一カ月振りの再会

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【179日目 10,124km】

 

 

3日間の滞在を終え、

メキシコシティからさらに南下します。

滞在中もずっと天気は良くなかったけれど

出発の時もやっぱり曇り。

 

 

 

騒がしい朝のメキシコシティを

走ってゆきます。

ただ大都市の割に

高いビル群が無いからか

窮屈な印象がありません。

“都会っぽさ”において東京は別格。

 

 

 

連日の雨もあり

冠水しきっている道も。

余儀なく遠回りをします。

宿のシャワーの威力が弱いのも

しょっちゅうで、メキシコの

水回りは大変みたいです。

 

 

 

到着するときはワクワクしてるから

まだしも、大都市を出ていくのって

かなりストレスが大きいです。

道路は複雑だし、車は溢れ返ってるし。

ゆっくり道を確認してると

後ろからクラクションを鳴らされる。

 

 

 

曇っているから

写真では分かりにくいですが、

先に見える街のスモッグが濃い。

メキシコシティは盆地のため

大気汚染の進行が酷いそうです。

息を止めたくなるような景色。

 

 

 

40kmあまりを走るのに

5時間も掛かってしまった。

道路脇のお店でタコス休憩。

陶器もおしゃれなメキシコ。

こういうのも一緒に

日本に送ればよかった。

 

 

 

少し休んでると

雨がひどくなりました。

「イスタパルカ」という街で、

まだ15時だけどホテルを探して

チェックイン。

すぐ見つかったのでラッキー。

 

 

 

¥2,000なのにすごく綺麗な宿。

お湯も勢いよく出るし

Wi-Fiも絶好調。

なぜかコンセントが

床から2mくらいの天井付近に

しかないこと以外完璧です。

 

 

 

近くの中華レストランで

テイクアウト。

メキシコの中華レストランは、

メキシコ人によって

営業されてることが多いです。

国民食として受け入れられているよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

メキシコシティ出発2日目。

ギリギリ雨は降っていないというような重い曇天。

高速道路を進んでいきます。

 

 

 

実は、今日はかなり大変な日。

出発した街は標高2,200m。

立ちはだかる峠の標高は

なんと3,200m。

20kmという短い距離のうち

一気に1,000mも上っていきます。

 

 

 

上り坂の苦労もあるけど

不安だったのはその標高。

過去には2,500mあたりから

高山病の初期症状が出たことも。

ただもう進むしかないので

覚悟を決めてゆっくり漕ぎ進める。

 

 

 

ただ2,000m地帯に

2週間近く滞在してるからか

特に症状もなく上ることができます。

峠に近づくほど、もやは霧になり

やがとほとんど雲の中かというほど

視界も悪くなりました。

 

 

 

そして坂を上り始めて3時間。

3,200mの峠に着きました。

雲の上に出たのか

すかっと抜けるような青空。

メキシコ旅においては

最高到達点となります。

 

 

 

路肩の店でご褒美のビーフ。

ランチにしてはちょっと奮発。

すると旅に感心してくれたご主人が

50ペソ(¥350)に

まけてくれました。

ホントは¥1,000近くします。

 

 

 

食事を済ませると

午前中かけて必死に上った

1,000mの坂を

一気に滑り降りていきます。

気持ち良いけど、

風が冷たくてもう寒い。

 

 

 

やがて平坦になった道を

40kmほど走ると

「プエブラ」という街に到着。

やはり今日も夕方には

雨が降り始めました。

はやく目的の場所へ。

 

 

 

事前に聞いていた住所を

訪ねてやってきたのは

街の中心部に近いこちらのお家。

メキシコ本土に渡ってから

ずっと会いたかった人に

ここでようやく会えます。

 

 

 

 

 

 

それがこちらのカルロスさん(右側)。

バハカリフォルニアから

本土に渡るフェリーで出会った方です。

左の女性は、奥さんのラウラさん。

 

 

 

