湖沿いを行く

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【67日目 2,918km】

 

国境を通過した後、

引き続きベルギー人サイクリスト“ヤン”と共に

キルギスの首都・ビシュケクの方面へ向けて西に走ります。

 

 

山中の道は舗装されておらず、砂利の上をガタガタいわせながら進んでいきます。

スムーズには走れませんが、

青々とした山を遠目に眺めつつ、草を食む馬たちの横を通り過ぎるのは

なかなか乙なモノ。

 

しかし、のんびり走っていると時に遠くから大きな鳴き声が!

唸り声とともに草原を駆けこちらに猛ダッシュしてくるのは民家の番犬です。

牙をひんむいて自転車のすぐ後ろまで迫ってくるのはスリル満点。

ただの“のどかなサイクリング”では終わらせてくれません…。

 

 

 

東部の都市・カラコルではこの旅はじめての教会を見に行きました。

100年以上の歴史を誇る、珍しい木造の教会です。

国民の多数がイスラム教徒であるキルギスにおいて

教会という建物自体、決して数は多くないようですが。

火事になったらよく燃えそうですけど大丈夫なんでしょうか?

 

キルギスの地図のなかで、

圧倒的な存在感をあらわしているのが“イシク・クル湖”。

東西の幅は約180kmにも及びなんと琵琶湖の9倍もの面積を誇ります。

浜辺に立つと、まるで大海を目の前にしているかのようでした。

この湖に沿ってひたすらペダルを漕ぎます。

 

 

途中に現れたのが、うねる様な大地の起伏が美しい“フェアリーテイル・キャニオン”。

波のような地面の浮き沈みと、様々な色に彩られた地層が

その名の通り“フェアリーテイル(おとぎ話)”の世界を演出しています。

カザフスタンのチャリン・キャニオンとはまた違う地球の芸術でした。

 

ここで、南に向かって山に登っていくヤンさんとはお別れ。

 

再び一人ぼっちになり、湖の西端の小さな村・オットゥクの浜辺で

テントを張ろうかと準備していたその時、ある親子が声をかけてきました。

「風が強くてキャンプ大変だろうから、家へおいで。」

 

家に着くなり、パンとチャイでもてなしてくれました。

日本が大好きな娘の“アクニエトちゃん”は

18歳になったら東京に留学するのが夢だそう。

単語を覚えたり、ひらがなを書く練習をしたり

楽しそうに外国の言葉を勉強するする姿が印象的でした。

 

仲良く食事の準備をするマナトさん親子。

裏庭のニワトリが産んだばかりの卵を使った目玉焼きは最高でした。

 

夢に向かってガンバレ!

日本で会いましょー!!