野生の王国

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【484日目 19,995km】

 

動物たちの住みかである

ミクミ国立公園。

そして、そのど真ん中をつっきるように

道路を横切ってきました。

 

 

 

ミクミの村に到着した翌朝。

本来であれば自転車に乗って

南へと漕ぎ出している予定だったのに、

気が付くとジープに乗って

サバンナの平原へと向かっていました。

 

 

 

 

 

 

実は前日の晩のミクミ村での夕食時、

仲良くなった地元の“ジョンさん”との会話中、

「せっかくミクミ来たのに、サファリしてかないのかい?

友達がガイドやってるから安くできるよ」

と思わぬ提案が!

 

 

ネットなんかで調べても

数日間の泊まり込みで5万円以上という

プランばかりなので

「またアフリカ来ることがあればその時にしよう」

と諦めていたサファリツアー。

 

1日1万円でいいという話になり、

急遽参加することになりました。

(地元の方にカメラをお願いすると

必ず写真がブレてしまいます…。)

 

 

 

 

 

 

 

 

朝8時前に国立公園のゲートから入場。

公園内には巡回ルートが張り巡らされており、

これらを移動しながら動物たちを観察していきます。

 

ちなみに、運転手兼ガイドのエドガーさん、

「昨日、君がパンク修理してるの見たよ」

とのこと、恥ずかし。

 

 

 

1番最初の動物は

昨日も道路際で見かけたヒヒ。

何やらお尻のあたりを

いじくってます。

何をしてるんだ…。

 

 

 

 

大量にいるのはインパラ。

自転車の時ほど

迅速に逃げていきません。

ジープの方が

動物に近づきやすいことが判明。

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、アフリカのサバンナとあって

猿やウシの仲間だけでなく

多くの大型動物が暮らしております。

前日の自転車サファリとは比べ物にならないほど

数多くの動物たちを見ることが出来ました!

 

ミクミ国立公園で見ることのできる動物たちを紹介します。

 

 

 

まずは“バッファロー”。

雄雌ともに大きく湾曲した角をもっているのが特徴。

ウシの仲間の中では

最も大きな種類だそうで体長3mに及ぶものもいるとか。

 

 

 

彼らの1日の仕事は

とにかく草を食むことと、

水を飲むこと。

水辺にやって来ては

貪るようにごくごくと

渇いたのどを潤していきます。

 

 

 

肉食動物に襲われないよう、

集団で水を求め動くバッファロー。

1km以上はあろうかという

とても長い行列をなして

ぞろぞろと移動していました。

 

 

 

 

 

 

 

道を横切っているのは“ヌー”。

ウシの角、ヤギのヒゲ、馬の尻尾を持つ不思議な動物。

バッファローと同じくウシの仲間です。

 

 

 

300万頭もの大型哺乳類がいる

アフリカのサバンナにおいて、

最も多く生息していると

いわれているのがヌー。

この地域の生態系の

根源をなしているともいえます。

 

 

 

 

 

 

続いて、陸上で最も大きな動物“ゾウ”。

オスであれば4m、10tに及ぶものもいるとか。

水辺では水を飲むだけでなく

日焼け防止の泥浴びもしています。

 

 

 

1日に150kgもの草を食べ

100ℓもの水を飲み、

毎日100kg以上の糞をすると

いわれています。

もはや糞をするために

食べているのではと思うほど。

 

 

 

非常に仲間意識が強く

家族単位で行動する彼ら。

仲間が亡くなってしまった際には

体をさすったり、

かつて誰かが亡くなった場所を訪ね、

“死を悼む”行動をとるのだとか。

 

 

 

 

 

 

水中で身を寄せ合っているのは“カバ”。

カバ科カバ属カバ種のカバです。

 

 

 

夜中に陸地で草を食べる以外

すべての行動を水中で行うというカバ。

すべての行動といっても

この人たち正直何もしてないです。

数分間見てたけど

まったく動きなし。

 

 

 

“アフリカで最も人を襲う動物”

というのは決して間違いではなく、

テリトリーを侵すものは

容赦なく攻撃する獰猛な面も。

なので食べるために

人を狙うというわけではないです。

 

 

 

 

 

 

そして、言わずと知れた百獣の王“ライオン”。

1週間のうち1度も見ることが出来ないこともあるほど

遭遇確率の低いライオンに出会うことが出来ました。

(メスのみですが…)

 

 

 

サバンナの食物連鎖の

頂点に君臨するライオン。

この時も遠くのバッファローの群れを

じっとにらみつけており、

ゆっくりと近づくジープの方には

見向きもしませんでした。

 

 

 

相当なエネルギーを要する

ライオンたちの狩り。

夜に行われるのが主であるため

昼間の彼らは木の下で

のんびり過ごし、

1日に16時間も寝るとか。

 

 

 

 

 

 

 

すべての生き物にとって不可欠であるのが“水”。

ここサバンナでも動物たちのドラマが見られるのは

やはり水辺でのこと。

 

 

 

まず最も体の大きなゾウの家族が

やって来ました。

のんびり水を飲んだり

体に浴びせたり。

余裕に溢れたその姿には

威厳すら感じてしまいます。

 

 

 

ゾウが飲み終えようとするころ、

後ろで様子をうかがっていた

バッファローの群れが

水の中に突入していきます。

大きなゾウ達より先に飲むわけ

にはいかないみたいです。

 

 

 

そしてバッファローの群れが

引き上げると、

数十分にも及び後ろで待っていた

臆病なシマウマたちが

警戒しつつ恐る恐る水を飲み始めます。

水辺でわかる動物たちの序列。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると突然連絡を受け

ジープを走らせるガイドのエドガーさん。

 

水辺へむかうバッファローの群れが

ライオンに襲われたとのこと!

 

 

 

到着すると

そこには1頭のバッファローの亡骸が…。

 

残念ながらライオンが獲物を仕留める瞬間に

立ち会うことはできませんでした。

 

そもそも成功率20~30%で

基本的に夜に行われるライオンたちの狩り。

その瞬間を目の当たりにするには

よほどの幸運が必要なようです。

 

 

 

体力を消耗したライオンは

食事の前に体を休ませるそう。

おそらく木陰でこの亡骸を

見守っているはず。

近づくと襲われて

ガブリッといかれちゃいます。

 

 

 

 

 

 

当然、この屍肉を人間が処理するということはなく

すべてが野生動物たちの血となり骨となるワケです。

 

 

国立公園として管理されているミクミのサバンナですが、

あくまでも自然環境を維持するために

人間活動を制限したり、保全活動をある程度おこなう

というだけで

人間が動物を保護したり、エサをあげたりということは

全く行われていません。

 

 

 

 

 

 

 

 

草木が風に揺れ、動物たちが水を飲む

穏やかな景色。

 

しかし次の瞬間には

血にまみれた大きな亡骸がそこに転がっている

という事実に、

サバンナで日々繰り広げられる過酷な命のやり取りと

それを生き抜く動物たちの逞しさを

感じることができました。

 

 

 

金銭的な理由で

一度は断念しかけたサファリツアー。

たとえ高額な金額を費やしても

それに値するとても貴重な体験になることは

間違いありません。

さあ、あなたもサバンナの旅へ出てみませんか!

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