拙いスペイン語でなんとか

コミュニケーションをとって

船上にて再会の約束を交わしたのは

一か月前の事。

そこからメッセージをやり取りしつつ

プエブラ到着を楽しみにしてました。

 

 

 

夕食を済ませると

フアンさん(上写真の左)とも合流、

夜のプエブラを散策に。

雨上がりの街は

ひんやり風が冷たく

歩いているだけで気持ちが良い。

 

 

 

メキシコの街はどれも

真ん中に大聖堂があって

その目の前に広場があって、と

ある意味ワンパターンなのですが

ちょっとずつデザインが違うのが

見ていて面白いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

到着翌日はメキシコ初の

女性大統領の就任記念日

ということで祝日。

2日前に通ってきた

首都のソカロ広場の式典が

大々的にテレビで放送されてます。

 

 

 

滞在用にわざわざ

空き部屋にエアーマットも

ご用意してもらいました。

ふわふわで気持ちが良い。

気圧が低いことも影響してか

筋肉の疲労が深刻な気がする。

 

 

 

カルロスさん宅のダイニングテーブル。

たった2か月前に入国した時は

誰一人知り合いなんていなかった

メキシコでこんなにも

くつろげる場所に、人に

出会えたことがすごく嬉しい。

 

 

 

激しいジャンプで

猛烈な歓迎をしてくれたのは

愛犬のジャッキー。

机の上に置いておいたイヤホンを

ズタズタに嚙み切ってくれました。

買いなおさねば。…この野郎。

 

 

 

 

 

 

首都メキシコシティ同様に

ほぼ雨模様でさほどゆっくり観光できなかったプエブラ。

一度だけカルロスご夫妻と近くの旧市街を街ブラ。

 

 

 

地元の人が

普段の買い物をする市場へ。

新鮮な野菜や肉が並び

何も買いつもりがないのに

ただ見ているだけで

ワクワクする場所です。

 

 

 

市場で買ったのは

“トゥナ”と呼ばれるサボテンの実。

みずみずしくて、ほんのり甘くて

いくつでも食べられそうな

メキシコを代表するフルーツ。

アフリカのモロッコでも食べたな。

 

 

 

 

 

 

カルロスさん宅でご馳走になったもので

ぜひ紹介しておきたいのがこちら。

 

メキシコ南部を中心に食べられる伝統料理で、

“モレ”と呼ばれるカレーのような見た目のソース。

チキンやビーフ、時には

タコスにかけて食べることもあるそうですが

ここではライスとポークで頂きました。

奥さんのラウラさんお手製。

 

このモレが面白いのは

“チョコレートソース”をベースに作られているという点。

それだけ聞くと「えぇ、チョコ?」と思いますが、

無理やり例えるなら、やはりカレーに近いです。

 

 

 

ただチョコだけでなく

チリ、玉ねぎ、ラード、ニンニクなど

多くの食材を複雑に調合して煮込みます。

はじめはチョコの甘味、それからチリの辛み

そして動物性の旨味と

奥行きのある深い味がするんです。

 

 

 

好き嫌いが分かれるとも言われてるようですが

カレーが大好きな日本人ならば

ほとんどの人が気に入るのではないでしょうか。

美味しさも衝撃度も今のところ一番の料理です。

機会があればぜひ食べていただきたい。

 

 

 

 

 

 

もう一人のお友達

“フアンさん”のお仕事は床屋さん。

カルロスさん宅から車で10分のところに

お店を構えています。

 

 

 

「切ってやる」とのことで

サイドの刈り上げ部分だけ

刈ってもらうことに。

こないだグアダラハラで

床屋さんに行ったときは

¥700ほどでした。

 

 

 

 

 

 

さらに滞在最終日の夜には、

カルロスさん、フアンさんの自転車仲間の伝手で

地元オンラインメディアの取材を受けることに。

 

派手な見所があるわけでは無いけれど、

忘れられない出会いに恵まれたおかげで

充実した日々を過ごすことが出来たプエブラでした。