メキシコ名物のアレ

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【157日目 9,278km】

 

 

メキシコ本土を走り始め、学校訪問のため

アマリジョにてひと休み。

引き続き、「グアダラハラ」を目指して進み始めます。

 

 

走るのはほぼ高速道路。

自転車が正式に認められているらしく

料金所でも

「横の方を通ってね」と、

何も咎められることはありません。

起伏も少なく順調に進んでいく。

 

 

 

本土を走り始めて意外だったのは

緑の多さ。

メキシコは乾いたイメージが

あったけれども、

遠くに見える山々は

ほとんど日本と変わりません。

 

 

 

120kmあまり走った夕方に、

「ヒコテ」という集落に到着。

雑貨屋さんのお兄さんに声を掛けられ

「ウチの裏にテント張りなよ」と、

到着3分で寝床が決まりました。

本当に助かる。

 

 

 

日が暮れると、気温が

30℃を切るようになりました。

バハでは暑すぎて

テントで寝られなかったので

これは嬉しい。

蚊が多いのでテント必須です。

 

 

 

 

 

 

 

 

パルミジャス出発2日目。

店主のハイメさんと彼のお友達とのんびり談笑したら

この日も漕ぎ始めます。

 

 

 

フェリーで本土に着いたので

海抜0mからのスタートですが

目指すグアダラハラの標高は

はるか高く1,500m。

泊まっていたヒコテを発つと

本格的な山岳地帯がはじまりました。

 

 

それも傾斜がかなり急で

平坦な道など全くないまま

数十kmを必死に上り続けます。

時に立ち漕ぎをしながら

時速7kmでゆっくりゆっくり。

路肩が広いのが幸い。

 

 

 

上り坂に加えて辛いのが

90%にも達する湿気。

気温は32℃ほどに落ち着いたけど

バハとは違った不快さです。

異常なまでに汗が噴き出る。

快適に走れる地域は無いのか。

 

 

 

14時過ぎには「テピック」に到着。

走行距離はわずか30kmあまりだけど

一日の獲得標高が1,500mにも達し

体はバテバテ。

山が多いとは分かっていたけど

思った以上にしんどい…。

 

 

 

もう少し進んで野宿の予定だったけど

あまりの疲労で、急遽

ゲストハウスに泊まることに。

¥3,000を切る所があり

予約なしですんなり入れました。

滝のような汗をシャワーで流す。

 

 

 

「今日、君一人だからゆっくりしてね」

と家に帰ったオーナーさん。

しーんと静まりかえる宿。

バハのゴール地・ラパスにいた時

YouTubeでずっと怖い話を見てたので

なんだか怖くなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

パルミジャス出発3日目。

疲れ果てたどり着いた宿では結局爆睡。

今日も気持ちよく漕ぎだします。

 

 

すでに標高は1,000mを越えており

この日を境に

一気に涼しくなりました。

また、嫌らしい湿気も無くなり

景色も気候も長野県のような感じです。

一回しか行ったことないけど。

 

 

 

登りばかりだった昨日とは違い

午後には、数kmにもおよぶ

長い長い下り坂が待っていました。

坂はずっと続くものの

このあたりから傾斜が

だいぶ緩くなり始めます。

 

 

 

16時頃、この日の目標である

「イストラン」の街が

目の前に広がりました。

白い壁の家々が並ぶ様子を

遠くから見下ろすのが気持ち良い。

本土は町と町の間隔も近いです。

 

 

 

町へ下りて、中心部の教会へ。

どんなに小さな町でも

必ずと言っていいほど

石造りの古い教会があります。

その多くは時計台を冠っており

遠くからも良く目立つ。

 

 

 

平屋がいくつも並ぶ路地に

日光が差し込むと

思わずカメラを構えたくなる。

メキシコの町には風情があって

角の向こうに何があるだろうかと、

ふらふら歩きたくなります。

 

 

 

町の規模が思ったよりも

大きかったので、

野宿場所を探すのに

手間がかかりそうなので

この日も宿へ。

ちょっと奮発しすぎてるな。

 

 

 

 

 

 

 

 

パルミジャス出発4日目。

通りの屋台でタコスを食べたら、

また高速道路を進んでいきます。

 

 

 

山々に苦しんできたけど

目標のグアダラハラまでも

あと2日。

山道も少しずつ緩くなっているし

疲労は蓄積しているけど

気分は高揚しています。

 

 

 

砂漠ばかりではなく

木々がどこまでも広がる山があり

爽やかな海辺もあるメキシコ。

夏は旅に適した季節ではないだろうけど

結局のところ楽しめています。

はやく都市も見てみたい。

 

 

 

昼には小さな町へ。

1日にいくつも町を通過するので

食料や水を山ほど

持たなくてもいいのが

バハに比べて楽な点。

メキシコ本土、楽しいです。

 

 

 

標高もひと通り上がり切ったのか

なだらかな平原が広がります。

作物が植えられ

広大な畑が山の向こうまで

延々と続いている。

遠くを眺めてのんびり進む。

 

 

 

17時頃、とある町に到着。

町の外れに大きな畑があり、

その畑の観光ツアー(有料)に

参加すれば

敷地に泊まらせてもらえるという

事前情報を聞いておりました。

 

 

 

 

 

 

その畑で育てられているのがこちらの「アガベ」。

日本では“リュウゼツラン”と訳され、

かの有名な「テキーラ」の原料となる植物です。

 

 

 

やって来たこの街の名前は

まさに“テキーラ”。

世界的に有名なお酒ですが

この街こそ原産地なんです。

グアナファト到着前に

ひそかに楽しみだった場所。

 

 

 

春に植えられる“アガベ”の苗。

なんとこちらの畑では

9年もの長い歳月に渡って

大切に育て上げられるそうです。

近くにそびえる火山の存在も

良いアガベが育つ秘訣だとか。

 

 

 

こちらはすでに9年間育ったアガベ。

成人男性としては小さめの僕の身長に

迫るほど大きいです。

(わかりにくい。)

尖った先端は固くて痛いです。

アガベの近くではふざけないように。

 

 

 

こちらは蒸留所にある窯。

特徴的なトゲトゲは

すべて切り落とし、

根元の部分を

何時間もかけて蒸し焼きにし

絞り汁を発酵させ、蒸留させるそう。

 

 

 

こちら完成品のテキーラ。

ただ僕はアルコールアレルギーの

下戸なのでペロッと舐めるだけ。

ご丁寧に説明まで聞いたけど

カァーッとするばっかりで

全然美味しくない。

 

 

 

 

 

 

説明してくださったオーナーのホセさんと。

来春4月、東京で開かれる展示会に出展するため

自身のブランド「プントゥアル」を携えて

来日するそうです。

 

ご興味のある方はぜひ。

ただ、カァーッとするばっかりで

全然美味しくないですよ。