最高の宿

投稿日:

【86日目 5,163km】

 

 

イエローストーン公園内で2つ目の夜が明け、

キャンプ場を後にして南へと向かいます。

 

 

 

公園自体が2,000mを越える高所に

あるとあって、傾斜が急な箇所もしばしば。

そのぶん自然豊かな景観を

楽しむこともできます。

しばらく乾いた大平原が続いたので

水辺に心が潤う。

 

 

 

お昼過ぎには国立公園のゲートを

通過して、イエローストーンの

サイクリングも終了。

ここしばらくランチは

トルティーヤばっかり。

アボカドが美味しいんですよね。

 

 

 

気温はお昼で20℃前後でしょうか。

夜も涼しくて寝やすいです。

南に下りるにつれ猛暑が予想されるので

おそらく今が一番過ごしやすい。

というかこないだまですごく寒かったし

快適な期間短いんですけど…。

 

 

 

 

“ジャクソンレイク”という湖のほとりに

キャンプ場を発見。

ここもサイクリスト用の場所が

用意されており

¥1,500ほどで泊まれます。

シャワーも浴びれてほんと快適。

 

 

 

夏休みに突入して溢れかえった

周りの観光客の皆さんにつられて

アイスを食べてしまう。

3段で¥900と

日本なら定食食べられる値段。

でも食べたかったんだもの…。

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。

引き続き南下しますがイエローストーンに隣り合った

「グランドティトン国立公園」をなかを進むことになります。

ロッキー山脈の景色が見どころ。

 

 

 

湖の向こうに見える尖った山々。

このエリアをサイクリングしたり

トレッキングする人が多く、

イエローストーンとセットで

観光するのが定番だそう。

家族連れが沢山います。

 

 

 

整ったサイクリングロードを

気持ち良く走ることが出来ます。

観光地ではe-バイクをよく見かけます。

スイスイ楽に走れて楽しそう。

あれで旅が出来たらどんなにいいか。

充電が大変だけども…。

 

 

 

グランドティトンを走り抜け

20kmほど南下すると

イエローストーン観光拠点の町

“ジャクソン”に到着しました。

冬場はスキー客でも賑わうらしく

山肌がスッキリ刈られています。

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャクソンの町から3kmほど南にやってきたのがこちらのお家。

 

いつもおなじみのサイクリストコミュニティサイト

“Warm shower”で連絡を取り合っていた

ホストファミリーさんのお宅なのですが、

この時はちょっとおかしな状況。

 

すでに退職された悠々自適のご夫婦いわく

「週末ちょっとキャンプ行ってくるから

家泊まってていいよ、鍵開けとくね」

とのこと。

 

 

 

「ようこそリョウスケ、この家だよ!」

と紙が貼られた玄関を開けると、

素敵な居住空間が広がっていました。

“ウソでしょ、ここ一人で使っていいの?”

予想を超える最高の宿に出会えたようです。

もう、幸せ…。

 

 

 

滞在に先立ち食材も調達済み。

何が食べたいかって

新鮮な野菜と肉でございます。

自分で調理できるのも

休日の楽しみ。

(自転車漕がない日を“休日”と呼びます。)

 

 

 

YouTube見ながらのんびり料理するのが

もう楽しくて楽しくて。

こんな時に日本での日常が恋しくなります。

欲しいものが手に入って

体が欲しがるものを摂取する、

これだけのことがすごく嬉しい。

 

 

 

テント泊ばかりが続いており

屋根の下、ふかふかベッドで

寝られるのは

カルガリー以来2週間ぶり。

布団って久し振りだと

姿勢が落ち着かないですよね。

 

 

 

朝食を済ませコーヒーを飲みながら

日が差し込むテーブルで

パソコンに向かい作業をする。

全てを手に入れた成功者の気分です。

フリーターのくせに…。

ちょっとしたことで喜びを感じる旅人。

 

 

 

羽を伸ばしきって2泊、ご夫婦帰宅の日。

お礼にチャーシューを作る。

お世話になった家では振る舞うのは

決まってチャーシュー。

こっちの食材で作りやすいし

皆さんに喜んでもらいやすいんです。

 

 

 

 

 

 

滞在3日目にしてついに

“チャックさん&カレンさん”ご夫婦にお会いできました。

「快適に滞在できたかしら?」とカレンさん。

いや、もう骨の髄が溶けてしまいそうなぐらい

快適でございました。

 

 

 

やっとお会いできた二人にお礼を伝え

楽しく食卓を囲みます。

見知らぬ旅人の為に

家まであけてくれる人が

この世にはいる、という事実。

自分は人のためにどこまでできるだろう。

 

 

 

チャーシューなんかでは決して返せない恩を

また一つ受けてしまいました。