エルズルム到着

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【204日目 7,964km】

 

ホラサンを発ち、

さらに西へと進んでいきます。

 

 

 

ここしばらく天気は良好。

冬の青空は空気が透き通って清々しい気分で走れます。

 

この日は平坦に見えて

ゆるやかな上り坂がずっと続いていました。

90kmの道のりのほぼすべてが上りで

太ももには着実に疲労が溜まっていきます。

 

 

 

 

 

7時間にわたり

ゆっくりゆっくり上り続けて

たどり着いた所が「エルズルム」。

トルコで最初に訪れた都市・カルス

を上回るほどの大きな都市です。

 

 

 

 

ホテルやビルが乱立し

沢山の車が行き交っています。

ヨーロッパとの距離が近いからか

よく目にするのは

BMW、フィアットなどの欧州産。

もちろんトヨタや日産も走ってます。

 

 

 

標高1,500mの高所にあることから

スキーリゾートでも有名なこの街からは

すぐそこに雪山も望めます。

 

 

 

 

 

 

 

 

街中には近代的なビルだけでなく

イスラム教の歴史ある建築物も堂々たる存在感を表しています。

 

2本の塔が印象的なコチラは“チフテ・ミナーレ・マドラサ”。

イスラムの神学校ですが

石造りの重厚な見た目はどこかアルメニアの教会にも似た雰囲気。

宗教は違えど地理的に近いことで

互いに影響を与え合ったのでしょうか。

 

 

神学校の近くにある3つの尖塔

“ユチ・キュンベット”は

細かい彫刻などの装飾がなされた霊廟なのですが

誰を弔ったものかは分かっていないそうです。

 

 

 

 

 

街の中心部には

ショッピングモールもあります。

中央アジアなどの商業施設は

たいてい閑散として空虚感が漂うのですが

こちらは割と賑わっていました。

 

 

 

 

フードコートには

旅の始まり中国以来のマクドナルドが!

日本生まれでも何でもないけれど

久々に見るとちょっと落ち着きます。

 

 

 

 

 

“マンガルバーガー”なるものを注文。

若干ケモノ臭かったので

おそらく羊肉のバーガーです。

セットにナゲットを加えて約400円。

激安ではないですが

やはり日本の相場に比べると安い。

 

 

 

 

 

中央アジアからイラン、コーカサスにかけて

単調な食事が続いておりましたが

中華料理、フランス料理に並んで

“世界3大料理”の1つに数えられるトルコ料理。

確かにその食材、味はこれまでの国よりも豊か。

ここ数日で味わったものをご紹介します。

 

 

“キョフテ”

羊や牛の挽き肉を

卵と玉ねぎをつなぎにしてこねて焼いた

まさにトルコ風ハンバーグ。

空腹時にガツンと食べ応えありです。

 

 

 

 

“バルク・ウズガラ”

そのまんま「魚の塩焼き」です。

この時は食べたのはカツオでした。

黒海、地中海に挟まれたトルコは

海鮮料理も豊富。

レモンを絞ってどうぞ。

 

 

 

“マンティ”

小麦粉でつくった皮で

挽き肉などの具を包んで茹でた

トルコ風ギョウザ。

トマトソースとヨーグルトをかけて

あっさり召し上がれ。

 

 

 

“ピデ”

パン生地にお肉たっぷりの具と

チーズをのせて焼いた料理。

ピザの原型だという説もあるとか。

濃厚で結構お腹にきます。

 

 

 

 

“ストゥラッチ”

お米のはいった

トロットロの焼きミルクプリン。

甘さたっぷりの定番スーツは

脂っこい肉料理の後にピッタリ。

 

 

 

 

 

ここエルズルムの名物料理として有名なのが「ジャー・ケバブ」。

焼肉料理を総称して“ケバブ”と呼ぶそうですが、

こちらはマリネ(酢漬け)した羊肉を

回転させながらローストするもので

垂直ではなく横方向にして焼くのが特徴。

 

 

薄切りにしたものが鉄串に刺さった状態で提供されます。

塩をパパッとかけるだけのシンプルな味付けなのですが

肉の旨みたっぷりでこれまた美味しい。

 

 

このように種類豊富なトルコ料理。

味覚は国や文化によってそれぞれなので

どれが美味しいとは一概には決められませんが、

料理に対してどれだけ工夫するか、手をかけるかという点で

これまでの国のなかでも

中国とトルコは群を抜いていると感じます。

 

しかしトルコ料理はまだこんなものではありません。

西に向かえばさらなるグルメがあると聞いております。

 

究極の食を求める旅、

まだまだ続きます。