりと平坦な道ばかりで

最後までのんびり進めそう。

 

 

 

雨季ということで心配していた道中も

ひどく降られたのは一回だけ。

日本の梅雨のように

朝から晩までずっと雨

なんてことが無いのが助かる

南米の降り方。

 

 

 

プーノを出てからというものの

交通量がそれなりにあって

しかも路肩も狭いので

落ち着かず後ろを気にしている状態。

大きい街があるワケじゃないけど

家屋も絶え間なく点在してます。

 

 

 

 夕方5時過ぎに

“ポマタ”という集落に到着。

晩御飯はチチカカ湖で

獲れたばかりのトゥルーチャ(マス)。

料理法が“揚げる”しかないのが

寂しいけど、美味しいです。

 

 

 

湖畔の原っぱが安全だよ、

という地元の方のアドバイスに従って

テントを張ることに。

まだ標高4,000mの高さだけど

夜中も寒くならないのが不思議。

気持ち良く眠れました。

 

 

 

 

 

 

 

プーノ出発2日目。

パッとしない曇り空の下、

いよいよ国境に向けてラストスパートです。

 

 

 

ふと道路の横に掲げられた

カカシにびっくり。

人間のカタチすぎて

ほんとに一瞬ドキッとしました。

もっとコミカルで可愛らしく

作って欲しい…。

 

 

 

雨も風もなく

穏やかすぎて淡泊に感じるほど

何もない道が続きます。

山の向こうには

次なる国が待ってると思えば

ちょっと興奮してくる。

 

 

 

 

 

そしてこの日の出発から40kmあまり走った所で

国境の街“デサグアデロ”に到着。

一か月あまりにおよんだペルーの旅もここで終わりです。

 

 

 

まだ昼には早いけど

ペルー硬貨を使い切るためにも

屋台にて食事を。

最後のメニューは魚のマリネ

“セビーチェ”となりました。

さっぽりとして美味しい。

 

 

 

そして遂に越境の時。

ゲートの横に出入国審査の事務所があり

まずそこでスタンプをもらいます。

行列もなくパスポートを見せて

3分もかからず

あっという間に手続き終了。

 

 

 

両国の間にはチチカカ湖へそそぐ

川が流れており、これが

そのまま国境になっています。

人の行き来がかなり多いようで

緊張感もありません。

ワクワクしながらゆっくり渡る。

 

 

 

 

 

橋の向こう側のゲートをくぐれば遂にボリビア突入。

ペルー出国時と同じようにパスポート手続きがありますが

こちらも滞在予定など簡単な質問に答えて3分で終了。

日本のパスポートだと30日までビザ無しで滞在可能です。

 

 

 

旅を通じて35ヵ国目となるボリビア。

ペルー、ブラジル、アルゼンチンなど

南米を代表する国々に囲まれつつ

若干地味な印象があるかもしれないけど、

世界を巡る旅のなかでも

最高の絶景に出会える予感がする国なんです。

 

 

 

 

 

 

国境を越えるとまずは両替。

ソル(ペルー)から

ボリビアーノへ換金するのですが、

おばちゃんの提示する金額が

どうにも計算と合わない。

僕が得をしてしまうのが逆に怪しい…。

 

 

これは後日分かったのですが、

南米でも決して経済力の強くないボリビア。

自国通貨ボリビアーノに対する信頼が低いらしく

隣国ペルーのソルを持ち込むと公式レート以上の価格で

換金してもらえることが多いのだとか。

事前に分かってればもっとソルをおろしといたのに…。

 

 

 

首都(実質)のラパスまでは

100kmあまり。

明日には余裕をもって

到着できる距離。

まだ時間も早いので今日のうちに

少しでも距離を縮めておきます。

 

 

 

国が越えるたびに毎度

思わされるけど

国境が変わっても景色なんて

ガラッと変わるもんじゃないです。

湖の畔の平原は

どこまでも果てしなく続いている。

 

 

 

一時間走ったところで集落へ。

セビーチェだけじゃ足りないので

食堂に駆け込みました。

出てきたのはペルーと変わらない

トゥルーチャ(マス)。

景色も一緒なら食事も一緒。

 

 

ヒヤッとしたのが

たむろする町中の野良犬の数。

ここまで集まると迫力がある。

でも、ワンワン吠えてくるのって

縄張り意識の強い

飼い犬の方ですけどね。

 

 

 

越境後にはっきりと

変わったのが道路事情。

アスファルトが波打って

まぁ漕ぎにくい。

アフリカでも感じたけど

経済力は道路に出ます。

 

 

 

午後3時に「ティワナク」という

小さな町に到着。

まだ漕げるけど、明日には

余裕を持って首都に着けるし

“キャンピング”と書かれた看板に誘われ

今日はここまでとすることに。

 

 

敷地内のテント泊が¥600。

ペルーからは宿も安いから

さほどお得でもないけど

温水シャワーを浴びれたから

よしとする。

 

 

 

「ルイスさん」という男性に

中へと導かれると、

ただのキャンプ場ではなく

近辺の発掘品を展示する資料館

だということがわかりました。

骨や石器など様々な展示品。

 

 

日がくれた頃に町の中心にある食堂へ。

出てきたのはシンプルに

豚を焼いたもの。

牛もあったけど

自転車で疲れた後には

豚が体に染み渡るんです。

 

 

 

 

 

翌朝、出発前に撮影させてもらった

ルイスさん(右)と共同オーナーのオウグスティンさん(左)。

 

実は後日、首都に着いてから衝撃の事実を知ったのですが

この町には世界遺産にも登録される

古代ティワナクの遺跡があったそう。

 

「いやルイスさん、教えてよ!」と思いつつも

自分の予習不足を嘆いたのでした。