大都市”カルガリー”へ

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【69日目 4,248km】

 

 

ロッキー山脈の観光地“バンフ”でひと休みすると、

北へと向かう日本人サイクリスト・中野さんともお別れ。

アルバータ州最大の都市・カルガリーを目指します。

 

 

 

朝から天気が良く、

鋭くとがった山々を望みながら

緩い下り坂を心地よく

進んでいきます。

自転車道が整備されており

車を気にする必要もない。

 

 

 

出発から1時間ほどで

“キャンモア”という町に到着。

こちらも観光客の多く訪れる場所で

安宿さえあるなら

1泊したいくらいのんびりと

良い空気が漂っていました。

 

 

 

キャンモアからは都市間を繋ぐ

大きなハイウェイを進みます。

車との接近が怖かったけど

路肩がとても広いうえに

意外と交通量も少ない。

時速25kmで快適に進んでいきます。

 

 

 

14時過ぎには120kmを走破。

予想以上の早さで

カルガリー郊外に到着。

ハイウェイというのは車だけでなく

サイクリストにとっても

スピーディに走れる道路です。

 

 

 

西側の郊外には、1988年に開催された

冬季オリンピック会場の跡地がありました。

リフトやジャンプ台が遠くからでも見えます。

映画「クールランニング」の題材となった

ボブスレー・ジャマイカ代表も

この大会なんですね。

 

 

 

現在は公園一帯が

ウィンタースポーツの

トレーニング施設となっております。

調べると、僕はカルガリーオリンピック

大会期間中に生まれてました。

なので、記憶も何もないです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで、今回のルートにおいて

カナダ最後にして最大の都市となる“カルガリー”に到着です。

アラスカ出発以降、見たこともないほど

高層ビルが乱立する都市空間が広がっている。

 

 

 

人口100万人を超えるカルガリーに

もはやブラックベアの気配はありません。

ずっと大自然に身を置いていたので

暖かい日差しを反射した

ガラス窓がいくつも並ぶ景色が

とても新鮮。

 

 

 

「カルガリーに着いたら何をすればいい?」

と到着する前から沢山の人に聞いていました。

するとすべての人が苦笑いとともに

「ナッシング」と答えます。

カルガリーの唯一の魅力は

バンフやジャスパーが近いことだそう。

 

 

 

 

 

カルガリー滞在中にお世話になったのは

北側の住宅街にお住いの“マークさん”ご一家。

旅のスタート地・アンカレッジを出て最初にお世話になった

“ジェイソンさん”のお友達です。

 

人の移動が活発な北米では

「〇〇に行ったら、オレの友達紹介するぜ!」という

数珠繋ぎがとても容易く、その気になれば

ずっと人の家に泊まりながらの旅もできそうなほどです。

友達の友達は皆友達。

 

 

 

裏庭のテント泊でも全然問題ないのに

わざわざ部屋までご用意いただきました。

屋根の下、布団で寝られるなんて

この世の全てを手に入れたような

幸せな気分でございます。

他に何を望もうか…。

 

 

 

最後の街・カルガリーでの

ミッションはお買い物。

サイクルグローブやドリンクホルダーなど、

国境を越えアメリカの円安ドル高地獄に

再突入する前に、何としても

手に入れておきたかったんです。

 

 

 

特に欲しかったが荷台に積む

ボストンバック。

日本で買った安いバッグに気に食わず…。

日本国内で1万5千円ほどのものが

9千円で買えました!

こちらでお買い得と感じた唯一の買い物です。

 

 

 

 

カナダ出国が近づいたこの時点であることに気づきました。

“カナダならではの名産品を食べてない…。

このままではカナダのベストフードは味噌ラーメンになってしまう!”

 

そこで色々な人に尋ねて食べにやって来たのが

上の写真の“プーティーン”。

これが何かというと、

フライドポテトにチーズや豚肉を散らして

グレイビーソースをかけたもの。

例えるならば、

フライドポテトにチーズと豚肉を散らして

グレイビーソースをかけたような味がします。

 

これまでの道中も、

「ここの名産何なの?」と町ごとに聞いてきたのですが

「うーん…」と困ってしまうのがカナダの食文化だそうで。

歴史も浅く、農作物も限られる北の大国では

胸を張って差し出せる料理はなかなか無いのかもしれません。

 

ということでカナダのベストフードは味噌ラーメンでした。