自転車サファリ
【483日目 19,995km】
山間のオフロードやペダルトラブルなどを切り抜けて
モロゴロに到着。
ここから“ミクミ”という村に向かうのですが
その道中にはいよいよアフリカの醍醐味
野生動物たちとの出会いが待っています。
主要道路なので道はとにかく綺麗。
朝から気持ちよく走り始めます。
タンザニアは山の国。
「これからの時期は暑くなるのか?」と
現地の人に尋ねるのですが、
地域によって標高が違いすぎて
一概に言えないそうです。
車の状況をうかがいつつ
牛を追いやり道路を渡る
マサイ族の皆さん。
今まででもっとも
牛をみた国かもしれない。
「サンガサンガ」
地名がユニークで面白いのは
相変わらず。
どこまで行っても田舎で、
数え切れないほどの村が
点在してます。
昼には小さな村で休憩。
前日まで2日休んでいたからか
日中の暑さで少しフラフラ。
体力維持の秘訣は
とにかく食うこと!
ごはんてんこ盛り。
黄色いのはキャベツの煮物です。
お椀には豆。
食物繊維とたんぱく質は
問題なし。
昼からももう少し走って
この日は50kmほど。
翌日の動物に備えて
早めにチェックインすることにします。
安定の安さで¥500。
小さな村なので
のんびり休めるかと思いきや、
朝までブンブンと鳴っていた
発電機の音。
耳栓して何とか寝付きました。
モロゴロ出発2日目。
いよいよ動物たちに会えるこの日は、
朝から元気なトラックの運ちゃんたちが
お見送りしてくれました。
出発からわずか5kmのところに
こちらの看板。
「ミクミ国立公園」という野生動物保護区の
敷地内を道路が貫いており、
ここから50kmほどにわたって
野生動物たちをタダで見ることが出来るんです。
お金の持ち合わせがなく
豪華なサファリツアーに参加できない僕には
ピッタリの場所。
言うなれば“自転車サファリ”です。
トラックやバスも往来する
こちらの道路。
動物を轢いてしまうと
罰金が発生してしまうようです。
気をつけて進も…。
走行開始から10kmほど。
なかなか動物が現れないと思いきや
目の前を1匹のヒヒが
横切っていきます。
そして茂みの中へ。
ヒヒを追いかけた茂みの向こうの
開けた場所には沼地が。
渇いたサバンナの
オアシスになっているようです。
そして、水際に集まっていたのは
たくさんのヒヒ(バブーン)たち。
真っ赤なお尻をさらして
のんびりリラックスモードの様です。
再び道路に戻ると
ひたすらまっすぐ進んでいく道路。
動物たちは素早いうえに見えにくいので
ゆっくりと進んでいきます。
すばしっこくてなかなか
カメラに収めることが出来ないのは
インパラ。
保護色で見えにくいですが
シカの様な見た目の
牛の仲間です。
またしても罰金の看板。
バッファローを轢いたら
およそ20万円。
インパラが4万に
ヒヒが1万。
ヒヒ安いな…。
しばらく動物が出てこずに
ボーっと走っていると、
道路脇わずか2mのところにキリンが!
びっくりして「わぁっ!」と叫んだら
奥の方に逃げちゃいました。
しかし、こっちを見つめてくる。
キリンとの出会いに興奮していたら
大きな金属片が刺さってパンク。
何もこんなところで…、
ライオン襲ってきませんように。
タイヤを直していざ走行再開と
思ったら、
またしてもすぐそこにキリンが!
怖くないのか全然逃げずに
こっちを見つめてきます。
耳ピクピク。
さらに進むと
シマウマが数匹!
しかもこちらを見つめてきます。
ただただじーっと見つめてきます。
こんなおしゃれな柄の奴が
自然界にホントにいるんです。
30kmほどのところで
ミクミ国立公園のゲートに到着。
この先には野生動物がうようよいます。
いちおう自転車のまま受付の覗いてみると、
「車じゃないと入れないにきまってんじゃん、ダメダメ」
当たり前です。
トヨタのランドクルーザー。
これでサバンナを駆けたら
気持ち良いだろうなぁ。
数日間のサファリで
5万円以上が相場らしいので
やむなく断念です。
はい、また罰金。
ハイエナ6万円の
シマウマが12万。
ゾウはなんと150万円!
というかやっぱりゾウも
見れるのか…!
見えにくいですが
木の下にいるキリンと
草原を駆けるインパラ。
やっぱり野生動物たち
パッと見には目立たない柄なんですね。
そして、またしてもヒヒ。
何かを加えてます。
猿ってこっちに寄ってくる
イメージでしたが
ここのヒヒたちはすぐ逃げていきます。
怖いのか。
ゆっくり3時間ほど走ると
動物ゾーンは終了。
ゾウもバッファローにも
会えなかったけど、
キリンとシマウマ見れたので
良しとします。
この日は
公園を抜けたミクミの村で1泊。
見たい動物すべては見れなかったけど
これは運だけに仕方ないなと、
夜には豚肉と揚げバナナを食べている最中
なんと思わぬ展開に…!